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園便り
今月の園便り 7月
<カリタス幼稚園とモンテッソーリ教育>
カリタス学園では福井大学教職大学院に幼・小・中・高から教員を派遣し、教員の専門的力量の向上と今日的課題に焦点を当てた協働研究を行っています。幼稚園では年2回公開保育研究会を行い福井大から先生方や研究員の皆さんをはじめ、理事長先生、学園内の他校種の先生方に参観をしていただき、降園後、参加者全員で意見交換を行うといった研修をしています。
今年の研究会の目標は「カリタス幼稚園のモンテッソーリ教育を他校種の方々に理解してもらう」ことと「この研修が一人ひとりの教員の勉強となり、自分たちの明日への力になる」ことにありました。そのため、カリタス幼稚園にモンテッソーリ教育を導入した経緯をお話しました。子どもたちの内的欲求に応え、自立を育てるモンテッソーリ教育が、学園の「意欲的、主体的に学ぶ子どもの姿」と一致し、自主性を重んじた小学校総合教育の取り組み、中・高等学校の自律を促す教科教室型校舎へとつながっていくことを確信したからです。また、担任にとって、普段他のクラス活動を見合うことができない中で、小学校の「おはなしの木」のお母様たちや担任以外の教職員の協力を得て、他クラスを参観し、さまざまな意見や感想を持てたことは大きな収穫でした。
当日は、モンテッソーリ活動の時間だけではなく、登園から降園までの子どもたちの様子を公開しました。教具・教材を通してだけではなく、生活すべてが子どもの意志が尊重され、ありのままの姿を大事にされているモンテッソーリ教育を見ていただけたと思っています。また、子どもたち一人ひとりの関心・意欲を高めていくことをねらいとした、~見たい、知りたい、やってみたいに応えて~の活動では、植物探検を続けているクラスの子どもたちに、参観者も参加して散歩に出かける楽しい時間もありました。また、たくさんの指示がなくても自分たちで動ける子どもの姿に、成長を感じることができました。
モンテッソーリ教育で育ったというオバマ前大統領の思慮深さと実行力、中学生でありながら29連勝という偉業をなした藤井四段の謙虚さと集中力を見る時、善い環境の中で、自分で選んでよいという安心感、そして何かに夢中になりやり遂げる自信、自分が大切にされているという実感から得た、人に対する信頼感などが、人格の土台になっているのだろうと思いました。
モンテッソーリ教育を行うカリタス幼稚園が、一人ひとり違う個性を受け止め、その肯定感を自信につなげていけるよう、教職員一同さらに研鑽を積んでまいります。
相良敦子先生は6月末にお亡くなりになりました。突然の訃報に関係者の方々には驚きと悲しみが広がっています。今年度の子育て支援講演会で先生のメッセージをいただいたことが本当に貴重なこととなりました。ご冥福をお祈りしたいと思います。
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