6年1組からのトピック


ランタン

 小学校生活最後の総合。悔いのない検討の末に、ランタンづくりに決まりました。一言にランタンと言っても、様々な種類、材料、作り方があります。吊り下げて灯すランタン、ヘリウムガスを入れて空に飛ばすスカイランタン、川に流す灯籠流しなど・・・。その中でいくつかにしぼって、まずは作ってみようとしています。
 テーマが決まってからは、まずは布で作るランタンに挑戦しました。多くの子が、針金や木材で骨組みを作り、そこに布を張る方法をとっていました。骨組みの作り方も様々です。半球のドーム状に作る子や、直方体に作る子、三角錐のような形に仕上げる子。針金でつくる骨組みは思ったより丈夫ではなく、布をかぶせるときに形がゆがんでしまうこともしばしばありました。布を張るのもまた一苦労。それでも完成したランタンに明かりを入れて暗いところで灯してみると、とても綺麗でした。「心にランタンが灯されたようにあったかい気持ちになりました」とある子はふり返っています。見た目の完成度はまだまだ改善の余地はありますから、これからのランタンがどのようにパワーアップしていくのか、とても楽しみです。
 二学期からは、やりたいことが盛りだくさんです。ランタンの材料となる和紙を一から自分たちで作ること。懐中電灯などに頼らずに自分たちで明かりを作ること。秋祭りに向けてランタンを作って灯すこと。最終的には作ったランタンの光だけで夜の学校に泊まり、空にスカイランタンを打ち上げたい!と考えているようです。どこまで実現できるかは子どもたち次第ですが、これからも色々な目標に向けて歩き続けていきます。

5年3組からのトピック


野球

 2度目のクラス替えを経験し、新しい環境で高学年のスタートを切りました。低中学年のような「今年の総合はこれをやりたい!」という公の発言はなかったので、まずは昨年度の総合を振り返るところから始めると、反省点がズラリ。「テーマ決めに時間がかかりすぎた」「リーダーが役割を担いすぎて窮屈だった」これらの反省を生かすことを皆で確認し、テーマ決めの話し合いへ。「フルーツ飴」「ボッチャ」「寄せ木細工」「影絵」他にも色々なテーマが出されました。お誕生日のお祝いをするために休み時間描いていた「黒板アート」もテーマの候補に入ってきました。5月上旬には「野球」「影絵」「手話」「黒板アート」の4本にテーマが絞られてきて、実際に体験した方が良いという意見から、自分が支持するテーマの体験活動に入っていきました。4つのテーマの活動が軌道に乗ってきたので、今度は、全員が同じ活動を体験する「おためし体験週間」を企画しました。自分が支持するテーマの良さだけでなく、他のテーマの良さにも気付いて欲しいと考えたからです。6月の宿泊活動前に全てのテーマの体験を行い、宿泊から帰ってきた6月下旬にはテーマを決めようと子どもたちと話し合いました。
 宿泊後、いよいよテーマ決めに入りました。「全員一致は難しい。多数決でも良い」という了承を得て、それぞれ支持するテーマの良さをアピールしました。「黒板アート」と「影絵」はそれぞれ2名の支持者で少数グループとなり、「野球」と「手話」に吸収されていきました。最終多数決では、18対17。野球が一歩リードで、欠席者と担任の一票で決まることになりました。1日に5時間総合をしても決まらなかったのですが、話し合いではたくさんの子どもが自分の思いを伝えることが出来たことは有意義で「話し合いをしていたら意見を言わなくちゃいけないと感じた」と感想を伝えてくれました。
 担任は「野球」に一票を入れ、テーマは「野球」に決まりました。校庭に野球場は作れないので「野球をベースに新しいルールを作っていこう」と話しています。全員が手作りペットボトルバットを持って素振りの練習を始め、キャッチボール、ミニゲームをして、野球の用語やルールを真剣に学んでいます。

