6年3組からのトピック


映画制作~思っているだけでは始まらない~

3学期は、「世界平和計画」と「予告編」の撮影の続きから始めました。監督は、撮影が効率的に進められるよう細かな撮影スケジュールを立て、助監督は監督や俳優をサポートし撮影が順調に進むように努めました。衣装担当は何日分もの俳優の衣装を管理し、美術担当は小道具を作ったり借りる物の手配をしたりしました。俳優は役のキャラクターを把握し、マスクをしていても表情が伝わるように演じる工夫をしました。カメラマンは、画面がぶれないように脇をしめて撮影しました。音声担当はカメラに映らないように気を付けながら俳優の声を録音しました。音楽担当は主題歌作りに挑戦し、映画の内容にぴったり合った曲を作りました。最後に、編集担当が、映像・音声・音楽といった皆の力を一つにつなげました。予告編は、物語の全ては映像にしませんが、物語の内容をよく考えて、続きを見てみたくなるような予告作りに励みました。

3学期は時々オンライン授業になる日があり思うように撮影や編集が進みませんでしたが、「焦らず良い作品を作りたい」という思いを持ち、丁寧に仕上げました。メイキング動画も作り、自分たちの映画制作の過程も知っていただけるようにしました。

3月、ようやく映画が完成し、いろいろな方に見ていただくことができました。まずは、ペアの1年生に見てもらいました。1年生に映画の内容が伝わり喜びました。

次に、シナリオセンターさんの「こども動画祭」に参加させていただきました。他校のみなさんが作った動画を見て刺激をもらいました。また、映画の感想をいただけて励みになりました。

最後に、学年の保護者の方を招待する「総合デー」を作り、学年の総合を発表しました。学年みんなで作品を見合うことができた上、大きな拍手とたくさんの感想をいただき、子どもたちは達成感を味わっていました。

クラスのみんなの力を合わせて作った映画は、子どもたちの自信作です!

6年2組からのトピック


劇×民族楽器

3学期の2組の総合は、「劇」発表に向けて「大道具作り」と「劇発表練習」に終始しました。

とにかく、一月の初めから外部受験の児童の登校が無くなってしまいました。教室で活動できるメンバーが、僅か13名足らずでした。(日によっては、更に少なくなった日もありました。)この留守番チームだけで、総合の時間にできることは、「大道具作り」でした。自分の演技する地域に限らず、手の足りない地域や遅れている地域の大道具の製作に来る日も来る日も奮闘しました。こうして一月も終わり、いよいよ二月を迎えました。二月の一週が過ぎたら、徐々に仲間が教室に戻って来ました。留守番チームの喜びは、「仲間の進路決定に対する思い」と「また一緒に総合活動ができる喜び」があったことと思います。いずれにしても、活動は急ピッチで再スタートをしました。

しかし、学習発表会という一つの到達点が2月17・18日ということを考えたときどの子の中にも「劇発表が本当にできるのだろうか?」という思いがあったものと思います。一度も舞台での全場面を通して演技練習すらしたことが無い状況でした。発表会まで一週間足らずで、間に合うはずは・・・しかし、子どもたちは誰一人として、そのようなことは言いませんでした。子どもたちには、2年越しでここまでたくさんの困難を乗り越えてクラスみんなで取り組んできたからです。子どもたちの願いは、「大勢の人に劇を見て、演奏を聞いていただいて、元気を出してもらいたい!」という熱い思いがあったからだと思います。「人のために・・・」が、去年からの総合のテーマでした。

