園便り
今月の園便り 2021年7月
「イエスさま、わたしに いつでも笑顔を あふれる感謝を ゆるせる心を
どんな時でもどんな人にも あたえる愛を 愛をください」(聖歌「愛をください」)
昨年度は実現できなかった学園の聖堂で祈る体験を年中児、年長児としました。まずは聖堂にあるものの説明からスタートです。聖堂は「祈るための場所」で、いつでも誰かが祈っているかもしれないことを伝え、みんなで沈黙し祈りました。四角いすてきな箱は聖櫃(せいひつ)と言い、イエスさまのご聖体が安置されていること、その隣の24時間いつでも灯っているランプは、イエス様がいつも一緒だということを思い起こさせてくれること、真ん中にあるテーブルは聖堂の中心の「祭壇」、聖書を読むための「朗読台」を説明しました。それから「これは何でしょうか?」と訊ねると、みんなで声を合わせて「十字架!」と答えてくれました。十字上でイエスさまはいつも手を広げて私たちを招き大切にしてくださることを、伸ばされた手から感じることができます。
イエスさまの心と一言でいうことはとてもむずかしいことですが、子どもたちに、「みんなは、いくつもあるものの中から一つ誰かにあげることはできるかもしれませんが、たった一つしかない大切なものを誰かにあげることはできますか?」と問いかけ、イエスさまの心は、もらうよりも与えることを喜ぶ心、それもたった一つのいのちを喜んで私たちにプレゼントしてくれたことを分かち合いました。
一番はじめに紹介した「愛をください」は、イエスさまの広い心をわたしたちに分けてくださいという聖歌です。
7月は七夕を迎えます。保護者の皆様は、お子様にどのような願いを持っていらっしゃるでしょうか。お一人おひとり大切なお子様の幸せのため、家族のために願いがあることでしょう。
私たちは願っています。カリタス幼稚園で過ごす子どもたちが、広いイエスさまの心、「与える愛」をあふれるほど受け、その愛を他者に、特に愛を必要としている方々に届けていく人になってほしいと。
その願いが幼稚園の教育目標に表れています。
・思いやりのあるやさしい心をもつ子
・よく見、よく考えて、最後までやり通す強い心をもつ子
・友達と共に感動し、喜びを分かち合える豊かな心をもつ子
今年度、3回ほど幼稚園見学会を行っていて、未就園児のお子様を連れた保護者の方々が幼稚園にいらっしゃいました。先日は年長児の体操を見学していたのですが、見学にいらした2歳児のお客様が一緒に体操に参加したくなり、整列しているところに入れてもらいました。その時、年長児たちは、とても優しく手を引いて「こっちにおいで。」と招き入れ、見守りながら体操をしていました。その日はマット運動で後転の練習だったのですが、そこでも2歳児のお客様と手をつないで列をつくり、一緒に待ってくれます。自分たちがすべきことに集中するだけでも大変なことですが、突然の小さなお客様をエスコートしている年長児たちを見て、「思いやり」や「やさしさ」、「最後までやり通す強さ」「喜びを分かち合う心」が培われていることを感じました。
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