WFP チャリティー エッセイコンテスト2024 ①

今年は「大切さを考えよう 私たちのごはん」をテーマに、四年生から六年生の児童が作品を書きました。1作品を応募するごとに途上国の給食2人分にあたる60円が協力企業より寄付されます。今年は22674通応募があり、45348人の子どもたちに給食を届けることができるそうです。

今年度カリタス小の入賞した作品を紹介いたします。

 

◎小学生部門賞   「ありがとう!お米さん」

2024年8月、ニュースでは台風が日本中に猛威をふるっていた。そんな頃、我が家にとって大事なことが起こった。母が熱で寝込んでしまったのである。父も海外出張であったため、姉と弟と3人交代で母の看病をした。夕方になり、私と姉で夕飯の支度をしようとした時、お米が残りわずかである事に気づいた。私達は雨風強い中、近所のスーパーにお米を買いに走った。いつもお米がおかれている場所へ向かうと、そこには一つもお米がない状態だった。夏の猛暑で米不足が深刻化していたのである。ニュースでは耳にしていたが、リアルにその状況を目の当たりにした。他のスーパーも同じ状況だった。翌朝、私はお米を買うためにお店の開店前から並んだ。他の人達も同じ考えで、かなりの列をなしていた。 開店と同時にお米はあっという間になくなり、ギリギリお米を買う事ができた。帰って母へ大好きなオムライスを作ってあげた。ケチャップで 「早く元気になってね」とメッセージ入りで。 母は、ちょっぴり涙をうかべながら「とっても美味しいよ。子供達のごはんは百倍力だね」とうれしそうに食べてくれた。3日後には母の笑顔が戻ってきた。子供達で協力して乗りこえた出来事だった。お米が母の笑顔を取り戻してくれたのだ。
この話を熊本に住む祖父へ電話をした。すると、祖父が電話口で米節という歌を歌ってくれた。その歌はこうだ。「米という字を分析すればヨー、八十八の手がかかる。お米一粒粗末にゃならぬ。米は我らの親じゃもの。」 いつもならおじいちゃんがまたみんようを歌っていると思うところだが、今回はやけに心にしみた。お米ができるまでには、八十八の苦労があるんだよと教えてくれた。
嵐と共にすぎ去った今年の夏の出来事は、農家の方への感謝の気持ちと家族の絆を思い出させてくれた。
「お米さん、本当にありがとう。」

しそふりかけ

種から大きく育てるのが難しかったシソ。何度も植え替えて最後には花が咲くほど大きくなりました。2年3組では10月17日の塩むすびの日に合わせてふりかけ作りに挑戦しました。刻んだ葉をから煎りすると青じそのさわやかな香りが教室中にぷ~んとしました。シソチームさん、あきらめずに育ててくれてありがとうございました。

創立記念の集い

学園の創立記念日に先立ち、創立記念の集いを行いました。
今年は、代表児童によるキャンドルサービスと、学園創立のためカナダのケベックカリタス修道女会から海を渡って日本に来た3人のシスターたちの紹介をしました。

子どもたちの間に一つずつ灯るキャンドルの炎は、デュービルの精神が今に受け継がれているのを象徴的に表しているようでした。

終戦間もない1952年、カナダから1ヶ月もの船旅を経て、言葉も分からない遠くのこの日本で、子どもたちのために多くの願いや愛を込めて、一から学校を作ろうとした覚悟や思いの強さを知ることができました。

これからの学園を担っていく私たち一人ひとりが、聖マルグリット・デュービルの愛と奉仕の精神と3人のシスターの思いをふり返る、かけがえのない時間となりました。