園便り
今月の園便り 2022年11月
優しさと強さと
カリタス幼稚園を卒園し、小学一年生になった男の子のお母様が先日幼稚園にいらした時、話してくださったエピソードです。O君は夏休みの自由研究で、幼稚園在園中から興味をもって取り組んでいる魚を取り上げ、日本のある海域の魚の分布を研究し、制作物として完成させ、それを2学期はじめにクラスで発表したそうです。その後、悲しいことに一人の男子児童にその作品を隠されてしまったのだそうです。O君はとても悲しみ憤慨もしました。けれどそのあとO君はそのクラスメートが優しい心になるようにと神さまに祈っていたのだそうです。それを見たお母様が「カリタス幼稚園で、子どもにしっかりと神さまとの関係がつくられていることを本当にありがたく感じ、感動しました。」と話していらっしゃいました。どんな理由があっても、人が大切にしているものを隠してしまうことは決して見逃されるものではありませんし、相手の子は、自分がしたことの大きさを知る必要があります。どのように気づかせ、援助していくかは課題ですが、そのクラスメートとの関係を断ち切り、「悪い人」とするのではなく、している行為の是非ははっきりとさせつつ、その人自身を裁かないという頭ではわかっていても実際簡単ではないことをO君はしていたのです。心が変わるように願い、神さまに祈るO君が本当に強い心の持ち主であることを感じました。こちらが教えられる出来事でした。
幼稚園の子どもたちを見ていると、表現方法がどうしても強く出てしまう子、思いを言葉で伝えられず、とっさに手が出てしまうこともあります。そんな時、関わる子どもたちは、ハラハラ、ドキドキしながらも仲間としてつながり続けます。関わり続けることをやめず、働きかける友達の優しさと強さに触れて、行動が変化していく姿を見るにつけ、「子どもはすごい!!」と思うのです。
いつのまにか「この人はこういう人。」とレッテルを張ってしまいがちな私たちですが、人が変わる可能性を信じつつ、関わり続ける優しさをイエス様は、私たちに願っておられるのではないでしょうか。
カリタス幼稚園の子どもたち、そして子どもたちを囲む私たち大人に、イエス様はこのみ言葉で語りかけていらっしゃるように思います。
自分にしてほしいと思うことを人にもしなさい。(マタイ7章12節)
🌼11月宗教のねらい🌼
七五三のねらい
・大切な存在である私に気づく。
・自分の成長に気づき、神さま・両親への感謝(神さまありがとう)の心を持つ。
11月11日(金)は、学園チャプレン保久要神父様の司式による「七五三の祈りの集い」を行います。自分自身と周りの人々が、神さまからの贈り物であることに気づき、ご家族をはじめ、多くの人に支えられていることが感じられる祈りの時を持ちたいと思います。
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