2年3組からのトピック


「Toi et Moi とわちゃんといつもいっしょ」
 冬休み明けに全員のマリオネットが完成しました。1組のひかりちゃんのマリオネットもできました。37匹のとわちゃんマリオネットで校内をパレードすると、愛くるしい動きと表情を見せるマリオネットに、廊下を行く児童や先生方からたくさん声をかけていただきました。ちょうどその頃、とわちゃんのお腹に赤ちゃんがいることがわかりました。みんなはとても喜んで子ヤギの誕生を楽しみにお世話を続けていきました。
 学習発表会に向けて、自分たちが一番やりたかった、歌と踊りと劇の練習が始まりました。体育館での全員の舞台発表の練習と教室発表として6,7人がグループで考えるオリジナルストーリーの台本作りも始まりました。「大好きなとわちゃんの一日」を表現することになったので、おはようからおやすみまで細かい仕草や表情を表現すると同時に、台詞も自分たちで決めていきました。「劇の中で、とわちゃんの大好きな姫リンゴやドングリを食べることにしよう」と提案があり、黒板いっぱいに描く舞台背景画に姫リンゴとドングリの木を描いて、木の実をたくさん実らせることにしました。大好きな虫たちや鳥、草原、花々などヤギたちの好きな場所を思い切り描きました。ちぎり絵で描かれたその背景画はとてもあたたかい絵になり、子どもたちも夢中で作っては貼る作業を楽しんでいました。
 体育館の発表は、入場「とわちゃんマーチ」、ひとり一人の挨拶、「アブラハムの子」の替え歌で「マリオネットはみんなヤギ」、ショートコント劇場3つ「脱走」「小屋掃除」「かごめかごめ」を挟んで「パプリカ」「一人ぼっちの山羊飼い」そして最後にカーテンコール「天国と地獄」と盛りだくさん。出入りや自分の立ち位置を覚えるまでが大変でしたが、体で覚えると楽しくなって、「もっとやりたい!」とやる気いっぱいでがんばりました。
 インフルエンザでまさかの学年閉鎖がありました。が、休み明けすぐに幼稚園公演に出かけました。朝から発表の段取りと初めての挨拶、台詞合わせと音楽と踊りのタイミングを確認し、初めての出張公演です。子どもたちは欠席が5人いる中でも、何とか最後までやりきり、園児との触れあいもできて達成感を味わうことができました。この経験が大きな自信に繋がったと思います。
 練習に熱が入れば入るだけマリオネットを激しく動かしてしまい、糸が絡まったりパーツがとれたりすることが多くなりました。その都度修繕してまた修繕しての繰り返しでした。「たこひもを二重にしてしっかり留めると絶対にからまない」と自らの経験から辿り着いた名案を発表してくれた仲間のアドヴァイスがあり、やり直してみると確かに絡まなくなりました。これで一つの問題はクリアできましたがパーツは最後までとれてしまうこともありました。が、めげずに修理し続けました。
 たくさんの人の応援をもらっていざ本番。聴いている人に伝わるようにはっきり台詞を言って、歌って踊って、会場のお客様方は大いに笑ってたくさんの拍手をしてくれました。音楽の鍵盤ハーモニカ「一人ぼっちの山羊飼い」も、思いが全部詰まった演奏で胸に迫る演奏を聴かせてくれました。教室のグループ発表もそれぞれがんばりました。精一杯やって子どもたちも大満足の一日でした。
 翌週の多摩川探検の日の朝、待望の子ヤギが誕生しました。水色の目のかわいい子ヤギは「心春」と名付けられました。子どもたちは大喜びで3月のお別れの日までずっと大切にお世話していました。
 幼稚園に再演に行きました。3月生まれのお祝いです。学年交流の時間もありました。1組にも子ヤギが誕生したのでそのお祝いと、これまでの動物たちへの感謝を込めて、新しい劇と歌と踊りを発表しました。子どもたちは1年間の成長が感じられる堂々とした発表でした。2組、1組の発表も、自分たちの飼っている動物たちへの愛情に満ちあふれていました。クラスをこえてお互いに聞き合う姿も立派でした。かけがえのないたくさんの経験をこれからも大切にしていってほしいです。