園便り 平成29年10月

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園便り

今月の園便り 10月

運動会まであと数日。子どもたちは真っ黒に日焼けしながら最後の仕上げに取り組んでいます。運動会当日はどんな頑張りを見せてくれるのでしょうか、とても楽しみです。行事を通して大きく成長する子どもたちです。いろいろな場面で活躍する年長さんの姿や、年少さんの時とは違う年中さんの遊戯や競技に向かう頑張りを見て、子どもたちの成長に驚くことでしょう。年少さんのかけっこの練習では、後ろからくるお友達を待っていたり、早く飛び出したり、ゆっくり走り始めたりと様ざまでしたが、それが可愛らしく思わず笑ってしまいました。当日はきっと前を向いて一生懸命走ってくれることと思います。

今年の運動会は、「ご家族の皆様も楽しく参加する」を目標の一つに挙げています。秋晴れの中、校庭に集まるみんなが一つになって、楽しい時間を共有できたらと心から願っています。

<創立記念日>
<聖マルグリット・デュービル>

10月16日はカリタス学園の保護者聖マルグリット・デュービルの記念日(受洗日)であり学園の創立記念日です。

聖マルグリット・デュービルは1701年の10月15日にモントリオール郊外のバレンヌというセント・ローレンス河沿いの町で生まれ、翌16日に聖アンナ教会で洗礼を受けました。
神さまのみむねに従うことを約束した洗礼日が、カリタス学園の創立記念日です。

マルグリットは21歳で結婚しましたが、幸せな結婚生活とは言えず、苦しい辛い日々が続きました。6人の子どもをもうけましたが、次々と4人の子どもを亡くし、29歳の時には夫も莫大な借金を残してこの世を去りました。2人の子どもと借金をかかえ、それでも絶望することなく子どもたちの教育と、町の貧しい人々のための助け手となって働く生活を続けました。彼女の奉仕活動の拠点となったモントリオールの家には、貧しい人々のために用意されたスープやパンを作った台所の流しや暖炉、鍋などが今もそのまま残されています。デュービル婦人の奉仕活動を見て、一人二人と仲間が集まり、一緒に生活しながら病む人や食べ物のない人々の世話を続けました。それが修道女会として発展していったのです。修道女会の始まりから260年余りを経た現在でも、その台所に立つと創立者のぬくもりを身近に感じます。

美しいケベックの街ですが、助けを必要とする人々は今もなおたくさんいます。本部のケベック・カリタス修道女会では、飢えている人々に食事を用意し、衣服のない人々にはきれいにリフォームされた衣服を提供し、病に苦しむ人、誤解や偏見を背負う人のために祈り、尽くしています。

<ケベック・カリタス修道女会本部>
<モンテッソーリ 【日常生活の練習Ⅱ】>

子どもたちは、水を使うお仕事が大好きです。色水つぎと色水づくり、お洗濯などはいつも人気のお仕事です。水には不思議な力があり、精神の高ぶりをしずめてくれたり、気持ちを開放してくれたりします。子どもが水場から離れないで全身濡れてしまったり、牛乳やお水を自分でコップに注ぐと言い張ったりして、困った経験はどなたにもあるのではないでしょうか。
モンテッソーリ教育では落としたら割れる本物のガラス容器で、慎重に水を注ぐお仕事がありますが、水を注いで完了なのではなく、水を注ぐことに夢中になって楽しんでいるのです。「日常生活の練習」は基本的な生活習慣を身につけるための練習ではありません。自分の身体の主人公になるという内なるエネルギーの正しい方向付けをしているのです。自分の身体を自分でコントロールする。つまり自分の身体を自由に使えることは、精神の自立につながります。