園便り 2022年6月

園便り

今月の園便り 2022年6月

               「安心して行きなさい。」(ルカ7章:50節)

 新入園の子どもたちも幼稚園生活にだんだん慣れてきて、生活を楽しめるようになっていますが、それでも週明け、お母様と離れるのがつらくなることもあります。先日、お母様と離れた後しくしく泣いていた男の子が、しばらく経ってからお手紙を書いたと折り紙を丸めてセロテープで止めたものを、担任の先生と一緒に園長室に届けに来てくれました。年少さんなので、もちろん字では表現されていないのですが、登園時、寂しがっていたその子が「お手紙」を持ってきてくれたことがとても印象に残り、机の上の「手紙」を眺めながら、その子が渡してくれたもの、伝えたかったことはいったい何だったのだろうとしばらく考えていました。

 私たちは、だれでも理解してほしい、そのままの私を受け取ってほしいという思い~「心の手紙」~を持っているのだと思います。それは、もしかして意識にも上らないような根源的な願いと言えるものかもしれません。この心の手紙とも言える「思い」を伝え、受け止めてもらえることで、共感の喜びや安心感を得、生きる力につながっていくのでしょう。

 6月は、カトリック教会では伝統的に「イエス様のみ心の月」と言われています。イエス様の大きく温かな心、神さまを映し出す生き方を知り、倣うことを大切にする月です。聖書に登場するイエス様は、目の前にいる「その人」を慈しみのまなざしで見つめます。イエス様のまなざしに包まれると、人は、イエス様が自分のことを本当に理解してくれていると感じると心が柔らかくなり、自分の事だけでなく、周りの人々の事に目が、心が向かうようになっていきます。人間的な豊かさを体験し、分かち合う人に変わっていきます。それは、まさに「いやし」の瞬間です。 幼児期、子どもたちには信じて見守ってくれる人が必要です。大人は先取りせず、乗り超えよう、成長しようとしている子どもの思い~「心の手紙」~を受け取っていきましょう。

 

 第一回保護者のためのモンテッソーリ勉強会で東京国際モンテッソーリ教師トレーニングセンター代表の三浦勢津子先生が引用していたモンテッソーリ女史の言葉を紹介します。

「子どもに発達のための鍵を与えなさい。その鍵で自分でドアが開けられるように。」

 イエス様は、その人が自分の力を信じ、自分らしく歩むための鍵を持っていることに気づかせる方です。6月、イエス様のみ心を、子どもたちを通して知っていくことができますように。

 

6月・7月の宗教のねらい

・イエス様のやさしい心を知る

・神さまは、ひとりひとりを愛し、大切にしてくださることを知る

 

🌼みんなのライブラリー紹介🌼

 2階の音楽室向かい側に「みんなのライブラリー」があります。保護者の方への貸出もできますので、ご利用ください。 *『かみさまへのてがみ』(谷川俊太郎訳)は、心がほのぼのします。

 

🌼ウクライナへの募金ありがとうございました🌼

 4月23日(土)の保護者懇談会時に、お寄せいただきました募金に心より感謝申しあげます。手作りジャムを合わせ、193,969円の募金が集まりました。募金はカリタスジャパンを通して、ウクライナ支援に役立たせていただきます。

 *カリタスジャパンは、国際カリタスその他の国際機関と密接な連携を保ちながら救援金などの募金活動、国内外への援助活動、また国内で弱い立場に置かれた人々が人間らしい生き方を獲得するための啓発活動を行います。

 

🌼SDGsを取り入れた参加型体操🌼

 今年度も参加型体操参観(早口言葉のようですが)を行います。幼稚園で意識しているSDGsを取り入れて「お楽しみエコ競技」を行います。ペットボトルを使ってさて、どのような競技となるのでしょうか。お楽しみに!

 

🌼今年もあります!子育て支援講演会🌼

 昨年度、好評を得た子育て支援講演会「カリタス幼稚園先生たちによる手作りコンサート」を今年も行います。ゲストもお呼びしていますよ。お楽しみに!お知り合いの未就園児とその保護者の方を、どうぞお誘いください。

 

🌼子どもの表現~描画~勉強中🌼

 子どもたちが楽しく描画など表現活動をよりよく援助できるよう、白百合女子大学人間総合学部初等教育学科准教授、椎橋げんき先生をお招きして、教職員がレクチャーを受けております。子どもたちの描画の発達段階を理解することで、自由に表現していけるようになることを援助するためです。教職員のレクチャーが終わりましたらげんき先生に子どもたちと表現活動をする時間を共に持っていただくことを計画しています。