6年3組からのトピック


映画制作

6年生の総合のスタートは、とにかく子どもたちがどんどん動き進んでいきました。自分たちで総合リーダーを決め、話し合いの仕方から話し合い、テーマ決めに進んでいきました。テーマ決めでは、4つの候補「レゴ」「エコ」「プログラミング」「映画制作」が挙げられ、それぞれのテーマの魅力をプレゼンしました。そして今年は「映画制作」をテーマに活動することが決まりました。
 「一度映画作りを体験してみよう!」ということで、さっそく3つのチームに分かれて映画制作に取り組みました。俳優、美術、監督、脚本・・・等、チームの中で必要と思われる仕事を考え、役割分担をして撮影を始めました。ところが、いざはじめてみるとチームの友だちとの意見が合わなかったり、何をしてよいか分からなかったりと様々な壁にぶつかりました。そんなときには、一度立ち止まって話し合い、チームのルールを決めたり友だちの気持ちを聞いたりして、チームの気持ちを一つにする努力をしていました。映画の撮影が進むにつれてチームワークもよくなっていると担任は感じていました。
 そして、一学期の最後にそれぞれのチームが作った映画を見ることができました。子どもたちは他のチームがどんな作品を作っているのか興味津々で、良いところをたくさん見つけていました。その後は、映画作りを振り返り課題をたくさん見つけました。
 一学期の映画制作の経験を生かし、2学期から新たに映画を作る予定です。

6年2組からのトピック


民族楽器を使った劇(仮)

総合のテーマが「民族楽器を使った劇(仮)」に決まりました。5年の総合で民族楽器を作り、演奏したことに大きな達成感を覚えたので、テーマ決めでも「民族楽器を使ってさらに何か」ということになりました。そして、話し合いを重ねた結果テーマが「民族楽器を使って世界を巡る劇」に決まりました。劇中で演奏する楽器4つとその地域は、①アフリカ(アサラト&パチカ)②南アメリカ(カホン)③ハワイ(イリイリ)④イギリス(石琴)に決まりました。
話し合いを全員の合意で決めていきたいという子どもたちの願いから遅々として進まなかったため、教師と総合司会者(1時間毎の輪番制)との打ち合わせを密にしたり、学習発表会までに取り組まなければならないことを確認したりして見通しを立てました。その結果、一つ一つの話し合いを全員でしていっても終わらないことに気づき、係を決めて分担することになりました。1学期は台本係と4つの地域の担当を決め、地域担当はそれぞれの楽器調べと製作、背景・大道具などを作ることにしました。

6年1組からのトピック


Smile for World ~笑顔を地球のために~

テーマを考える過程で大事にしてきたのは、「全員が笑顔になれる総合を作ろう」「カリタス小学校6年生に相応しい内容にしよう」という思いです。まず、やりたいことを全員がロイロノートに提出しました。すると、そのほとんどが「動画制作」。iPadを使いこなす6年生には、動画作成技術を追求し発表したいという思いが高まっていたのです。こうして、早い段階から「動画制作」に固まりました。しかし、問題は撮るべき動画の内容についてです。
最後の総合だから、今までできなかったことをやりたいという思いも働き、挙がったのは「ダンス」「スタードーム」「ストップモーション」「学校案内」「ピタゴラスイッチ」です。それぞれ希望するチームに分かれて、実験的に動画を作っていきました。学校の様々な場所を利用して、iPadでプレゼン用の動画を準備します。第1回プレゼンテーションは、6月18日。どのチームも真剣に取り組み、プレゼン後に相互評価をした結果、自分たちで楽しむだけではなく、「誰に対して、何を伝えたいのか」という視点が重要だと気づきました。
チームは「学校案内」「ストップモーション(物)(人)」「ピタゴラスイッチ」「スタードーム」「SDGs」の5つに変わり、メンバーも移動して次のプレゼン準備を始めました。私服や私物も持参して撮影し、工夫を重ねた第2回プレゼンテーションは、6月30日。どのチームもハイレベルでしたが、アンケートで最多の賛同を得たのは「SDGs」でした。他チームにも関連付ける可能性があることから、SDGsを中心に据えつつ、コラボする方法を模索することにしました。同時に、内容に相応しいスローガン(多目的ホールに掲げる言葉)選びを進めた結果、「Smile for World ~笑顔を地球のために~」に決まりました。これから、SDGsへの学びを深め、自分たちにできることを探究して動画を作成していきます。

