園便り 平成30年12月

園便り

今月の園便り 平成30年12月

 キリストのご降誕を待ち望み、準備する期間をアドベント(待降節)といいます。アドベントはご降誕の4回前の日曜日から始まります。幼稚園では12月8日にクリスマス会を行いますので、すでにアドベントを始めています。月曜日の朝になると馬小屋の前に置かれたアドベントキャンドルの灯が1本ずつ増えていきます。今日から4本目のロウソクにも灯がともされました。

 先週から子どもたちは学年で動くことが多くなり、クリスマス会の練習に励んできました。クリスマス会ではここ数年同じ構成で繰り返されています。第一部は、旧約聖書に語られている「世界の始まり」と「ノアの方舟」で構成されており、年少児が演じる「世界の始まり」は、真っ暗で何もないところから6日間かけていろいろなものを創り、7日目にご自分の仕事に満足された神様が休まれたところまでの物語となっています。年中児が奏でる「ノアの方舟」は、神様はご自分が創られた人間が、自分のことしか考えず争い合うようになったことを心から後悔し、信仰深いノアの家族とつがいの動物たちを「はこぶねに」乗せて大洪水を起こし、人々を滅ぼした後、二度とこのようなことはしないと空に誓いの虹をかける物語です。この物語を、年中児がいろいろな楽器を使って表現します。第二部は、新約聖書に語られている「ご降誕物語」となっています。年長児たちは、10月末からクリスマスの導入が始まり、自分がどの役をやりたいのかを考える期間をたっぷり取って、11月6日に役決めを行いました。最終的に自分がやりたい役になれなかった子どもも、「どの役も大切」「誰かが欠けたら、聖劇にはならない」ことを理解して一生懸命練習しています。大人用に作られた学園講堂で、マイクを使用せず行うことは子どもたちにとって大変なことです。会場いっぱいに響くような大きな声で頑張る子どもたちに応援の気持ちを込めて、静かに見ていただければ幸いです。そして、大きな拍手を送ってください。子どもたちは、一つのことをやり遂げた達成感と喜びを感じることでしょう。

 

「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」

 

<道徳性・規範意識の芽生え>

 友達と様々な体験を重ねる中で、してよいことや悪いことが分かり、自分の行動を振りかえったり、友達の気持ちに共感したりし、相手の立場に立って行動するようになる。また、きまりを守る必要性が分かり、自分の気持ちを調整し、友達と折り合いをつけながら、きまりを作ったり、守ったりするようになる。(教育要領 領域人間関係 原文)

 道徳性は、相手に対する思いやりの気持ちから生まれます。家では何でも一人で独占して思い通りに使えた子どもが幼稚園に入り、まずは他人の存在に気づき、思い通りにいかない葛藤やつまずき(衝突や我慢)を体験します。これらの体験をとおして、相手に対し、してよいこと、してはいけないことが実感として分かっていくようになります。自分だけではない相手も同じ気持ちであることを知り、仲よく遊ぶにはルールや分け合うことの必要性を身につけていきます。それでも自分の思い通りにしたいという気持ちがいつまでも強かったり相手が嫌がることをしてしまったりする子は、お友達と一緒にうまく遊べず寂しい思いを体験して気づくこともあります。そういった集団ならではの体験がルールを理解したり、その必要性に気づいたりという道徳性や規範意識、自分の気持ちを調整する力や人への思いやりが育ちます。

 ご家庭では公共の場所での他人に迷惑な行動について教えてあげてください。まずは周りの大人やご両親が見本を示してあげることが大切です。

 

<バラ組>

 茶道(お点前)は、モンテッソーリ活動の中で日本独特の文化として取り上げられています。師範の資格を持つ担任と中学高等校学校の作法室に出かけお点前を見学し、お菓子とお茶をいただきました。年少さんから年長さんまで正客として招かれたことに大感激。子どもたちは順番に他のクラスのお友達を招きお点前を見せ、お茶をご馳走しています。お茶の道具と畳を購入したので他のクラスにも広がっていくでしょう。

 

 

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