5年2組からのトピック


自然

 高学年がスタートしました。子どもたちの有り余るエネルギーを発散しようと、まずは多摩川に出かけ思いっきり遊びました。そこでの気づきは、「海のにおいがする。海はどっちだろう?」「川の流れがこうだから、こっちだね」「多摩川はどこから流れているのかな?」「どこまで流れているのかな?」「川もきれいな場所と濁っている場所がある」というものでした。
 後日、多摩川でやってみたいことを聞くと、「遊びたい!」「泊まりたい!!」という〝想い〟を出してくれました。「遊びたい!」「泊まりたい!」という〝想い〟と、前回行った多摩川の気づき(「多摩川はどこから流れているのか?」)から、「せせらぎ館」に出かけました。
 「せせらぎ館」の館内では、多摩川の航空写真を眺めていた子どもたちが、「多摩川って奥多摩湖につながっている」と気づき、そこから奥多摩湖に出かけることになりました。奥多摩湖では、泊まる場所も下見をしました。水温も計り、上流の冷たさにも気づきました。総合のテーマがこれで決まるかと思っていましたが、「今年こそは自分のやりたいことを総合のテーマにしたい!」と思いをずっと温めていた子どもたちもいました。それは、「手話」と「寄木細工」です。
 ここから、「自然」をテーマにしたい子どもたちと「手話」「寄木細工」の子どもたちとの長~い話し合いが続きました。議論は平行線まま、時間だけが過ぎました。この間、「総合っていつできたの?」「どうしてできたの?」という疑問から、総合教育活動誕生時に携わっていた堀先生、倭文先生に話を伺いました。そこでは、総合は「必然性」が大事だと学びました。しかし議論は、平行線のまま、多数決で「自然」に決定しました。
 テーマが決まってから、多摩川のことだけではなく、泊るためには調理することが必要だと気づき、自分たちでおこした火で料理をつくりたいという〝想い〟から、マッチ1本で調理できるぐらいの火をつけることも目標になりました。この間、2回、火おこしをしましたが、調理できるほどの火の〝強さ〟と〝持続力〟が足りません。そこが2学期の課題です。また奥多摩にも出かけ、上流の冷たさを感じたり、美しい景観を探したりします。やがては、自分たちの足で、その景観を見に行くつもりです。

5年1組からのトピック


世界の食と平和

 初めに子どもたちから出された案としては10個のテーマがありました。「コマ撮り」「寄せ木細工」「黒板アート」「ハンドメイド」「本作り」「プログラミング」「食品サンプル」「万華鏡」「映画・ドラマ編集」「靴」ここから、5人の総合リーダーを中心にプレゼンテーションと話合いを進めていきました。大事にしたことは、「クラス35人が1年かけて みんなで作り上げる 総合にしたい」ということでした。「食品サンプル」「モザイクアート」「本作り」まで絞れましたが、自分の支持するテーマに固執して譲らず。そのとき、「万国博覧会」という新たなテーマが提案されました。「そんな壮大なテーマ、1年かかったってできない!」という反応でしたが、話をよく聴いてみると、自分たちの暮らしている日本やアメリカのような先進国ではなく、もっと発展途上国、たとえば自分たちがしおむすび募金で支援しているインドやバングラデシュなどの経済的には厳しい状況にある国に目を向けて、平和について考えたいということでした。なるほど。「平和」というキーワードで、お互いのテーマを一緒に考えていくことはできないだろうかとみんなが知恵を出し合いました。すると、「食品サンプルを作って表現するにしても、食べ物の大切さを伝えたらいいのではないか。」「カリタスの愛の大切さを伝えたい」「食べることは笑顔になるし、愛に繋がる!」「食について考えて、食品サンプルで表現して平和を伝えたい!」「しおむすびも食品サンプルで表そう!」「モザイクアートでも食事と平和を表せると思う」と次々に意見が出され、最終的に『世界の食と平和』というテーマで取り組んでいくことに決定しました。
 そこから食品サンプル作りにチャレンジしていきながら、世界のあらゆる地域の食について、本やネットで調べています。支援しているインドやバングラデシュの子どもたちの食生活について詳しく知るために、ESAアジア教育支援の会の辻さんからお話を聞きました。また、品川にある『ユニセフハウス』を見学させていただいて、世界の様々な貧困の環境に置かれている子どもたちの現状を教えていただきました。一人ひとりそれぞれが考えたことを新聞の形にしてまとめ、発信しています。
 9月から始まる給食の食品サンプルも作りたいと思っています。自分たちで持ち寄った材料には限りがあったので、全校児童に向けて、お家で使わなくなった蝋や紙粘土などの材料を寄付してほしいと呼びかけると、次々に持ってきてくれました。感謝です。
 地球上どこにいても食事はとても大切なこと、平和に繋がることを伝えていきたいと思っています。

4年3組からのトピック


ダブルダッチ&ダンス

いよいよ4年生。クラスルームも去年までの1階から2階へ上がり、4年3組が始まりました。総合として取り組みたいテーマ名は「泥だんご」「寄木」「昔遊び」「グミ作り」「ダブルダッチ&ダンス」です。どのテーマも興味深く、それぞれに分かれて体験をしてみることになりました。体験後、話し合いの機会を何回か持ちました。その話し合いを進める中で、子どもたちの心には「クラスみんなで」という強い思いがあることがわかってきました。そして総合のテーマは・・・ダブルダッチ&ダンスに決まりました。まずグループに分かれて大縄の練習から始めました。みんなでどこまで進むのか、「4年3組の総合の旅」が始まりました。

