6年2組からのトピック


「インスタントラーメン」
「お湯に戻したときに麺に味がついているようにしたいよね」
「なら、油で揚げる前にたっぷり味付けをしないとね」
(油で慎重に揚げても…シュワー!)
「なんでこんなにはねるの!危ない!」
「んー…水と油が反応してるから?」
「じゃあ味は濃くつけて浸すけど、揚げる前には水分を拭き取ろっか」
「油の温度も下げる?」
「安藤百福は160度で揚げてたけど、私たちは安全も考えて120度とかでやってみる?」
「そういえばこの前、他の班がそれでうまくいってた!」
「それでいこう!」
(再度油で揚げると………)
「おー!はねない!」
「上手くいったー!」
「Aちゃーん!できたよ!」
「待って、でも中まで火が通ってないみたい」
「うそ。カップの形にしようとして麺を押しすぎたからかなぁ…」
「まんべんなく火が通ると、色もきれいになるから、次は色も」
「形もよくしよう!」
・・・

これは、6年2組インスタントラーメン作りの会話のごく一部です。
「お湯かけたら戻る即席ラーメン」を目指してきました。数え切れない失敗・改善・成功・失敗…を経験してきました。9月にチキンラーメンを作り、共通の体験をもっていたので、作り方のキホンは皆で理解し合っています。でも、実際に「私たちだけでやってみる」と、初めて出会う課題が出てきます。その解決法を考えては試し、悩み、考えては試し、悩み…の繰り返しでした。回を追うごとに、揚げ方はもちろんのこと、お皿洗いや机拭き等の片付けも同時並行。息が合うのです。作業の段取りも抜群に。校訓である「ともに祈り 学び 仕える人に」を、総合の時間で体現していきました。

2月16日、1年間の学びを伝える学習発表会では、文字を追って伝えたり、保存してきたラーメンの実物を比較しながら説明したり、「ピヨ軒」でラーメンの試食をふるまったり…カップヌードルミュージアムのように洗練された「白」で統一された教室内で、一人ひとりが各々の場所で大活躍でした。これまで真剣に頑張ってきたので、伝えたい気持ちを強くもっていたのだと思います。

卒業まで1か月。提案されたのは、「お世話になった先生たちとお父さんお母さんにプレゼントしたらどう?」という思い。「人に渡す」「感謝の気持ちを渡す」となれば、一層力がこもります。パッケージは、お手製。中にはメッセージカードを添えました。校長先生をはじめとした先生に渡しにいったとき、「喜んでくれたのが嬉しかった」と自分自身も喜びを感じられました。6年生での学年目標「大きな木になろう~あなたの幸せはわたしの幸せ~」を、この総合を通じて自分が味わうことのできた実りある締めくくりとなりました。