「極め出汁 〜オリジナル出汁を作ろう〜」
2学期にチャレンジした出汁は3種類。あご出汁、かつおと昆布の合わせ出汁、そして干し椎茸の出汁。中でもかつおと昆布の合わせ出汁には、研究を重ね3度も挑戦しました。
「あれ、なんだか薄いなぁ」テーマが決まって最初の挑戦はあご出汁。しかし「お醤油ある?」「塩入れよう!」あれよあれよと言う間に調味料が加えられていき…味は濃くなったものの、何だか腑に落ちない活動となってしまいました。そこで、本格的な出汁屋の出汁を飲んでみることに。すると、調味料なんてなくても口いっぱいに広がる深い味わい、塩や醤油をほんのちょっと加えるだけでいっそう豊かに変化していく旨味が、そこにはありました。これこそが“おいしい出汁”。「私達が目指すのはこれだ!」と方向性を確かめ、こうして、かつおと昆布の合わせ出汁研究がスタートしたのです。
6人ずつのチームに分かれ、分量から手順まで、自分たちで調べ、考え、実践しました。使う材料はとてもシンプル。しかし不思議なことに、6チームそれぞれ驚くほど違いのある、各々の味に仕上がります。1回目の振り返りを生かした2回目。「昆布の種類が違うからかな」「かつおの量が多かったかも」「なんだかえぐみが出ちゃった」思い通りの味を目指して、様々に原因を探しました。けれども、結局何が決め手になって味に変化が生まれるのか、見極めることはできません。「理科の実験みたいに一項目だけ変えてみれば、もっとはっきり、ここを変えるとこういうふうに味が変わるって言えるんじゃない?」クラス全体での話し合いをきっかけに、活動は次のステップへと進みました。
分量や材料の種類、水の量など、各チーム、一項目だけが異なる2種の出汁作りに挑戦した3回目。ここでは“予想に反する味の変化が表れる”という問題が勃発しました。振り返りの結果、「一項目だけ変えたつもりでも、お湯の温度や材料を引き上げる時間、出汁のこし方にも影響されて、味が変わってしまう」ということが明らかに。予想よりもずっとずっと、奥の深い出汁の世界。しかし挑戦すればするほどに、いつの間にか夢中になっていきます。自分たちが満足のいく“おいしい出汁”をオリジナルとして発表できるよう、6年2組の極め出汁は続きます。