研究指導講師の小林先生(早稲田大学教授)とともに、今年度2回目の校内研究会を行いました。今回は、2年生の算数と5年生の国語の授業で学ぶ子どもたちの姿を参観しました。授業後の研究会では、今年度の研究重点目標「一人ひとりを大切にする」ということを念頭に活発な意見交換がされました。
算数の授業では、前時のある児童のノートを生かしたいという教師の願いが込められていました。教師が「これはある子のノートなんだけどね…」と提示すると、案の定、子どもたちがふっと手を止めて、そのノートに視線を送る姿が見られました。一人の子のノートに書かれた考えを大切にしたいという教師の願いが、クラス全体で友だちを大切にする姿につながる場面でした。授業では既習事項のさくらんぼ計算でつまずいている子が見られた場面もありました。一人ひとりのつまずきを知り、今後の学力差とならないようにすることは、教科の中で「一人ひとりを大切にする」ことにつながることを確認し合いました。
国語では、クラス替えをした子どもたちが、インタビューを通して友だちの魅力を引き出し、互いを知るという単元でした。そして、お互いの話をよく聴き合うことで、「一人ひとりを大切にする心」を育んでいくことが教師の願いでした。この単元を始めるにあたり、教師は「単元構想図」を描きました。その中で、教科の目標と重点目標が合致する部分はどこだったのかということについて、教員間で話し合いました。このように子ども達の学びの姿を想像しながらする教科・教材に対する教材研究自体が、一人ひとりを大切にすることであると学び合いました。
最後に、タブレットを使った授業では、同じ教室で学んでいるのに、教師や子どもの目線がiPadへ行ってしまうことへの心配が語られました。「教室でともに学ぶ」ことと「iPadの活用」は、ICT時代だからこそ研究していきたいことの一つです。子どもたち同様に、学びつづける教師でありたいと思います。