園便り 2023年10月

園便り

今月の園便り 2023年10月

            声をきき合って言葉を一緒に探す大丈夫と思える場

 巻頭の言葉は、哲学者永井玲衣さんを取り上げた新聞記事のタイトルです。知人から紹介されて読んだ著書『水中の哲学者たち』を読み、興味を持ちました。「(哲学対話は)『わからなくなっていい』『良いことを言わなくてもいい』場所だと伝えます。~私たちは、しゃべりすぎているし、急ぎすぎているし、良いことを言わないといけない、と思っている。ある意味それをひっくり返すのです。~わかってきたのは、『大丈夫だ』と思える場でなければ私たちは話すこともできない、ということです。話し方やスキルや知識で乗り越えようとしがちだけれど、そうではなく、『大丈夫だと思える場』が育たないと、一緒に悩んで考えるというしぶといことはできません。~対話って、話すとか語るとか、言葉がポンポン行き交うものだと思われがちですが、『きき合う営み』だと思います。相手の言葉の奥行と、そこにあるものを確かめていく道のりです。誰かの言葉に耳を澄ますだけでなく、どういうことなんだろう、なぜここで言いよどんだのだろうと、考え確かめていく。どうしてですか、と尋ねる『訊く』もあるはずだし、共に悩むなど時間的なものを共有する営みでもあるはずです。」(「朝日新聞8月11日(金)オピニオンより」)

 きき合うとは簡単なことではありません。家族間(ご夫婦や親子)をはじめ、様々な人間関係の中で感じるところですが、「~なければならない」を手放したところに対話は生まれるのかもしれません。私たちも今年度研究のテーマとして「子どもの主体性を引き出す対話」を取り上げて、学び合っているところです。

 幼稚園は子どもたちが他者に出会い、より良い成長を遂げていくための教育の場、様々なかかわりの場です。保護者の方には、教育への理解者としての「応援団」となっていただくことで、子どもたちの安心感が広がり「きき合い」につながっています。カトリック教育、モンテッソーリ教育に惹かれ、我が子の可能性を伸ばしていきたいという共通の望みがある保護者の皆様とともに、紺野美沙子さんのお話にもあったように、「今しかない親子の時間」を、大切に過ごしてまいりましょう。

 

 子育て支援講演会等で協力していただきました献金に心より感謝申しあげます。苦しむ人に祈りと行動で寄り添っていくよう招かれているのだと感じます。

「わたしの兄弟であるこの最も小さな者の一人にしたのは、

                   わたしにしてくれたことなのである。」(マタイ25章40節)


 

 


 🌻まもなく運動会🌻

 新しい園舎になり、毎日慣れ親しんでいる園庭で運動会が行えることは、運動会がより身近で、「できたね!」を積み重ねられる時となるように感じます。今年は「入場」してからの運動会開会がこれまでと違うところです。年少児は、「果物」にまつわるかわいいダンス、年中児は、盆踊りを取り入れ和の雰囲気を、年長児は手具の「鳴子」を持って登場します。今何をする時か自分で理解して動くこと、協力し合うことや応援する心を培うなど、楽しみながらも学びの種がたくさん詰まっています。

 新型コロナ感染症が5類に移行しましたが、ご家族で楽しんでいただくため、未就園児、卒園児の競技を行うために2部制となっております。


 

 

 🌻聖マルグリット・デュービル(1701~1771)の記念日🌻

 10月16日は、聖マルグリット・デュービル(1701~1771)の記念日学園の創立記念日です。最も小さな人に寄り添い、「普遍的愛の母」という称号を教会から与えられた創立者の精神を共に大切にしていきます。


                 


 

 


 🌻10月15日から2024年度入園願書をお渡しします🌻

 11月に行われる幼稚園入園考査の願書配布が10月15日(日)から始まります。カリタス幼稚園の「愛の中で自由に大きく」の環境の中、子ども自身が考え、選び、やり遂げることを重要視する教育を求めていらっしゃる方に、ぜひご紹介ください。興味がおありの方には、10月7日(土)に行われる運動会をどうぞご案内ください。


 


               


 

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