ありがとう!ホイップ・ココア
9月はオンライン授業だったので、ロイロノートを活用して話し合い、羊毛を「毛糸に紡いで何か作る」「フェルトを作る」という二つの方向で進めることになりました。また、緊急事態宣言中で登校ができない間に、それぞれが家でできることをみんなで考えました。夏休みに糸を紡ぐための道具「スピンドル」を作った子たちがロイロノートに作り方動画や写真を送ってくれたので、それを参考にしながら各々がスピンドルを作ることにしました。
学校が再開してすぐに、ホイップとココアの毛のゴミを取り、専用の洗剤で洗いました。1学期に牧場の毛を洗っているので、驚くほど手際よく進めることができました。
そして、まずは試しに「ミニ羊毛ポシェットを作ろう」と意気込んだものの、動画で観たように思うように出来ず、ポシェットの形にもフェルトにもなりきらず、大失敗をしました。「誰かが助けてくれてどうにかなるだろう」という考えが、ここで打ち砕かれたようです。そこから、「どうしたらいいのか」、「何がいけなかったのか」失敗のポシェットを見ながら、語り合いました。また、疑問に思ったことを調べてきた子の考えを、みんなで聞きました。その聞く姿勢は、各々が次に向かって自分事として真剣に捉えていたことが印象的でした。
そのころ、「羊毛石鹸」を知りミニポシェットと同じような手順でできることもあり、再チャレンジは羊毛石鹸を作ることにしました。すると、「前回、2時間では時間が足りなかったです。調べてみたのは大人の人がやった時間です。私たちは子どもなのでもう少し時間がかかります。それに、こする時間が20分くらいですから、3時間授業時間が欲しいです。」との意見があり、3時間予定を作りました。
当日は、石鹸をくるむことだけで2時間かかりました。何度も何度もやり直して隙間なく羊毛をまきつけました。互いに教え合い、励ましあいながら自分の力で完成させました。見事な頑張りでした。
数日後、3組の子どもたちから「羊毛石鹸の作り方を教えてほしい」という依頼があり、教えるために「羊毛石鹸の作り方」の説明書を書き上げました。それをもとに3組のペアに説明し、羊毛石鹸作りを手伝いました。積み重ねた経験により、3組に教えた時には早いペアでは、20分程で羊毛を均一に石鹸にくるむことでき、全体でも完成まで2時間ですべてが出来上がりました。失敗からの成功体験が子どもたちに自信をもたせたと感じています。
その後は、毛糸を紡ぐ作業をしていました。それを知った5年生のペアクラスのお姉さんが、「先生、この調子では間に合わないかもしれませんよ。」と、自分たちが作ったスピンドルや作品を持ってきて作り方動画を休み時間に作製してくれたので、それを見ながら紡いでみたり、上手な友達に教えてもらったりし始めたところです。