5年3組からのトピック


SDGs 〜多摩川の自然を守ろう〜(仮)

5年3組では、一年間の総合を通してSDGsに取り組むことになりました。複数のテーマ候補の中からSDGsになった決め手は、「世界や未来のために、自分たちができる一歩を踏み出したい」「結果を写真などで『見える化』して、ビフォアーアフターを比べたら、みんなで達成感を味わうことができる」「地域の人にもSDGsに取り組む楽しさを知ってもらいたい」という意見でした。
 SDGsには17個の目標があります。それぞれの目標について本やインターネットなどで調べ、自分たちにどのような取り組みができるか考えたところ、「ゴミ拾い」というアイデアが出ました。そこで、自分たちの通学路である中野島駅周辺と、低学年のときに親しんだ多摩川へ下見に行きました。どちらにも、予想以上の量や種類のゴミがあって、「ふだんはあまり気にしてなかったけれど、やっぱりゴミを捨てている人がいるんだな」と感じていました。
 下見の結果を踏まえて、中野島駅と多摩川どちらのゴミ拾いに行くか話し合い、子どもたちは「自然保護・安全性・活動の楽しさ」という3つの観点から多摩川を選びました。ゴミ拾いに使うものは班で相談して決め、紙やネットの袋、トングや菜箸など色々な道具でゴミを集めることになりました。
 ゴミ拾い当日はみんなやる気満々!予定時間が過ぎても「まだ拾いたい!」と言って夢中でゴミを探していました。タバコやプラスチック容器、お菓子の袋、缶、ビン、ペットボトル…。トウモロコシの芯やフライパン、錆びた鉄パイプまでありました。
 集めたたくさんのゴミを学校に持ち帰って、自分たちなりに分別してみましたが、正しく分けられているのかわかりません。そこで、学園の管財課の工藤さんに分別の仕方を教えてもらいました。学校で出すゴミは「事業ゴミ」になるため、家庭ゴミとは分別が違うということがわかりました。「次のゴミ拾いでは、正しく分別しながら拾いたいね」と、2学期の活動のめあてが決まりました。

5年2組からのトピック


ストップアニメーション(仮)

子ども達の大好きな総合が始まり、思い思いのテーマが提案されるようになってしばらくしたところで、どうやら5年2組は話し合いがうまくないのではないかという声が上がり始めました。自分がやりたいテーマの話以外にはまるで興味を示さない子が少なくないこと、何でも良いから早くテーマを決めて活動したいという子が焦って多数決をとりたがること。本当にそれでいいの? という問いかけが子どもたちの中から挙がり、総合の時間は『話し合いについて話し合う』ことになることが何度もありました。
 そんな中でも、プレゼンを重ね、総合お楽しみ会という名の各テーマミニ体験会を経て、『ストップアニメーション』『サバイバル』『浮世絵』『ピンホールカメラ』の4つにテーマが絞られました。
 それぞれのテーマについて、『常に高学年らしく難しいことにチャレンジできるテーマなのか』ということや『1年かけて追求する中でどんな学びがあるのか』『本物に迫ることはできるのか』ということ、そして『最終目標はどこに置くのか』ということを話し合いました。
 最後『ストップアニメーション』と『サバイバル』で最終決戦をしていた最中に、6年生も同じ『ストップモーション』を使った総合に決まったことがわかりましたが、私たちは私たちなりの総合をすればいいという声が決め手となり、『ストップアニメーション』に決まりました。
手先が器用な子が多いこと、絵がうまい子、話を作るのが得意な子など、クラスの友達の特技を生かし、6年生と内容が重ならないよう、ストップアニメーションの手法を使ったクレイアニメはどうだろうかという話で1学期は終わりました。

5年1組からのトピック


手話(仮題)

