4年1組からのトピック


「メロスと共に 走れ4−1 〜 みんなで劇をつくろう! 〜」
 12月に『走れメロス』のキャストを決定して冬休みを迎えました。冬休み中は、それぞれが台本を読み深め、自分の役をどう演じたらよいかを考えながら台詞を練習する時間となりました。
 冬休みを明けて1月。いよいよここから本格的に劇を創りあげていきます。まずは、場面や役毎に集まっての読み合わせ。そこで「こうした方がいい」「そこはこっちの方がいい」など、子どもたち同士で意見を出し合って進めていきます。自分一人でイメージして練習してきた冬休み中とは違い、みんなでイメージを共有していくことになるので、それまでとの違いに戸惑っている子も見られました。でも、一方で、なかなか一人ではイメージがわかなかった子が、一緒に始めたことによってイメージが生まれてきた子もいます。この辺りで「みんなでつくる!」という目標へ向かっていく姿がありました。
 4年生は1月に冬の宿泊活動があり、雪いっぱいの黒姫高原で思い切り雪と触れあってきます。これはカリタスの宿泊活動の中でも子どもたちの思い出ナンバーワンに挙げられる活動でとても貴重な経験です。でも、一方で総合を進める上ではなかなか時間の確保が難しくなる…。読み合わせ、立ち稽古(練習)、そして舞台稽古(練習)と進めていくのにはちょっとタイトなスケジュールです。
 それでも、子どもたちは「自分たちでつくりあげたい!」という思いがあるので、頑張って練習に励みます。特に、実際の舞台に上がってからの加速度はすごいもので、どんどん演技プランを練り上げていっていました。最初は小さな声だった声が体育館中に響く声になったり、小さくぎこちなかった動きが大きく自然な動きになったり。その変化は毎回見ていて楽しいものでした。
 途中で6年生で劇に取り組んでいるクラス(3組)とお互いに観賞し合って、気づいたことを伝え合ったことがあります。「声が大きかった」「台詞がないところでの演技がしっかりできている」などの嬉しい言葉は子どもたちの自信に繋がりました。 さて、そして迎えた学習発表会。在校生、保護者の方、大勢の方が観てくださる前で子どもたちは堂々と演じることができました。「大勢で緊張した」という声はもちろんですが、「なんかわくわくして楽しかった」なんていう声もあり、子ども達は「メロスワールド」を自分たちで創りあげていきました。

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「メロスと共に 走れ4−1 〜 みんなで劇をつくろう! 〜」

 今学期のスタートは「どんな話を(劇として)演じたいのか」を探るところからでした。『レンタル夢ショップ』『走れメロス』という既存の台本を使う案と、『世界昔話大集合(仮)』という台本を創作していく案が出されました。3つの中から自分が推す話を選び、その良さや魅力をお互いにアピールし合った後に、どれか1つに絞ることに…。結果は、太宰治さんの『走れメロス』を選びました。

 いよいよ『走れメロス』の台本を手にした子ども達。「どの役に挑戦しようか」と、毎日台本を読み込んでいきます。メロス・セリヌンティウス・ディオニス王などの主要キャストから、街の中に何気なく存在している町の人や村の人までその役はいろいろ。「みんなでつくりあげる」という目標を最初に掲げていたので、全員が何らかの役に就き、全員が演じるというスタイルを取ることにしています。

 11月には、ちょうど保護者の方や学校見学にいらした方にその様子を見て頂ける時間がありました。「すみません。私たち劇の練習をしているんですが…」と自ら声を掛け、自分たちの声の出し方、間の取り方、表情などを客観的に見て頂きました。すると「上手だよ」という声だけでなく「もっとゆっくり言った方が…」「顔が下を向いていて…」など、課題となる声を頂けました。自分たちだけでやっていると気づかないことを、第三者の方に教えて頂けるのは貴重な機会でした。

 12月、学期末になって、ついに「役決め」のオーディションを開きました。みんなの前でセリフを語り(演じ)、みんなで「誰が相応しいか」を選びました。主要キャストは練習のことや万が一のことを考えて、何人かが取り組めるようにしています。これから冬休みに入るので、その間に、さらに自分の(決まった)役になりきれるように練習を重ねます。