その頃、コロナの感染率とまん延防止ということが、学習発表会の実施及び発表形式等について教員の中で話題となってきました。これは、6年2組の総合にとっては、非常事態と言ってよいくらいの大問題でした。昨年の発表会がそうだったように、保護者の来校を無くし、児童は、分散登校してオンラインで2日間の発表になった場合、2組の子どもたちが目標にしてきた「劇発表」ができなくなるからです。学校の決断は早かったです。教職員で話し合いを重ね、昨年同様の形式でオンライン発表会とします。この結果を早速私は子どもたちに伝えると、学習発表会の終わった後に、2組だけで劇発表の機会をつくりたい。という意見が子どもたちから出されました。当然の意見だったし、担任も同じことを考えていました。小学校の体育館での発表は、他学年との交流すらできない現状で、保護者の方々に来校していただくことなど更に無理だと思い、すぐに学園講堂の借用時期を探りました。まず、6年生の卒業までの行事や予定、そして、2組児童の練習日程を逆算して出された日が、3月10日でした。発表が現実のものとなったら、どの子もひたすら頑張るだけ!「大道具・地域毎の劇練習・エンディングの演奏」全てを総合リーダーが中心となって、発表会に向かっていきました。ここからの6年2組の子どもたちの底力に驚かされました。学園講堂での通し稽古は僅かに2回。しかもエンディングの演奏に至っては、「曲の流れ、演奏の形態、お互いの立ち位置」これらを決める練習もたったの一度だけ。しかも、全て児童達だけで決まっていきました。3月10日の本番は、3度目の舞台演技でした。演技終了後には、会場から暖かい拍手!みんなの力に感動!

6年1組からのトピック


Smile for World ~笑顔を地球のために~

3学期は、学習発表会に向かって本格的に活動したい時期でしたが、オンライン授業になったり欠席者が増えたりして、なかなか思うように進められませんでした。できることを、できる範囲で、協力して取り組んできました。チームは、「環境問題PR」「SDGs情報発信」「貧困問題(SDGs動画作成・改め)」「KRAM」「リサイクル(学校紹介改め)」「ピタゴラスイッチ」「スタードーム」「放置竹林問題」「全体統括」の9つ。それぞれの関心に基づいて、伝えたいことをチームごとに動画にしていき、全体統括チームはそれをつなぎ、オープニングとエンディングに加えて編集作業に取りかかりました。学習発表会のためのポスターや掲示物も、作成しました。

2月17・18日の学習発表会(オンライン)では、30分の枠を2~3人で担当し、SDGsの目標達成を目指して積み重ねてきた活動を、精一杯伝えました。何度もプレゼン大会や中間報告会を繰り返してきたので、自分たちの活動だけでなく、他のチームの内容も自分事として語ることができました。Zoom越しではありましたが、完成した動画“SMILE FOR WORLD~笑顔を地球のために~”も上映しました。

そして3月10日は、学年総合DAYを行い、学習発表会では表現しきれなかった内容を6年生の3クラスで伝え合い、学び合いました。学習発表会後に発展させた活動内容を追加して、改訂版の動画“SMILE FOR WORLD~笑顔を地球のために~”を保護者の方々、他クラスの友達にも観てもらい、心温まる感想をいただきました。1年間のふり返りとして、「やりきったなという達成感があった」「最後の学年にふさわしい納得のいく総合になった」「SDGsを学んだことは将来に生かせると思った」「クラス全員で協力しながら作り上げていったので、このテーマにして良かったなと思った」「SDGsにこれからも貢献していきたい」「世界のみんなも笑顔にしたい」等の言葉がありました。自分たちが選んで歩んできた道に自信を持ち、未来につなぐ希望を見出せたことが、6年間最後の総合の収穫です。

5年3組からのトピック


SDGsを広げよう~生き物が住みやすい多摩川を~

3学期は「SDGsを広げるためには、他の人の活動も知るべきでは?」との声が上がり、オンラインでのフォーラムに参加する人が出てきました。そこから学んだことは、「大切なことは、今自分がやっている活動を続けること!」というメッセージでした。それを実践すべく、再び多くの先生達にも声をかけて第6回多摩川ゴミ拾いを計画しましたが、残念ながらコロナや雪による休校や閉鎖があったため延期となりました。

