5年3組からのトピック


「開いてびっくり! 大きなしかけ絵本」

前回お伝えしていた5人1チームで取り組んでいた絵本づくり。「2学期末までに…」という目標は少しずれ込み、3学期最初の2週間ほどまで掛かってしまいました。完成した7つの作品1つひとつに子どもたちの想いや工夫が詰め込まれていて、素敵な作品です。作られた絵本は読み聞かせ動画を作成し、たくさんの方々に観て喜んでもらいました。
5人組での絵本づくりを終え、いよいよ最終目標の「もっと大きなしかけ絵本」づくりに取り組み始めます。今回は11人・12人で1チームとし、クラスで3つの作品に挑戦です。「どんな作品にするか」についての話し合いの結果、「多くの人が知っているディズニー作品がいい」となり、「白雪姫」「シンデレラ」「ピーターパン」が選ばれました。
実際に作品づくりをスタートする前に、3つのチームはそれぞれ編集会議のような話し合いにしばらく取り組みました。2学期挑戦した5人組での絵本づくりをふり返った時、「計画がきちんとできていなかった」「何を誰がするのかがその場その場だった」という声が上がりました。それを踏まえ、「ストーリーの計画(ページ数/ページの内容)」「役割分担」「作業手順」などをチーム内で確かめてからの作業スタートです。
事前の話し合いの成果で、一人ひとりが作品づくりの中の自分の役割に黙々と取り組んでいます。絵本を広げて絵を描いている子、ページ内の仕掛けづくりに取り組む子、ページに合わせた文章を考える子など。総合の時間が始まると、自分たちで教室やオープンスペースに広がって取り組む姿が見られました。
今回挑戦する絵本のサイズは1ページ90cm×90cmというビッグサイズ。つまり、見開きでちょうど一畳分という大きさです。これが今回の課題となりました。大きいので仕掛けはいろいろ工夫できるのですが、絵を描く、色を塗るのに予想以上おに時間が掛かりました。2月中旬に開催された「学習発表会」の段階ではどの作品も制作途中の段階。学習発表会を終えた翌日も、「完成させたい!」という思いで取り組んでいました。
結局、作品が完成したのは学年末ギリギリ。あるチームは、時計を眺めカウントダウンしながら完成の瞬間を喜んでいました。連日、朝・休み時間・放課後と遊ぶ時間も割いて、自分たちから取り組んでいる子どもたちの姿を見ていて、「これが総合に取り組む子どもたちの姿だな」と、改めて感心させられました。
完成した絵本は、しばらく学校で閲覧できるようになっています。

5年3組からのトピック


「開いてびっくり! 大きなしかけ絵本」

 このコロナウイルスによる感染症が広がる中、カリタス小学校では、7月末までの1学期の間は、オンラインによる授業が展開されました。画面越しにお互いに顔を合わせながらの日々。今までに経験したことのないことがたくさんでしたが、子ども達の対応能力の高さには驚かされました。
総合も、例年であれば教室で顔を付き合わせて「これがいい」「あれがいい」と話し合い、徐々にテーマを絞っていき決まります。話し合いの日が近づくと、教室のあちらこちらで同じテーマを推す子ども達が集まり、相談や準備を進めている姿が目に入りました。でも、今年はそれが難しそうです。いったいどう進んでいくのか…。
 ところが、想像していた以上に子ども達はそんな中でも話を進めていく力がありました。
画面に顔を並べ、お互いに考えていることを出し合います。また、オンラインで進める手段として得たものを駆使して、今まで以上に資料の提供やプレゼンの仕方に工夫がなされたような気がします。共有の画面には、いつでもお互いのものが見合える環境もあり、それを見合いながら高め合っていたような気がします。
 そんな経過を経て、決まったテーマが「開いてびっくり! 大きなしかけ絵本」。最初は「とび出す絵本」だったのですが、敢えて「しかけ絵本」になりました。そこにはテーマについて話し合っていたときに「モザイク」というのがあったので、「それも生かそう」という子ども達の思いがあります。
 1学期の末にテーマが決まっていたので、夏休みに自分なりに作ってみた子どもがたくさんいます。実際にやってみたり、調べてみるといろいろな「しかけ」があります。2学期はそれらをお互いに発表し、そして全員が何らかの「しかけ」を生かした1ページを作ってみるとことから始まりました。
その後、いよいよ本格的に絵本づくり開始。5人1チームとなり、既存のお話、創作話を自分たちで選んで、1冊の絵本づくりに取り組みました。各チーム、メンバーの構成によって進め方や役割分担が違いましたが、多くのチームでは文章、作画、しかけ、装飾などの役割分担をしていたようです。取り組んでいる様子を見て回っていると、「この子、こういうことが上手だったんだ」「こういうところ一生懸命考えるんだ」と、普段の教科学習とはまた違う1人ひとりの姿が見られ、驚きや感心がたくさんありました。
「2学期末までに今の作品は完成させよう」という目標を定めていたので、終業式の日も必死に仕上げに取り組んでいるチームもありました。