園便り 2025年5月

園便り

今月の園便り 2025年5月

 新緑の美しい季節になりました。お子様にとっていろいろなことにチャレンジした1か月だったことでしょう。日々落ち着きながらお仕事に取り組み、友達との関わりを深めています。

 

 5月は「マリア様の月」です。幼稚園のマリア様のご像やステンドグラスは、子どもたちにとって身近な存在です。いつも私たちと共にいて、見守ってくださいます。子どもたちが親しんでいる「アヴェ・マリアの祈り」は、カトリック教会で伝統的に親しまれているマリア様への祈りです。マリア様はイエス様の母となることを神さまのみ旨(思い)として「はい」とお答えになりました。マリア様の「はい」は全ての人々の救いにつながっているのです。マリア様のために、その時代の画家や音楽家が祈りをこめて作り上げた作品が後世に残され、現代の私たちもその美しさを味わうことができます。世界中でマリア様が慕われているのは、すべての人、すべての母親の傍らでいつもその苦悩に寄り添い、希望を捨てず、喜びを忘れないように私たちのために祈り、支えてくださっていると信じているからに他なりません。時代が移り変わってもマリア様に対する親しさや、安らぎは変わることなく受け継がれていくことでしょう。

 

 園庭のマリア様のところに花の種や花びらが落ちていて、子どもたちはそれが気になって仕方がありません。「マリア様、おはようございます」とお祈りすると、すぐにそれを拾い集めます。小さな種や花びらに心を寄せる姿は愛おしく、マリア様のご像も微笑んでいるようです。

 ある時、子どもが一粒の米を差し出し目を輝かせて、「これあげる、お米になるんだよ」と、私の手のひらに置いてくれました。もう稲穂が実っているのが目に浮かんでいるように話してくれました。神さまが小さいものに目を留め大切にされていることと、子どもの眼差しが同じように感じました。優しい眼差しは子どもたちの間でも広がっています。泣いている小さな友達を心配し手をつなぎながら祈る姿、2階から友達の名前を呼ぶ力強い声、特に朝は優しい時間です。「わたしはいつもあなたとともにいる」と神さまがおっしゃったことが、友達同士で実現しているカリタス幼稚園です。

 


                   


 

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