1年2組からのトピック


「だいすき」

ホイップ、ココア、メルルとの暮らしは子どもたちの生活の一部になってきました。
深まる絆は子どもたちの作品にも映し出されていきます。
指絵の具で動物の姿を表現した際は、画用紙の中央から腕を回転させ命の塊がうねりのように広がっていきました。指の動きの大きさが三頭への思いの深さなのでしょう。
また、先学期から話題になっていた動物たちを寒さから守るための具体的な動きに転じたのです。杉の板に羊や山羊の絵や表札を表現して小屋の周りのフェンスに吊しました。
動物はいったん牧場へお返ししました。牧場主の福田さんにお願いをして快諾を得たのです。春の再会を首を長くして待っているのでしょう。
極寒の庭を吹き抜ける北風を防ぎたいという願いはゆっくりと形になっていたのです。
3学期は学習発表会があり、自分の言葉で今までの足跡を語りました。
川の探検にも出かけて、春の足音を肌で感じることができた学年末でした。
子どもたちは4月に上級生の仲間入りをします。

1年2組からのトピック


「だいすき」

11月17日、1年生が待ち望んでいた動物たちがやってきました。山羊1頭と羊2頭です。校長先生に直談判してみんなで力を合わせてお世話をする覚悟もできていました。「かわいいだけでは育てられない」「命にお休みはないから子どもだけでお世話をする」どれも肝に銘じて福田牧場さんにお願いをしたのです。
願いを込めた名前は山羊のメルル、羊のココアとホイップ。3クラスで分担して命名されました。環境が変わった3頭は初日こそ緊張気味でしたが、毎日の小屋の掃除とお散歩をはじめ、穏やかな声をかけ、動物の表情に耳を傾けているうちに表情が柔らかくなってきました。
でも、そうはいっても思うとおりに動かないのが動物です。休み時間になっても外へ出たがらない羊たち。小屋に戻らなければならない時刻になっても校庭の真ん中で梃子でも動かなくなるメルル。その度に仲間が助け合い、声をかけ文字通りの協力が始まります。「思い通りにならないこと」が、みんなの気持ちを一つに束ねる不思議な力を誘発します。これは動物たちからの贈り物かもしれません。羊や山羊との暮らしから愛情が徐々に芽生え、写生や説明の文章を作って動物の命を吹き込み仲間と紹介し合う学びにも発展してきました。
愛情が深まると寒い朝でもへっちゃらです。床に張り付いた頑固な汚れも削り取り、冷たい水ですのこや餌入れもピカピカにします。今、2組の子どもたちは新学期なったら小屋の柵に3頭の表札などを作ろうと考え始めているところです。
秋祭りに始まり多摩川探検にサツマイモ掘りなど盛りたくさんの2学期を駆け抜けた37人の子どもたちでした。