WFPチャリティー エッセイコンテスト2023入賞作品その5

WFPチャリティー エッセイコンテスト入賞作品、五人目です。

佳作(小学生部門)「食事がもつ大きな力」       6年

私は最近、夕食を作る手伝いをしている。一人で料理を作れるようになりたいからだ。
この間、私は思い立って一人で料理を作ろうとした。少しでも、毎日当たり前のように料理を作っているお母さんの力になりたかった。肉とピーマンの炒め物と、シンプルな料理だったし、レシピを見ながらなので、正直あまり料理経験がない私でも、比較的簡単に作れると思っていた。けれど、想像と現実は違う。材料を準備するところから手こずってしまい、結局、お母さんに色々おそわりながら、二人で料理することになった。私はその時、一人で料理をして、お母さんの力になるどころか、逆に負担を倍にしてしまったと思ったし、料理はとても難しいことだと実感して落ちこんだ。その後、料理ができ、二人で食卓を囲んで食事をした。あいかわらず、料理はおいしかった。けれど、ほぼお母さんが作ったから、納得しながら食べた。その時、「おいしい!」という声が聞こえた。「作ってくれてすごく助かった!ありがとう」そうお母さんが言ってくれた。私はその言葉を聞いただけで、達成感ややりがいを感じてとてもうれしかった。その一言に大きな力をもらったのだ。食卓は笑顔になり、いままでにないくらい温かくなった。その時に、その瞬間に、私は「作って食べる」という事の良さが全て分かった気がした。今の時代、何もかも便利になっている。食事もそうだ。出前を頼めば、いつでもどこでも簡単に食事はできる。もちろん出前も良さはあるが、「メールで思いを伝えるより、手紙で思いを伝えた方が、その人への思いが伝わる」というように、出前よりも、手料理の方が作った人の思いが伝わるのではないかと思う。
この先、世の中はもっと便利になると思うが、直接料理を作ることはなくならないでほしい。そのくらい、手料理は人を幸せで包みこむ力をもっている。その力を絶やさないために、今日も私は夕食作りを手伝う。

WFPチャリティー エッセイコンテスト2023入賞作品その4

WFPチャリティー エッセイコンテスト入賞作品、四人目です。

佳作(小学生部門)「私の心はピチピチパタパタ」      4年

あの日、私は家族でつりに行った。つりは初めてだったしドキドキしていた。川には、さかなたちが楽しそうに泳いでいた。私は初めてのつりにむ中でとれたときは本当にうれしかった。おいしそうだなぁ、はやく食べたいなぁって思ってた。でもふと、さかなに目をもどしたしゅんかん、私は申しわけなくなった。さい初はあんなにピチピチパタパタしていたのに、、 、、気付いたらピクリとも動かなくなっていてどうしていいかわからなくなった。そんな感情は初めてだった。私は、知らないうちにさかなたちの、命をうばっていた、そんな気がした。モヤモヤしたまま、さかなたちを調理のお店へはこんで調理が終わるのを待った。やがて料理がはこばれてきた。私は、料理を見たしゅんかん、早く食べたい!!と思った。でもそれはモヤモヤした気持ちをなくしたいからじゃない。料理にさかなたちの想いと命があるように感じたからだ。その想いを感じたくて私は、大きな口をあけて料理を食べた。そのしゅんかん、さかなの命と私の命がつながった気がした。私はさかなの命をうばったわけじゃない、いただいたんだ。さかなたちは私にこの事を教えにきてくれたんだ。初めて、命と命のつながりを知った日だった。私が食べているものすべて命のつながりなんだ。そう思うと私の命はどんどんかがやいていく気がする。これからもこの事をわすれないでごはんを食べたいと思った。
今日もさかなたちは、私の心の中で、ピチピチパタパタしている。

WFPチャリティー エッセイコンテスト2023入賞作品その3

WFPチャリティー エッセイコンテスト入賞作品、三人目です。

佳作(小学生部門)「思い出ごはんのお手伝い」       4年

私は、地いきのボランティア活動に参加している。その活動の一つに「ちいき食堂」のお手伝いというものがある。「ちいき食堂」とは、一人ぐらしのお年よりの方へ食事をていきょうする場所だ。七月のある日曜日、私ははじめて、その活動にさんかした。
その日のメニューは、「牛肉の大根ポンずがけ・新じゃがに・ナスのみそあえ・白米・みそしる・フルーツポンチ」だった。これらの手料理は、ちいき食堂に関わるすべての人達の愛じょうがいっぱいだ。
「毎回、この日を楽しみにしているんだよ。家では一人だから、みんなといっしょに食べるとおいしいよね。」
と言うおじいちゃん。
「楽しみがあるから、暑くてもがんばって歩いてくるわ。」
と言うおばあちゃん。
おしゃべりをしながらいっしょに食べる様子は、まるで大家族の食事会のようだ。
みんなで「いただきます」と言い、感しゃしながら味わうことで、ごはんがもっとおいしくなる。愛じょういっぱいのごはんは、おなかだけではなく、人の心やその場所もみたしてくれるのだ。
ちいき食道は、人と人とのつながりを深める場所だと私は思う。私は、自分ができる時に、できる事を、できるだけの気持ちでお手伝いしたい。そして、この活動を未来につなげ、お年よりの方にえ顔をとどけたい。それが思い出ごはんとなるように。