3年3組からのトピック


学んで歩んでみつろうラップ

動物たちと多摩川探検に親しんできた新三年生にとって、テーマ決めは未知の世界。

「(牧場に戻った)3頭の小屋を作りたい」
「でも大工さんみたいな安心なおうちまで作るのはさすがに厳しいかな…?」
自由な発想と現実を行き来しながら、一年間学べるテーマを探していきます。初めてとはいえ、さすがカリタスっ子。調べてきたことや作ってきたもの、これからの構想を伝える輪が広がっていき、「楽しそう」とワクワクする気持ちも関心も高まっていきました。

 しぼられてきた!とはいえ候補はまだ11個。アピールや話し合い、質疑応答の時間を繰り返した後、魅力などのプラス要素、不安などのマイナス要素を総合的に考え、ポイント制で投票。5つにしぼられた後もやり取りを重ね、最後は「ヨーヨー」と「みつろうラップ」の2つにしぼられました。
 テーマは早く決めたいものですが、最後は「体験」して。頭で考えるだけでなく、肌で感じる。これぞ「総合」の醍醐味のはず。
「これ、楽しい…」「意外に難しかったです」
体験を通し、やりたい気持ちをより強くもつ子、もう一方のテーマに心が揺さぶられ始めた子、もはや決められず迷いの森に入り込む子。どんな決断を下すのか―。

 時は7月。最後の意見交換。ヨーヨーは「ヨーヨー作りを楽しむ」「技を身につけ披露する」、みつろうラップは「材料も全部自分たちで作る」「色々なやり方で作り塩むすびなどで使う」という目標に。一人一票。投票の結果、「みつろうラップ」に決定。それも、19対18で。互いを思いやりながら、新しいスタートを切りました。カリタスの子たちのすごいところは、直後の活動から、すでに心が切り替わっているところ。全員で図書室に押しかけて、片っ端から、関係する本を読み込んでいきました。

 以前、アピールタイムで挙げられていたのが、「エコで環境にいいんです」というもの。
 みつろうラップの材料は、全て“自然由来”であるところが魅力。木綿などの布を草木染めし、ナッツ等をしぼった油を使って抗菌作用を高め、みつろうをアイロンで溶かしてコーティングする―。カリタスで行っている「塩むすび」でも使いたいという声も。エコで環境によい大自然の恵みから作るみつろうラップ作りを通し、プラゴミをはじめとした環境問題、SDGsについても、これから3年生なりに考えていきます。