コロナ禍での学校生活も2年目に突入しました。今までの「あたり前」があたり前ではなくなり、新しい生活スタイルが「あたり前」になりつつあります。子ども達の日々の学校生活も、新しい「あたり前」の中での新年度スタートとなりました。
 今年度の本学級はクラス替えがなく進級してきているので、子ども達同士の関係は構築されていく中で5年生を迎えました。ですから、子ども達はある意味「安心感」があるようです。お互いのことを理解した状態なので、物事がテンポよく進む傾向がありました。
総合テーマ決めもそんな中の1つ。例年だと「これがいい」「あれがいい」と最初はいろいろ出がちですが、今年度はあまりたくさんは提案されませんでした。これをどう捉えたらよいかは今後考察してみたいところですが、とにかく「たくさんの中から…」というスタートではありませんでした。
テーマが出されたところで、ときどきグループの組み替えをしながら「よい点」「心配な点」などを話し合っていきました。それをくり返す中で、少し課題が見えてきたテーマは絞られていきます。そして、最終的には「石けん」「キャンドル」「手話」「伝統工芸」の4つ。この4つについて、推している子たちによるプレゼンが行われました。昨年のオンライン授業の展開以来、ICT機器の活用が子ども達の中で「あたり前」になっています。このプレゼンでも、それぞれのグループがロイロノートを活用して文章・画像・動画などを駆使しながらのもので、感心させられました。
 結果、今年度の本学級の総合のテーマは「手話」に決定(6月11日)。最終プレゼンで、手話を推す子たちが誰もが知っている「赤ずきんちゃん」を手話で演じたことや、一人の子が「最上級学年になる前に、相手のことをしっかり考えられる自分たちになりたい」という意気込みが、多くの子たちに共感を与えたのだと思います。
 テーマが決定してから1ヶ月ほどの活動時間がありました。5人グループをつくり、それぞれがプレゼンで行われた「お話を手話で」という取り組みをしてみました。手話への入口としてどういう方法が一般的なのかはわかりませんが、子ども達にとっては「演じる」という楽しみが加わったことで、意欲が増幅していました。
 ここでもICT機器を子ども達はフル活用。お話の台本を機器の中にまとめ、そこにある言葉を検索して手話を画像として見、それを真似しながらお話を手話で表現できるようにしていきました。また、お話の背景として画像を映し出しながらやればよいことにも気づき、手話で表現している背後に、お話にあった画像が流すという方法を生み出しました。
 子ども達の吸収力はもの凄いものです。この1ヶ月という時間の中で、それぞれのグループが手話でお話を表現できるようになりました。でも、これがそういうことを必要とする方々に通じるものなのかは、まだ検証されていません。夏休み明けからは、実際に、そういう方々との関わりにも取り組めたらと話し合っていました。

4年3組からのトピック


(仮)寄木細工

「今年の総合は何をする?」と聞いたところ「今年は何にするの?」という声が返ってきました。そこで総合は自分たちがテーマを決めて、自分たちで活動を進めていっていいんだよと伝えました。そしてクラスみんなで総合のテーマを何にしようかという話し合いが始まりました。テーマにあがってきたのは、何回か話し合いを進めるうちに①植物標本②ストリングアート③ろうそく④野菜作り⑤寄木⑥消しピンの6つに絞られてきました。それぞれの良い点や気になる点などをあげて、みんなで投票を何回も行いました。そして長い話し合いを経て、最後に決まったテーマは・・・・・「寄木」です。テーマ名については「寄せ木」(せをいれるタイプ)や「寄木細工」など候補がいくつか考えられるので、もう少しゆっくりと話し合って決めたいとのことなので、あくまで仮テーマ名が「寄木細工」となりました。
 今学期中に一度は寄木体験をしてみようということになり、割り箸を使って寄木細工体験をしました。均等に小さく割り箸を切り、形を整えるだけのはずが、これがなかなか難しいようです。みんな思うように進みません。ヤスリをかけただけで、活動が終わってしまう日もありました。これから総合への「寄木」長~い道のりが始まったようです。

4年2組からのトピック


愛がいっぱい!カリタスパンフレット

4年2組では学校パンフレット作りに取り組みます。きっかけは学校からパンフレットが配られた時のこと。「大人には伝わるけど、小学校に入ってくる小さい子には読めないし分からないんじゃ…」家に持ち帰った子がそう感じ、クラスに発案したところから始まりました。
 テーマを決める話し合いでは、他にも「あやつり人形」「ステンドグラス」「SDGs」など16個のテーマが挙がっていました。「総合としてどのような学びがあるのか」「どこに試行錯誤できる点があるのか」「誰のための総合なのか」等をアピールしたり質問したりしながら、テーマを絞っていきました。
 最終的には「小さい子に向けて活動していく」という独自の特長が決め手になっていきました。4年生になり高学年への仲間入り…少しずつ「わたしの世界」が「周りの世界」に広がっていることも影響したのかもしれません。
 今、子どもたちはパンフレットに載せる内容の起案、記事を書くための準備を進めています。子どもらしさも残しつつ「小さい子にもカリタスが伝わるパンフレット」を目指して頑張ります!カリタス学園では中高生が自分たちで学校パンフレットを制作しています。そんな姿も目標になるかもしれません。

