アイとアンと38人の仲間たち
3月14日、羊のアンとお別れする日がやってきました。
迎えにきた牧場に戻るトラックがアンをのせて動き出しました。泣きながら「今までありがとう~!」と呼びかけ、車のワイパーのように手を振る子どもたちの後ろ姿に、この1年間の思い出がぎっしりと詰まっていたのです。
真冬の多摩川探検、「いのちの絵本」の制作、試行錯誤の連続だったアンの羊毛を使った作品づくり、アンの肖像画、渾身の歌声の学習発表会、聾話学校との交流、そして凍えるような寒さの中でも継続してきた小屋の清掃やお散歩を空から見守っていたのは、去年天国に行ったアイでした。
スクラムを組んで助け合い、羊を庇護し、その経過の中で「自分自身の命」も周りから生かされていたことに気づいた子どもたちは来月3年生に進級します。アンの穏やかな佇まいをそれぞれの胸の中に秘めながら・・・