3年2組からのトピック


「草木染め ~自然の色を取り出そう~」

子どもたちは、自然の色で染めるだけではなく、模様を付けたいという願いが強くありました。そこで、子どもたちは話し合い、「模様をつけるために、今よりも、濃い色に染められようにしよう。」と、目標を絞って取り組むことにしました。
早速、3回目の実践では「布の下処理」と「媒染」に注意することを確認して各班が調べ活動を始めていきました。「布の下処理」と「媒染」、「染液」の材料や、やり方は各班が様々で、それぞれの班が綿密に計画を立てていきました。もちろん、用意する材料は自分たちで集め、必要な道具は倉庫に担任が付き添い、自分たちでそろえました。実践当日も自分たちで書きまとめた計画書を元に取り組みました。その眼差しは真剣そのものです。計画を立てたのは自分たちですから、時間や水の量など、それぞれが確認し合いながら進めていました。
その実践後、結果や振り返りを書く班ごとまとめ、次の課題を見つけていきました。さらに、「自分の言葉で他班に語る」報告会をしました。この報告会では、メンバーを入れ替えて、4回ほど繰り返しました。発表のチャンスが一人数回あるので、次第に「時間内で一番伝えたいことは何なのか。」を再認識し、伝える言葉を工夫して発表するようになってきました。

そして、2学期も残すところ1か月となった頃、2学期最後の草木染の実践をしました。材料は「学校の植物」です。
子どもたちは、学校の校庭や庭・畑を調査しました。学校には、サクラ、イチョウ、ビワ、レモン、ユズ、カリン、ヒメリンゴ、モミジ、ザクロ、ハナミズキ、ナシなど、意外と多くの木があることに大喜びをしていました。
教室の中には紅い色サクラの落ち葉や、カリンの葉などが集められていきました。
仕事の分担や作業の手際が良くなり、ガスコンロの使い方も慣れてきましたが、ガスコンロを使用するため、保護者の方の学習参加をお願いしました。

いよいよ3学期は総合のまとめに入ります。「染めた布等で使えるものを作りたい!」という、願いがある子どもたちです。まだ、「何を作れるか。作るか。」はっきりと決まっていませんが、お裁縫の技術も必要になってくると思われます。

3年2組からのトピック

「草木染め(仮)」

4月、クラス替えがあった後の緊張した空気を感じました。そこで、それぞれのクラスが今までどんな総合活動をしてきたのかを発表することにしました。すると、自分たちがやってきたことは、多摩川たんけんや野菜作りを通して自然や命を大切にしてきたことに気付き、今までやってきたことを生かして3年生の総合も自然や命にかかわっていきたいというみんなの想いが一つになりました。そこから、学年目標の「心のとびらを」や、みんなで考えたクラス便りのテーマである「心をひとつに」から、「みんなで力を合わせて何かを作りたい。」という声が上がりました。この声に、全員が賛同しました。具体的には、劇・料理・押し花・うちわ作り・籠作り・染め物の意見が出されました。子どもたちは、時折「自然・命」「みんなで力を合わせて」という芯となるところに返りながら、互いに指名し合って議論をしていきました。すると、毎日のように興味を持ったテーマについて調べてきて、それを発表させて欲しいという子がでてきました。朝や帰りの時間や、昼食の時間に発表できる時間を作っていきしました。同時に、調べた物や持って来た物を掲示するコーナーを教室の中に設置しました。
最終的に残ったのは、「染める」と「編む」でした。「染める」に関しては、2年生の時に羊の毛を染めたことがあるクラスがあり、それを見て「やってみたかった。」という子や「さらにもっといろいろ試してみたい。」という想いを持っていた子たちが多くいました。けれども、「多摩川に行くと多くの蔓があるから、染料で使った葉や花の残りの蔓で籠を編んだら蔓も無駄にならずに生かせる。」という、意見にも多くの子が共感し、「染めて編む」にテーマがほぼ決まりだしました。この話し合いの次の日の日記に「染めることや編むことの発表を聞いていてどちらも楽しそうだけれど、どちらも色々な方法があるから、それを二つやるには、時間が足りないと思う。」と、書いてきた子がいました。この不安をみんなに聞いてもらうと、「確かに・・・。」と、考えはじめました。子どもたちは、悩みました。そして、最後にまた立ち返ったのは、「みんなで力を合わせて何かを作りたい。」でした。籠は個人の作業が多くなるけれど、「染める」は、「みんなと力を合わせないとできない。」「自然との関わりが四季を通してできる。」ということでした。
「草木染め」(仮称)は、「みんなとつながっていたい。」「自然の恵みを大切にしたい。」という、2組の子どもの想いから歩みだしたテーマです。