6年2組からのトピック

「インスタントラーメン」

 10個のテーマをしぼっていく過程で、一人の子が立ち上がります。「発展性がなくて、一年間かけてできないかもしれない。だから…。」涙ながらに、でも自分の強い意思をもってした決断でした。“思いが叶わなかった友達”の姿を心に刻みながら、毎年、テーマ決めは進んでいくのです。

 「インスタントラーメン」と「READING LIVE〜宮沢賢治の世界観〜」2つにしぼられたのは、7月6日。1学期もあと2週間。焦る気持ちと隣り合わせ。でも、自分たちが納得のいくように、じっくりと天秤にかけていきました。インスタント24票、READING LIVE11票(1人欠席)のスタートでした。
 「インスタントラーメン」は、“身近なものを買うだけでなく作れる。食の大切さが分かる”を魅力としました。カップラーメンの生みの親である安藤百福にヒントを得て提案、「保存ができて、色んな味があって、即席でできるものを目指す」という方向性を示しました。麺の水分の抜き方を中心に説明。例えば、乾燥法として天日干しを提案。活動の可能性を模索していきました。
 「READING LIVE〜宮沢賢治の世界観〜」は、“読む・考える・伝えるなど、中学から会社まで将来役に立つ”を魅力としました。READING LIVEとは「朗読」のこと。元々は「(学校で学習した宮沢賢治の)注文の多い料理店を立体迷路のように表現する」というテーマでしたが、友達にアンケートをとって活動を定め、このテーマになりました。宿泊活動の関連で1学期間学んできた「宮沢賢治の作品を楽器を交えながら朗読で伝える、最後は賢治の考えた理想を取り入れた自作の物語を作って語る」という方向性を示しました。
 その後は、質問、応答、質問、応答の繰り返し。互いのテーマを理解するために、あらゆる角度から質問が飛び交います。納得のいく総合にしたいという信念が突き動かしました。

 「インスタントラーメン19票」「READING LIVE〜宮沢賢治の世界観〜17票」最後の総合は、「インスタントラーメン」に決まりました。決定の瞬間、大歓声は湧き起こりませんでした。インスタント派の子は、相手を思いやっていたのだと思います。READING LIVE派の子は、さすがに悲しい表情を浮かべた子も少なくはありませんが、ここまで議論を尽くしてきましたから、すっきりとした表情へ変わっていきました。

 ここに辿り着くまで、どれほど悩んできたことか。このクラスのみなが共感できるこの苦労を力に変えて、ここから突き進んでいきます。6年生は、あと8ヶ月もすれば、卒業です。思えば1年生のとき、山羊や羊の命と向き合ってきました。そして迎えた6年生最後のとき。「自分の命」と向き合い、「やりきった」と胸張って卒業できるようにしていこう。そう思いを新たにしたところで、1学期が終わりを告げました。「カップヌードルミュージアム予約したよ」という声も、教室から聞こえてきています。