園便り 平成29年6月

本文

園便り

今月の園便り 6月

新しいクラスになってから約2ヵ月。少しずつ新しいお友達、新しい先生、新しいクラス、に慣れてきたようです。しかし新しい環境に慣れるのは、大人より幼い子どもの方がずっと心や体に響いているものです。家の方や先生、周りの大人たちは、そんな子どもの様子を見守りながら、いっぱいいっぱいの気持ちに優しく寄り添っていくことしかできません。しかし伸びようとする子どもたちは、必ず自分自身の力で周りに適応していきます。そして「幼稚園の生活」が自分の生活の大きな部分になることに気づき慣れていきます。

“ごきげんよう!” 昨年ある研修会でお会いした神父様が「ミッションスクールでよく使われていた“ごきげんよう”という挨拶をあまり聞かなくなった。私はその響きが好きですねー。」とおっしゃっているのを聞きました。カリタス学園は創立当初から授業の始まりと終わりに「ごきげんよう!」と先生と生徒が向かい合って挨拶をしてきました。現在もその習慣は続いているそうです。カリタス学園中学校第一期生として入学し、初めてこの挨拶の言葉を聞いた私にとっては、新鮮で大きな驚きでもありました。広辞苑で“ごきげんよう”を調べてみると『人と出会った時またはわかれる時に、健康を祝しまたは祈っているという挨拶のことば。』と載っています。帰りのお見送りで「さようなら」を交わす時、子どもたちの顔を見て「ごきげんよう!」と声をかけました。最初笑ったり、驚いたり、不思議そうな顔をしていた子どもたちが、少しずつ自分からにっこり笑って「ごきげんよう!」と言ってくれる子が見られるようになりました。死語になりつつある挨拶の言葉ですが、相手の幸せを願うこの美しい日本の言葉を子どもたちにも知ってほしいと思っています。

先週の生活目標は「気持ちの良い挨拶をしよう。」でした。挨拶をするときは相手の顔を見てすることを教えたいと思います。全員で挨拶する時も先ず顔を見てお辞儀をし、顔をあげてもう1度相手の顔を見ることを習慣づけたいと思います。「聴く」には「耳」と「目」の文字が入っています。話を聞くとき、会話をするとき、挨拶をするとき、目は相手との関わりの中でとても重要な役割を果たします。

バックナンバー