その代わりに、近づく学習発表会での活動の発信方法を考え、かべ新聞やリーフレットを作って、これまでの体験や調べたことを伝えよう、そして一人でも多くの人にSDGsを広げようということになりました。時間のない中で、みんなが団結して力を合わせたことでリーフレットも新聞も満足のいく内容に仕上げることができ、2月の学習発表会では全員が自信を持って自分の言葉で活動の歩みとSDGsを実践することの大切さを熱く語ることができました。

全校に広めて集めたペットボトルキャップは、回収業者さんを見つけて連絡し、宅配便で送り、リーフレットはペアクラスの2年生にも配布し、新聞は近くの子ども文化センターに掲示してもらうことになりました。こうして、多くの人とつながり、支えてもらった活動は締めくくりとなりましたが、3組のみんなはこれからも自分にできる、家でもできる、SDGsをコツコツとやっていく気に満ちています。

5年2組からのトピック


コマ撮り放送局052

『5年2組コマ撮り~力を合わせればなんでもできる~』の撮影が本格化してきた3学期。順調に進む特撮部分の撮影に対し、パラパラ漫画部分では『誰がどのシーンを描いているか分からず、作業が重複する』ということが頻発したため、進行係が台本に合わせた進行表を作成。それを見て確認しながら作業することになりました。

特撮が撮影終了した後は、クラス全員でパラパラ漫画部分に取りかかります。作業人数が増えたことで、分業の難しさに再び直面しましたが、声を掛け合って乗り越えました。

一月末に開催した「オンライン総合DAY」では、たくさんの保護者の皆様にご参加いただき、まだ作成中ではありましたが動画を一緒に鑑賞することができました。その後いただいた感想や修正した方が良い点について検討し、修正しながら作品の完成を目指しました。

学習発表会当日には、作品の完成は間に合わなかったものの、たくさんの方に鑑賞していただくことができました。そこで寄せられた感想や意見を元に、再び話し合いを持ちました。挙げられた修正点を、その優先度によって仕分けし、優先度の高いものから順に手をつけていくことになりました。『そこを直さなければ物語の内容が分からないところ』と『色がまだ塗り終わっていないところ』を最優先の修正点とし、クラス全員で取り組みました。遊ぶ子は一人もおらず、総合の時間だというのに教室は静まりかえるほど、子どもたちは皆集中して作業をしていました。

コマ撮りで作ったエンドロールを含め、作品すべてが完成したのは3月17日。教室をシアター形式にして作品を鑑賞し、達成感よろこびを噛みしめました。修了式の日には、1年生から5年生までの全クラスに行き、作品の完成報告と鑑賞のお願いをしてきました。

4年3組からのトピック


Let’s enjoy 寄木細工

 2学期、クラスの代表の人が森田さんに廃材についてお話を聞きに行きました。すると「学校には廃材(といっても、何かに生かそうと森田さんがコツコツ集めていらした物)があるから、これを使ったら・・・」とのこと。そこで森田さんにクラス全員で作業場までお願いに行きました。作業場には様々な“プロ使用”の機械があって、みんなの目の前で動かしてくれました。その上プロが使う、様々な塗料や接着剤そして以前寄木細工の総合で6年生が使っていた道具などについてお話を伺いました。みんなには新情報が多く、話を聞きながらたくさんメモをとっていました。その後、かまぼこ板で寄木を作ったことがあるという話を聞き、かまぼこ板を全校から集めることに決まりました。ポスターを作り、全校に放送で呼びかけました。するとたくさんのかまぼこ板や廃材が集まってきました。自分たちの呼びかけに答えてもらえることって、本当にうれしく幸せなことです。カリタス小学校の皆さんにクラスみんなで感謝した日でした。

3学期に入り、作品作りに必要な角材を森田さんが加工してくださったので、全校から集めた廃材やかまぼこ板を持って森田さんのところへ行きました。すると集めた木材すべてが加工できる状態でないこと(特にかまぼこ板は、加工する機械に小さくてかけられない)と教えていただきました。つまり集めたかまぼこ板を活用するためには、自分たち後からでのこぎりを使ってカットしなければいけないことが判明したのです。

