羊毛を洗おう!(仮)
毛刈りをした羊毛を観察
まず、毛刈りをした羊毛を観察すると、藁や糞、そして泥汚れ、動物の油や匂いがあり、これを、自分たちがきれいにしなければいけないと確認しました。
汚れを落とし、きれいにしたい(福田牧場の羊毛で練習)
「どうしたらきれいになるかな」と、問いかけみると「水で洗えばいい」「石鹸で洗えばいい」「石鹸でごしごし洗えば白くなる」との意見が次々と出ました。そこで、一人ずつ自由に洗ってもらいました。
子どもたちは、まず水で洗い、泥汚れに驚いていました。次に、手についた動物の油汚れは水では落ちないことに気づき、手洗い用の石鹸で羊毛を洗いました。すると、油汚れが落ちたので、ますます力を込めてごしごしと洗いました。羊毛が真っ白になったと大喜びして、日当たりのいい場所で乾かしました。
振り返って目標を明確にする
次の日、同じ量の羊毛を正しい方法で洗ったもの見せました。違いは一目瞭然。子どもたちの洗った羊毛は固く、小さく縮んでいることに気づいたのです。この時、「縮むってこういうことなんだ!」と、つぶやく声が聞こえました。
省察したことで「羊毛を真っ白でふわふわに洗いたい」という目標ができ、「そのためには、どのように洗ったらよいのか」という問いが子どもたちの中にうまれました。
早速、子どもたちは羊毛の洗い方を調べましたが、資料を丸写しただけで、工程を想像できず、自分の言葉で説明するのが難しかったため、牧場の羊毛を一人10gずつ渡し、自分の調べたやり方で洗ってもらい、報告会&観察会をしました。
すると、子どもたちは自分の言葉で語り、羊毛のようすから自分のとはどこが違うのか、興味を持って友だちの説明に耳を傾けていました。
羊毛洗いの活動を通して
総合授業は、ワークショップなどのように準備され、短時間にきれいに仕上げるものとは違います。必要なものは何かを考えたり、効率的な作業手順や役割を話し合ったり、次の活動をするために道具を大事にすることなども気づいていかなければなりません。
子どもたちは、本で得た知識だけではなく、友だちと知恵を出し合い、折り合いをつけながら頑張っていました。
現在、本洗いまでした羊毛は、風通しが良く、直射日光が当たらないオープンスペースに干しています。2学期は、いよいよホイップとココアの羊毛を洗います。