5年1組からのトピック


「和紙~極~」

1月の始め、本物の和紙の原料、コウゾを手に入れました。とはいえ、すぐに紙づくりに取りかかれる訳ではなく、繊維をほぐすために、「叩(こう)解(かい)」という作業をする必要がありました。丸々一時間、寒空の下の校庭で綿棒を使って夢中でたたいていました。ようやく本物のコウゾに出会えた感動もあってか、一時間の単純作業も苦にならずにたたいている姿がありました。そして、いよいよコウゾでの和紙づくり、繊維が丈夫だからか、ミキサーが詰まってしまうことが多くありましたが、子どもたちの中で解決法を見いだしていきました。そしてできあがった和紙は、「いつもよりも丈夫!」「いままでよりもすきやすい!」との声が多くあがり、達成感があるようでした。
2月中旬の学習発表会では、自分たちの総合のあゆみをオンラインで伝えるとともに、他学年のみんなに和紙づくりを体験してもらうコーナーを作りました。和紙づくりを体験した下級生の楽しそうな顔に励まされ、当番の時間外でも続けて手伝っている子がたくさんいて、とてもやりがいを感じているのが伝わってきました。
そして、テーマ決めのときからの目標である、「和紙やはがきを使って色々な人にエールを送りたい」という思い。このコロナ禍で最前線で戦ってくださっている医療従事者の方々に、和紙で作ったメッセージポスターを送ることにしました。紙をすいてつなげて乾かしていき、できあがったのは巨大な虹色の和紙。そこに、大きなメッセージと一緒に一人ひとり病院へのメッセージを書きました。今回、メッセージをお渡しさせていただくのは、聖マリアンナ医科大学病院のみなさまです。代表の児童3名が感染対策をしっかり行いながら病院にお邪魔し、院長先生に直接お渡しすることができました。なにを話そうか、と事前に綿密な打ち合わせをしていた3人でしたが、当日は緊張で頭が真っ白になっていた様子でした。それだけ真剣だったのだろうと思います。院長先生も快く受け取ってくださいました。
自分たちで和紙づくりを楽しむだけでなく、下級生に教えてあげたり、「病院のためになにかをしよう」という思いを持ったりする。今回の総合はこのような奉仕の思いにあふれていて、高学年らしい総合だと改めて感じました。

5年1組からのトピック


「和紙~極~」

 5年1組は、和紙づくりをテーマに日々活動に励んでいます。和紙やはがきを使って色々な人にエールを送りたい、という思いもあり、和紙づくりに決定しました。
 2学期が始まってすぐ、市販の手作りはがきセットからスタートしました。「紙をすく」ということのイメージが難しく、紙の原料を枠の中に収めて固める、というステップを踏んでいました。その結果、分厚くてもろい紙ができあがっていました。
何度か紙づくりを繰り返すうちに、良い和紙は「薄くて丈夫」であることに気づき、そのような和紙を目指すようになりました。また、今まではずっと牛乳パックやティッシュペーパーなどの紙を原料として作っていましたが、だんだんとコウゾを原料として本格的な和紙を作りたいという思いが強くなっていきました。本格的な和紙を目指してまず始めたのが、自分のすき枠づくり。市販のすき枠は卒業して、木材を切るところから一人一人自分のすき枠を作りました。のこぎりの扱いやネジ止めなど、苦労したことも多かったですが、その分自分の作ったすき枠に思い入れを持っているようです。
次に取り組んだのが、紙をすく技術を身につけることでした。いままでのような作り方ではなく、本来の和紙の作り方に近づくように作り方を考え練習を重ねていきました。原料の量、紙をすくときの枠の動かし方、乾燥の方法などに気をつけながら、今も丈夫な和紙を目指して活動を続けています。
いままでは、紙を原料として和紙づくりをしていましたが、これからはいよいよ実際のコウゾを使っての和紙づくりが始まります。どのような紙ができるのか、これからに期待が高まっています。