3年生の総合でのこぎりを使ったことがある人が数人いたので、今回は全員でかまぼこ板切りに挑戦することにした。今回はミニのこぎり(両刃)を使いました。まず全員でのこぎりの使い方を勉強し、木目によって使う刃が違うことを学びました。その後みんなで話し合いをして、かまぼこ板を直方体のように小さい大きさに切ることにしました。しかし実際にのこぎりでかまぼこ板を切りだすと、あまりにも難しくて、なかなか小さい大きさに切ることが出来ませんでした。そこで再度話し合いをして、かまぼこ板を小さくしないで、集めたかまぼこ板の平均的な大きさにそろえる分だけのこぎりで切ることに決まりました。角材の方は、長さを3cmに切ることに決まりました。角材は、木の素材は様々でしたが、かまぼこ板よりも切りやすく、だんだんのこぎりの使い方のコツを掴み始めました。作業が進み出すと、のこぎりで切る人と切った角材にヤスリがけをする人に分かれ、入れ替わりながら活動を進めました。実はこの間に学習発表会が行われました。原稿は、自分の振り返りを生かして「自分だけのLet’s enjoy 寄木細工1年間のあゆみ」を語りました。オンライン画面で映るのは発表者一人だけですが、その周りにはいつもクラスの友だちが笑顔で応援していました。

とうとう出来上がった角材を組み合わせる時がきました。みんなで話し合って「レンガ」の形に組みあわせることになりました。一人ひとりがそのパーツ(角材を12個組み合わせてレンガ)を作り、最後にそれらを組み合わせてクラスみんなの共同制作作品を作るという流れです。以前に寄木キットで練習したことを生かして慣れた手つきで、パーツを組み合わせて並べていきました。だんだんパーツが集まってきたので、それら12個のパーツ同士を組み合わせ始めました。きれいに組み合わさるところにはめていくのですが、同じ大きさに切ったはずなのに、組み合わせられない部分がでてきました。するとピタッとはまるように、ヤスリがけをして微調整していました。最後には、写真にある状態の作品が出来上がりました。

この作品は、「未完」な状態で、作品としては、職人さんのような芸術性の高いものでも精巧な物でもないかもしれません。しかしそのあゆみは、どんな小さなことでもみんなで話し合いをして、そこで出会った人からいろいろ教わり、自分たちの進む道を決めて活動をしてきました。その中では、話し合いで折り合いをつけなければならす、苦い思いもしてきたはずです。その反面、みんなでとことん話し合い、活動を進めたときの爽快感を味わうこともできたと思います。この1年間を通して、友だちと関わり合う大切さにより気付けた4年3組の子どもたち、これからも体も心もより大きく成長していってくれると信じています。

4年2組からのトピック


愛がいっぱい!カリタスパンフレット

冬休みが明け、引き続きパンフレットの完成に向けてページ作りに取り組んできました。新1年生が学校へ来る一日入学の日に、2組が作ってきたパンフレットを紹介し…のつもりが!この時期にコロナ禍のピークを迎え、子どもたちもオンライン授業に。一日入学も新1年生の保護者のみの参加となりました。それにもめげず、子どもたちはオンラインで、パンフレット(制作途中)の紹介をすることに。機会が与えられたことに子どもたちは喜び、よく頑張っていました。

その後もめげずに制作を頑張ってきました。その姿を神様が見ていてくださったのか…、2月のオンライン学習発表会に、一日入学で来られなかった新1年生が参加してくれることになりました!当日は、新1年生とのやりとりの時間も作り、「早く小学校に行きたい」「動物のことが楽しみになりました」と嬉しい感想をいただくことができました。

カリタス幼稚園の年長さんたちにも、パンフレットを紹介しました。新園舎の場をお借りして、年長さんとの関わりをもつことができました。2組の子どもたちは、小さい子に対して、腰を落とし、目線を合わせて話をしていました。小さい子の言葉に丁寧に耳を傾けて、返事をしていました。普段、同じ学年で過ごしていると見られない姿に感動しました。子どもたちが大人になっていくように感じました。4年生から5年生へとステップアップするよい機会になったと思います。

