園便り 2023年5月

園便り

今月の園便り 2023年5月

 新学期が始まり、まもなく1か月が経とうとしています。お母様から離れる際、泣いている年少児を年長児が「いっしょに行こうね。」と手をつないでクラスまで連れていってくれる様子にカリタスらしさを感じます。その年長児も、2年前は泣いてお母様からなかなか離れられなかったことが思い起こされ、成長を感じます。きっと今泣いている子の気持ちがわかるのでしょう。

 今年度の始業式の日、保護者の方を交えてホールで「神さまのお話」の時間を過ごしました。在園児に「朝、幼稚園に来たら2番目に皆さんを迎えてくれる美しい方は誰でしょう。」と聞きましたら「先生。」という声が上がり、先生方の方を見ると嬉しそうな様子でした。登園時、子どもたちの表情を見ながら挨拶するのですが、次に(2番目)にマリア様に祈るということが習慣になっていきます。雨の日も風の日もイエス様を抱いたマリア様は、私たちを迎え、神さまに祈ってくれる存在なのです。他園からカリタス幼稚園に入園したお子さんのお父様に、新園舎の印象深いところを聞いたところ、「園に来て、目に入る白い像になんだか心が留まります。」と話してくださいました。初めてカトリックの教育施設を訪れた方の新鮮な感想に、マリア様の存在が人の心を動かすことを改めて感じました。

 子どもたちが親しんでいる「アヴェ・マリアの祈り」は、カトリック教会で伝統的に親しまれている祈りの一つです。一人の女性、母として波乱に満ちた人生を生きたマリア様を、神さまは豊かな祝福で包んでくださり、マリア様を母と慕う私たちも神さまの溢れるほどの祝福に与っています。戦禍にあるウクライナやミャンマー、スーダンの地で、そして世界各地でアヴェ・マリアの祈りがロザリオを繰りながら捧げられていることでしょう。(ロザリオの祈りとは、「アヴェ・マリアの祈り(天使祝詞)」を数えながら、キリストの生涯を黙想し、聖母マリアの取次を願う祈りです。ロザリオという言葉は、ラテン語ではロザリウムといい、“バラの冠”という意味をもっています。)

 

🌼注目して聴くこと🌼

 クラスでの個別活動と共に学年ごとの横割り活動も始まり、教員間で「聴く態度を育んでいこうね。」と話し合っています。横割り活動が個別活動と違う大きな点は、集団で話を聴き、行動すること、いろいろな意見交換をするところにあります。誰かが話している時、その人に注目して話を聴く態度は、対話のため、内容を理解し次の行動をとるためにも大切ですが、何より話している人を尊重するということの表れです。子どもたちを見ていて「聴く姿勢」を積み重ねていく必要を感じています。感覚の敏感期に「聴くことの心地よさ」を体験していくためにも、周りの大人の聴く姿を示すことは必要でしょう。そこから子どもたちは聴くことの大切さを自然に学んでいきます。はじめに紹介したマリア様の特徴の一つは「聴くこと」にあります。神さまの思いを、周りの人の話やその人の思いをマリア様は聴き続けました。情報過多の時代にあって、マリア様は私たちが心の耳を傾けることへと招きます。

 

❀聖母マリア祭❀

 5月24日(水)にマリア祭をホールにて行います。この日、前もって神父様より祝福していただいた「マリア様のおメダイ」を持ち帰ります。お子様がマリア様のご保護を思い起こせるように園帽子などにつけている方もいらっしゃいます。(メダイ:Médaille フランス語)はメダルのことです。

 

🌼ベビーマッサージへのお誘い~おひさま広場と「しあわせつむぎ」コラボ🌼

 5/22(月)、6/5(月)、6/26(月)10時~11時「しあわせつむぎ」さち先生によるベビーマッサージや手遊び、わらべうた、絵本、サイン育児のお話があります。場所はカリタス幼稚園みんなのお部屋です。詳細はホームページでご確認ください。0歳児のお子様をお持ちのお知り合いの方に、どうぞご紹介ください。