園便り
今月の園便り 2020年11月
見上げると、うろこ雲が空に広がっている様子に秋の深まりを感じるこの頃です。
先日幼稚園見学にお子様連れでいらしたお母様が「子どもを連れてトイレに行った時、幼稚園の子どもたちがペーパータオルの場所や使い方などいろいろと教えてくれて..。本当にやさしくしてもらいました。」と驚いた様子でおっしゃっていました。そのお話を嬉しくお聞きしておりました。子どもたちがそのような行動がとれる理由はいろいろあると思いますが、何よりも「してもらった体験」が大きいのだと思います。してもらって嬉しかったことは、心と体にしっかり刻まれ、今度は自分が誰かのために行動するようになります。子どもたちの他者へのやさしさは、家庭で、また幼稚園の中で大人から子どもへ、そして子どもから子どもへと受け継がれている「イエスさまのお姿~カリタス~」なのです。
子どもたちにお仕事を提供する時、私たちは「見ていてね。」と伝えます。教材や教具の使い方、やり方を言葉で説明するのではなく、ゆっくりていねいに見せるようにしています。「視覚」に集中することでやり方を自分のものにしていく~自分でできるようになる~のです。モデルがあることは「言葉で伝える」より説得力があります。
イエス様のことばに「自分がしてほしいと思うことを人にもしなさい。」(マタイ福音書7章12節)とありますが、子どもたちと関わる私たちが「自分だったらどうするだろうか」と思い巡らし関わることで、子どもたちの中に、「大切にする思い」が育まれ、自然に行動につながっていきます。人だけではなく自然の営みも、わたしたちに生き方のモデルを示しています。教皇フランシスコがそのことを語っておられます。
「川は自分の水を飲みません。
木々は自分の実を食べません。
太陽は自分自身を照らしません。
花々はその香りを自分自身に向けて流しません。
他者のために生きることが自然界の法則です。
わたしたちはみな、互いに助け合ために生まれてきました。」(教皇フランシスコ)
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