さて、その後出来上がったパンフレットについては、Smile with Artさんという会社にお願いをして、きれいに製本することになりました。一人一部は形となった思い出として持ち帰ることに。残った部数は全て、未来のカリタス生のために広報活動で使われることになりました。カリタスの愛がいっぱい詰まったカリタスパンフレットを見て、一人でも多く興味をもっていただけたら幸いです。

4年1組からのトピック


消しゴムの道も一歩から

2学期からの課題であった角のある消しゴムづくりは、丸いままのものと比べても消え方が大きく変わるわけではなかったので、2回作ったところで終わりにしました。

次の第4回目のゴムボール作りでの課題は、「研磨剤を入れる」です。研磨剤を入れ、「消しかす」を作ることで表面の黒鉛を取り除いているらしいのです。①チョークの粉、②貝殻の粉、③パン粉、④ロウを細かくしたもの、の4種類で試すことにしました。結果は・・・チョークの粉と貝殻粉ならなんとかいけそうです。ロウとパン粉はゴムボールがベタベタになってしまいました。

そして第5回目は、①チョークの粉②貝殻粉の2種類で試すことにしました。結果は・・・どれも似たり寄ったりでしたが、「消えなかった」人が全くいなかったのは、①と②を半分ずつ入れたグループでした。さらに、どの班も少しですが小さな「消しかす」が認められました。

学習発表会は、今年もオンラインとなりました。その分子どもたちはしっかりと原稿を作って、何度も練習し本番を迎えました。しかし子どもたちは、緊張で足がガクガクしていたそうです。でも度胸はついたのではないでしょうか。

ゴムボール作り6回目は、全員が白いチョークの粉と貝殻粉を半分ずつ入れて作りました。自分たちの消しゴム作りの集大成です。消え方の結果ですが、これが第5回目よりも悪くなってしまいました。さあ、次はどうしよう・・・

10月に一度ゴムの木から樹液をとってみましたが、思うように出ませんでした。そこで最後の最後までゴムの木を養生しようといったんはあきらめたゴムの木の樹液。Sさんは、どうしてもゴムの木からとった樹液で消しゴムを作りたいと、自分の家の「ガジュマル」の葉を使って実験してみました。でもうまくいきません。教室のゴムの木は、「早く」「たくさん」出すことによって、樹液が乾いてもそこそこ消しゴムとして使えるのではないか、ということになりました。でも、チャンスは一度きりです。

3月半ば、一斉にゴムの木から樹液をとる作業に入りました。少し葉を残す形でゴムの木に傷をつけました。でもやはり取れた量は各班ほんの1mL程度。2日後、樹液が乾ききっていなかったのか、ほとんどの人は紙の黒鉛が伸びただけでした。それでも一部の人は、しっかりと消えたようで、ゴムの木の樹液が天然ゴムとしての役割を果たしたことがわかりました。

今年度の活動は大成功、とはなりませんでした。しかし回を重ねる間に次なる課題を見いだし、それに向かって調べたり実験したり、を繰り返していきました。消しゴムは、天然ゴムで作ること、その中に研磨剤が必要なこと、しかし研磨剤の色が紙についてしまうこと・・・おそらく消しゴムを発明・開発した人々も同じような失敗をしてきたのではないでしょうか。

3年3組からのトピック


学んで歩んでみつろうラップ

手元には、草木染めで染めた布が2枚。
あとはみつろうをつけるだけ!

