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園便り
今月の園便り 7月
もうすぐ楽しい夏休み! 夏休みを過ごすにあたり“大人がどのように子どもの理解・発達に関わっていったら良いのか”をお伝えしたいと思います。
モンテッソーリ活動におけるお仕事は「モンテッソーリ教具を使って活動をする」ことと思われがちですが、5月の松本神父様のお話にあったように「環境と関わる時に具体物で示すこと」「子どもが扱えるサイズの物を用意する」ことを利用すると、様々な場面でお仕事と言える活動になります。
例えば、モンテッソーリ活動の「日常生活の練習」には「掃く」お仕事があり、子ども達は大好きです。園庭の掃き掃除を子ども達に任せても良いのではないかと考え、環境の準備を始めました。「子どもに合ったサイズの道具」を探すことは難しく、何軒ものお店を回って、やっとこれを使ってみようという道具を見つけました。その甲斐あって、子ども達は自分達が掃いた後、園庭がきれいになることを楽しみながら取り組むようになりました。ゴミを一か所に集めたり、塵取りの中にゴミを収めたりする動作は、子どもが意識して身体を使い、その動きをコントロールしています。この活動をとおして身体を使いたい・動かしたい・道具の使い方・作業のやり方が知りたいという子ども達の思いが満たされます。加えて、環境がきれいになることの心地良さを知り、みんなの役に立っていることを感じます。これらの思いは「またやりたい」という意欲につながっています。
また、子どもに注意を与える時に「何故してはいけないのか」を具体的に伝えてあげましょう。理由が理解できると実践するようになります。例えば、幼稚園のソックスは裾を伸ばして履くのですが、ドーナツのように足首まで丸めたり、何回か折って短く履いたりしている年少児がいました。毎日、毎日、登園・降園する時に玄関で「伸ばして履いてね」と声掛けをしながら私が直していたのですが、一向に直りませんでした。そこで、「この靴下には“カリタス幼稚園のお友だちですよ”って分かるようにマークが付いているの。伸ばして履かないとそのマークが隠れてしまって、カリタス幼稚園のお友だちだということがわからないの。」と話したところ、次の日から伸ばして履くようになりました。年少児であっても“してはいけない理由をはっきり示す”ことで理解することができるのです。もし、ご家庭で「何度言ったらわかるの…」というようなことがあれば、それは「やってはいけないことの意味を理解することができていない」からかもしれません。子どもを怒る前に、伝えている意味が理解できているかを振り返ってみてください。こちらが言葉がけを工夫することで理解することができるようになります。子どもが理解できない時に「具体物を示す」ことが物事を伝える鍵になることを心に留めていただき、ぜひ夏休みに実践してみてください。子ども自身の考える力が高まります。
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