4年1組からのトピック


消しゴムづくり

今年は、「全員が『自分はこれがやりたい』といえる総合にしたい」と担任から提案され、各自やりたいテーマを考えてロイロでプレゼンするところから始まりました。そして、質疑応答をしながらお互いに理解を深めていきました。
5月のある日、YOさんが「みんなにミニチュアづくりを体験して欲しい」と言い出しました。するとほかの子たちも順々に名乗りをあげました。結局「ミニチュアづくり」・「風(まずは紙飛行機)」・「カルタづくり」・「食品サンプル」・「消しゴムづくり」・「押し花」の6つを順番に体験をしました。この中からテーマを決めます。
YNさんが提案した「消しゴムづくり」は、日頃何気なく使っている文房具がどのように作られているのか疑問に持ったところから始まりました。ネットで調べたところ、板ガムから作れるらしい、というので挑戦してみました。ところが・・・3日乾かせば消しゴムになるはずが1週間放置してもネチョネチョのままの作品が半分以上ありました。またできた消しゴムで鉛筆の線を消してもうっすらと消えるだけでした。明らかに失敗です。もう一度やりたい、という声がたくさん聞かれました。
さて、いよいよテーマを絞ります。まずは6つの候補を3つに絞りました。残ったのは「風」・「食品サンプル」・「消しゴムづくり」です。そこから自分のやりたいことを一つ選び、三つ巴で意見を戦わせました。納得できないことにはとことん質問をし、それに対して丁寧に説明を繰り返すこと延べ3時間。ようやく意見が出尽くしました。そこで多数決。34人中16人の賛成で消しゴムづくりに決まりました。
まずは、お試しで作った失敗作の消しゴムが、成功するまで材料や分量を変えながら何度も試行錯誤していく予定です。

3年3組からのトピック


学んで歩んでみつろうラップ

動物たちと多摩川探検に親しんできた新三年生にとって、テーマ決めは未知の世界。

「(牧場に戻った)3頭の小屋を作りたい」
「でも大工さんみたいな安心なおうちまで作るのはさすがに厳しいかな…?」
自由な発想と現実を行き来しながら、一年間学べるテーマを探していきます。初めてとはいえ、さすがカリタスっ子。調べてきたことや作ってきたもの、これからの構想を伝える輪が広がっていき、「楽しそう」とワクワクする気持ちも関心も高まっていきました。

 しぼられてきた!とはいえ候補はまだ11個。アピールや話し合い、質疑応答の時間を繰り返した後、魅力などのプラス要素、不安などのマイナス要素を総合的に考え、ポイント制で投票。5つにしぼられた後もやり取りを重ね、最後は「ヨーヨー」と「みつろうラップ」の2つにしぼられました。
 テーマは早く決めたいものですが、最後は「体験」して。頭で考えるだけでなく、肌で感じる。これぞ「総合」の醍醐味のはず。
「これ、楽しい…」「意外に難しかったです」
体験を通し、やりたい気持ちをより強くもつ子、もう一方のテーマに心が揺さぶられ始めた子、もはや決められず迷いの森に入り込む子。どんな決断を下すのか―。

 時は7月。最後の意見交換。ヨーヨーは「ヨーヨー作りを楽しむ」「技を身につけ披露する」、みつろうラップは「材料も全部自分たちで作る」「色々なやり方で作り塩むすびなどで使う」という目標に。一人一票。投票の結果、「みつろうラップ」に決定。それも、19対18で。互いを思いやりながら、新しいスタートを切りました。カリタスの子たちのすごいところは、直後の活動から、すでに心が切り替わっているところ。全員で図書室に押しかけて、片っ端から、関係する本を読み込んでいきました。

 以前、アピールタイムで挙げられていたのが、「エコで環境にいいんです」というもの。
 みつろうラップの材料は、全て“自然由来”であるところが魅力。木綿などの布を草木染めし、ナッツ等をしぼった油を使って抗菌作用を高め、みつろうをアイロンで溶かしてコーティングする―。カリタスで行っている「塩むすび」でも使いたいという声も。エコで環境によい大自然の恵みから作るみつろうラップ作りを通し、プラゴミをはじめとした環境問題、SDGsについても、これから3年生なりに考えていきます。