 こうやって表現活動に取り組むと、普段の教室ではもの静かな子がそれまでの殻を破ったかのように、声を出せたり、表情が豊かになったりします。この2学期も「えっ、この子が…」と何度、びっくりさせられたことか…。子ども達のいろんな表情に出会えた今学期でした。

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「『劇』をみんなでつくっていきます!」

 前回は「みんなでつくる」というクラスの目標を掲げ、その目標に向かうにはどういうテーマがいいだろうかという具体的な話が始まったところまでお伝えしました。あれから約1ヶ月。その後、1組の総合はどのようになっていっているのか…。
 「つくる」という言葉を漢字にあてはめると「作る」「造る」「創る」と3つが考えられます。いわゆる工作などは「作る」。それが大きなものになってくると「造る」。また生み出していくという意味を込めると「創る」です。
 子どもたちから出された具体的な提案は「作る」と「創る」にあてはまるものでした。12個の提案がされ(うち1つは私からの提案です)、それをプレゼンしながら絞っていきました。提案の中には「それ『みんなでつくる』なの?」という疑問が出されたものもあり、そういうものは真っ先に候補から消えました。
 そこから「(残された候補の中から)いくつ挙手するか」「結果からどうまた進めるか」など子どもたちと相談しながら、最終的には「劇」と「オルゴール」の2つに絞られました。この時点で6月末。子どもたちはさすがに「決めたい」「活動に入りたい」という気持ちが強くなっていて、最後は二者択一の多数決になりました。その結果、22票と13票で「劇」に軍配が上がります(勝負ではないのですが)。ということで、1組は「劇」をみんなでつくっていくことに決定しました。
 夏休み前に、「どんな話をしたいのか」の案は出し合いました。いろいろ出たのですが、結局、『レンタル夢ショップ』『走れメロス』『世界昔話大集合(仮)』の3つが具体的に進みそうです。前述の2つは、既存の台本があります。後述の1つはまったくの創作もの。それでも提案した子どもたちは「何とか夏休みにでも…」とやる気を出しています。

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「今年は『みんなでつくる』を目標に!」

 この学級は、前年度からクラスメンバーはそのままで、担任だけが替ってスタートしています。
 今年度の総合をスタートさせるにあたり、これまでの経験を子どもたちと一緒にふり返ることをしました。このクラスの子どもたちは、1・2年時は、羊や山羊と一緒に過ごしながらお世話をしながら生命と向き合ったり、学校からすぐの多摩川を教室にして自然からたくさんのことを学んだりしました。そして前年の3年時。「土」をテーマに取り組みました。前半は、どろだんご・ブロック・土壁・粘土・砂絵・土染め・陶芸など、土を利用してできる活動をグループに分かれて取り組み、後半は「ビッグどろだんごプロジェクト」と称して、大きな大きな泥だんごづくりに挑戦しました。グループ毎に作り方を工夫し、何とか大きな泥だんごを完成させようと頑張りました。「できた・できなかった」は別として、1つのことに向いながらあきらめない気持ちや、仲間と一緒に活動を進めていく中で大切なコミュニケーション能力が高まったようでした。
 さて今年度は…。ふり返ってみると、昨年度は「グループ」が中心だったことに子どもたちと気づきました。「土」は共通でしたが活動はそれぞれ。そこで、今年は「みんなでやろうよ」という声が上がります。また、「ものづくり」に興味がある子どのたちのようで、「何かをつくりたい」という気持ちも。そこで、「みんなでつくる」を目標に具体的なテーマを探り始めています。  今、具体的にあがっているのは、工作系の「つくる」では「オルゴール」や「アスレチック」「竹細工」「ジグソーパズル」「ボードゲーム」「彫刻」と、表現系の「つくる」では「劇」。その他に、「おつけもの」や「塩の結晶」といった研究系のものも出ています。同じものに興味が沸いた子同士で集まって、ポスターを描き、クラスでプレゼンをして絞っていきます。担任の私も、密かに1つ「みんなでつくる」を目指せそうなテーマを提案してみようかと思っています。