だけど、「つけるだけ」までの道のりに大苦戦。なぜなら、黄色いままのみつろうをつけると、せっかくきれいに染めた布が、黄色っぽく変色してしまうからです。

「ピーラーとかで削って薄くして太陽に当てると、白くなっていったよ!」
冬休みに自宅で研究してくれた子の一言に、全員が光を見ました。「これならイケる!」

でも、道のりは険しいまま。

「太陽に当ててるけど、まだ黄色っぽい。時間かかるな…」
「ねぇ、このみつろう、不純物混ざってない?」
「どの袋からもとらなくちゃ。」
「白くなってきた!すぐに作業できるように、一人分に分けてみようか」
「一人分は何g?」
「はかり持ってこなきゃ!」

と、机にみつろうを広げては、一粒一粒不純物を取り除いたり、一袋ずつ仕分けていったり…地味な作業を地道に地道にこなしていきました。

いよいよ、待ちに待ったみつろうつけ。
つけてみると足りなくて、予想より2~3倍のみつろうを使うことになったり、せっかくつけたみつろうが固まっていてべたついていたり…と、見つけた気付きや反省点はそれはありました。
が、やはり、完成したことの喜びは大きくて、思わず満面の笑みが弾けました。「やっとできたー!」

すぐ一週後は学習発表会。2年連続オンラインとなりましたが、オンライン授業でzoom慣れしている子どもたちは、zoomやロイロノートなどを使いこなしながら、一年の学びを伝えきりました。

その後も、みつろうラップの歩みは続きます。
「あと一回草木染めをしたい!」
「お世話になった(養蜂家の)塩原さんと、(梨の枝をくださった)上原さんの分も染めたい!」
と、これまでお世話になった方へのプレゼントも提案。感謝とともに、一年の学びを終えることができました。『学んで歩んだみつろうラップ』の一年でした。

一年間学んだ子どもたちの中から、とある子の書いた文を紹介して、終えたいと思います。

私は、この一年間で、「命」の大切さや「かんきょう」の大切さや、人とかかわり合うことが、どれくらい大事なのかを学びました。なぜなら、ハチさんとふれ合ったり、みつろうラップを作ったり、ようほうかさんにお手伝いしてもらったり、色々たいけんをしているからです。ようほう場がある所へ歩いて、色々なしぜんを見ました。ハチさんとふれ合ったとき、(養蜂家の)しょうへいさんが、「ハチが一生で集めるはちみつは、たったのティースプーン1ぱい分だよ」と教えてくれたりして、たくさん命の大切さを、見て、知って、学んできました。今、かんきょうがこわれていて、世界はあぶないじょうきょうです。みんなでSDGsを守って、世界を守りましょう!

一年間、この総合に関わってくださった全てのヒト・モノ・コトとの「出会い」に、心より「ありがとうございます」を伝えたいです。

3年2組からのトピック


心を一つに、カリタスみんなのえ顔を作ろう!

「3学期はまず何をする?」という投げかけに「ワークショップ」という返事が戻ってくるほど、2学期に行った4回のワークショップは、子どもたちを活気づかせる魅力的な体験でした。しかしコロナ禍のワークショップには限界があり、ペアクラスの4年生、そして高学年との交流は叶いませんでした。それでも「いつワークショップを始めてもいいように、準備だけはしておこう」と、看板の修理、足りないメダルの準備に取りかかりました。

それと並行するように、2月の学習発表会に向けて計画を立てていきました。当初、対面型の学習発表会を考えていた子どもたちは、教室のレイアウトまで提案してくれました。特に、1年間取り組んできたワークショップと、折り紙工作は教室に飾りたいという強い希望がありました。ワークショップで体験する人が少ない双六の人気を高めたいと、「巨大双六」を作ることが提案され、その3点を中心に教室のレイアウトを決めました。

その後、コロナの感染者が増え、オンラインでの学習発表会となりました。自分が1年間取り組んできた中で、心に残った活動の紹介、折り紙工作など作った物の紹介、ワークショップで学んだことの発表など、それぞれがテーマを決めて自分の言葉で伝えることができました。

学習発表会後は「巨大双六」を完成させ、最後、皆で遊んで活動を終えました。「人を喜ばせたい」と始めた活動。「人の喜ぶ顔は自分をも幸せにしてくれる」ということに気付くことができ、誰に対しても優しい心で接する事のできるクラス、子どもに成長しました。