園便り 平成30年3月

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園便り

今月の園便り 3月

いよいよ1年の最後の月に入りました。年中さんは11日、年長さんと年少さんは10日の登園で春休みに入ります。この1年間どの子にも確実な成長がありました。その成長を喜びあいたいと思います。一日入園で見た、新入園児のそばで優しく声をかけ、不安になっている小さい子に寄り添う在園児の姿は、カリタス幼稚園ではごく当たり前のことですが、とてもすごいことなのです。一人で「巻き数字」や「日本地図」に取り組み、毛糸でマフラーを編み、数字や文字を一生懸命書く子どもたちがいる教室風景は、一人ひとりがやりたいことを誰からも指図されたり強制されたりしないでできる自由な雰囲気の中で進められています。こんな時間を卒園するまでの数年間過ごすことは貴重な体験といえます。2月の保育参観ではその成長の姿をご覧いただけたことと思います。今回の保育参観は「お子様がどのような活動をどのような姿でしているのか見ていただく」「モンテッソーリの楽しいお仕事を理解してもらう」「それぞれのクラスの特徴ある活動をご覧いただく」を目的にしました。

■保護者のアンケートより

「普段見ることのできない子どもの様子をゆっくり参観でき楽しかったです。親と一緒にいる時のように、甘えるばかりではなく、強く賢く成長している様子がお仕事をする姿から伝わってきました。リトミックではみんなが目をキラキラさせて嬉しそうにする姿に、ほっこりしました。「静」と「動」の時間を見ることができました。」

「初めてのモンテッソーリ参観で、自分の子どもの取り組みを見られたことは、勿論、他のお友達、年中、年長児の活動を見ることができ、とてもよい機会でした。どういった仕事があるのか、また、子どもたちがどのように取り組んでいるのかを見ることができたのは本当によかったです。」

「縦割り保育の良さも感じることができました。娘は年少児のため、年長・中のお姉さま方にお世話していただきながらお仕事を成し遂げている姿を見て、本人も下の子のお世話が出来るよう成長して欲しいと感じました。」

「見たこともない教材が多くありました。さまざまな分野、発達段階に合ったお仕事が数多くありとても良い環境の中で、園児各々が自分の好きなお仕事を真剣な表情で夢中に取り組む姿を見学する事ができました。」

「大変興味深い授業内容でした。子どもたちは自然とさまざまなお仕事が身についていくのだと実際に目で見ることができ、感激しました。また年長の子どもたちが意識せずとも準備、片付けを行っている姿はとても素晴らしい見本でした。」

<参観の心得>
  • 他の子と比較して褒めたりけなしたりしない。
  • 幼稚園の中で見たことを、噂話の種にしたり、評価の対象にしたりしない。
  • 成長し続ける子どもたちを、愛情の目で見守って欲しい。

2月14日の「灰の水曜日」から、カトリック教会では主の復活を迎えるための四旬節に入りました。「灰の水曜日」に使われる灰は、前年度の「枝の主日」で使われた棕櫚の葉を燃やしたものです。司祭は信者の頭に灰をつけながら「人よ、汝ちりにして、ちりに帰る者と知れ」と唱えます。これは人のはかなさ弱さを知らせ、自分自身の内省の期間ともなる四旬節の始まりのしるしです。反省と犠牲のうちに過ごす四旬節ですが、この40日と言う日数はキリスト教の中では清めの期間を表すようです。堕落した人間を戒め、40日間大洪水の中を漂う「ノアの箱船」の物語。40日の断食をする「荒れ野のイエス」。そして復活祭前の40日です。今年の復活祭は4月1日です。イエスの復活は、失望の内にあった弟子たちをも復活させました。イエスの行なったこと、教えを世界に広めていく強い弟子に変わっていったのです。

「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」 マタイ福音書28章20節
<モンテッソーリの言語教育>

言語の敏感期にいる幼児期は、話しことばを聞き、話せるようになると、文字についても自然に興味を示すようになります。「読み書きは小学校に入るまでは必要ない。」と言われますが、実際はほとんどの子どもが就学前に50音が書けるそうです。ただし鉛筆の持ち方、筆順は目茶苦茶で小学校の先生はそれを直すのに一苦労するそうで、就学前に字など練習させないでほしいということになるのです。モンテッソーリの言語教育は子どもの発達段階を基本に、理にかなった方法で、鉛筆で正しく字を書く道筋が整えられています。

日常生活の練習で目と手の協応性を身につけ、自由に指や腕を使えるようになった子どもたちは、注意力や集中力といった精神面も備わってきています。文字に興味を持ったその時こそが文字を読み、書く絶好の機会です。