園便り
今月の園便り 平成31年2月
2月4日は立春とはいえ、1年の中で一番寒さの厳しい季節です。朝の玄関で子どもたちの登園を待っていると、その日その日の暑さ寒さがとてもよくわかります。めっきり冷え込んだ朝、白い息を吐きながら登園する子どもたちを思わず抱きしめたくなる毎日です。
1月30日の第3回「子育て支援講演会」にはたくさんのかたのご参加をありがとうございました。第1回 紺野 美沙子さんの「子どもたちの未来のために大切なこと」、第2回 伊藤 幸史神父様の「食の力」、第3回 臨床心理士 稲富 正治先生の「子育てに奮闘するお母さんのために」で30年度の講演会を終了いたしました。どの講演会も豊富な実践経験のうえに立ったお話で、心に深く響くものばかりでした。多くの感想が「良い話が聞けた」「これからの参考にしたい」というものでしたが、その後の自分の生活にどう影響しているかというと、また難しい問題です。人の性格、生活習慣は、その人の成育環境、家庭環境、仕事環境などさまざまな環境から形成されており、一回の良いお話で変わることは難しいのではないでしょうか。「なるほどと思ったことが自分には生かされない」と悩む真面目なかたはそれもまたストレスの一つになります。私は講演会を聞いた後、心に残り自分の生活に生かせることを一つだけ実践してみます。それがいつの間にか良い習慣になっていくこともあります。
今回の講演会では、「ストレス」についてのお話でしたが、早速、翌日から今一番ストレスを感じていることを率直に公表し、協力をしてもらうことにしました。気持ちよく理解してくれる仲間がいることに感謝し、心の中のもやもやが解消された気持ちの良い朝となりました。ストレスが心と体に影響を及ぼす前に、人に頼ったり、いい(良い)加減のところで妥協したりと、自分なりの解消法で乗り切れたらと思います。
毎日変わる理解しがたい子どもの言動に喜びよりもストレスを感じることもあると思いますが、追い詰めず、追い込まれず少し肩の力を抜いて気楽に考えられるようになると良いのかもしれません。
「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」
<社会生活との関わり>
家族を大切にしようとする気持ちをもつとともに、地域の身近な人と触れ合う中で、人との様々な関わり方に気付き、相手の気持ちを考えて関わり、自分が役に立つ喜びを感じ、地域に親しみをもつようになる。――中略――公共の施設を大切に利用するなどして、社会とのつながりを意識するようになる。(教育要領 領域 人間関係・環境原文)
世界は自分中心に回っていると思っている乳幼児も、幼稚園という社会集団に入り、自分以外のいろいろな人がいることを知ります。他者と自分との共存が大切なことは、今から気づかせていくことが大切です。それには先ず家族の中で自分勝手ではいけないことを体験し、他者への気遣いや思いやりを学びます。外に出た時には、迷惑をかけない行動、公共の物、施設を大切にすることを教えてあげましょう。近所の人や知っているかたに挨拶をする習慣も大切です。無理にさせるのではなく、先ずはご家族の中で学び合うこと、見本を見せること、「嬉しい」「気持ちがよい」の体験をたくさんすることで社会性のある人間へと育っていきます。
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