4年2組からのトピック


楽器(仮)

新校舎の建設、既存校舎の改築をしているカリタス小学校。
今まで使っていた理科室や図工室、音楽室なども一度取り壊し、新しくリニューアルします。
そこで、4年2組は、今まで使っていた校舎のように、「誰かの思いがつまった物を楽器として生まれ変わらせて、音で残したい」という願いを持って活動を始めました。
校舎の改築で出た廃材を頂いたり、自転車屋さんへ行ってもう捨ててしまう部品を頂いたり、それぞれの家にある使っていない物を持ち寄ったりしながら楽器の材料を集め、それらを使って思い思いの楽器作りをしています。
なんと、学校の建設に携わっている戸田建設の皆さんにもご協力頂くことができ、子どもたちだけでは加工できないパイプや鉄、ガラスなども、切ったり穴をあけたりしてもらいました。
絶賛作成中の楽器がどのように完成し、みんなでどのような音を奏でることができるのか楽しみです。

4年1組からのトピック


キラキラ輝く3つの合体大作戦~人と動物を笑顔に~(仮)

 同じメンバーで過ごす2年目の総合。話し合いの末に最後の残った3つは、昨年の総合から願いを発したものでした。
①遊行寺に阿波おどりで出たときにあったマルシェのように「屋台」を出してみたい
②昨年度の「阿波おどり」をもっと深めて、観る人を笑顔にしたい
③「絶滅危惧種」がいるから、多摩川でごみを拾うなどして、その動物たちを助けたい(昨年度に案として出されていたものから派生)

 この3つには、どれにも懸念がありました。
①屋台に出したいものの案が簡単なもので広がらない、そもそもマルシェを出す場所があるのか分からない
②学年が変わったから新しいことをやりたいという子もいる
③「絶滅危惧種」に会うことはできないから、その実感はもてるのかな

 一人の子が、「遊行寺もあるから屋台を阿波おどりと合体できないかな」と考えたことを出発点に担任も考え、異例の「3つを合体する」コンセプトを提案してみました。「ごみや廃材で作る作品をお客様に買っていただき、その代金を絶滅危惧種を保護する団体さんに募金するという活動をする阿波おどりの団体」ということになります。

 もちろんそこには、「さすがに3つは多すぎる」という反対意見もありました。異例ですから当然です。ただ、「去年も壁が多くて楽しかったよ」「小学校60年の中で前代未聞で、まず楽しそうだからできたらすごいと思う」「この相性のよい3つだから丸くおさまって、みんなハッピーになると思う」「やってみないと分からないからやってみよう」など、前向きな意見が多く出て、“前代未聞”のコンセプトでのテーマがスタートを切ったのでした。

 6月から活動ができたので、3つの担当に分かれて、調べ活動に打ち込みました。募集をしている阿波おどりのお祭りに直接電話をかけて交渉したり、今後開催予定のマルシェに出店できるように応募する文章を考えたり、多摩川にごみを拾いに行ったり身近な廃材を集めてエコで作れる作品を考えたり…。
 その結果、2学期になんと、阿波おどりのお祭り3つに出られることが決まったのです。阿波おどりチームの子は、急ピッチで並び順などを考えていきました。現在は、マルシェへの出店も応募している段階です。夏休みは、各自で踊りを練習したり作品を作ったりして、2学期からの『大作戦』に備えていこう―。そんな確認をして、1学期が閉じたのでした。

3年3組からのトピック


「ようち園生と遊ぼう!」

 三年三組の総合のテーマは「ようち園生と遊ぼう!」です。
幼稚園生と楽しく遊ぶために「昔の遊び」、「家づくり」、「劇」、「まんが」の四つのチームに分かれて準備をしました。
 昔の遊びチームは竹で弓矢を作ったり、割り箸でゴムでっぽうを作ったりしました。射的の点数で景品がもらえるようにもしました。普段なかなかやることのできないレアな遊びがあり、3年生も楽しく遊ぶことができました。
 家づくりチームでは、二人が入れる家をダンボールで作りました。中に入って手作りのゲームで遊べるようになっています。
劇では「カリタスの一日」をテーマに劇作りをしまいした。第一部まで完成し、見てもらうことができました。
 まんがでは、手作りの四コマ漫画の本があったりイラストの描き方を教えてあげながら一緒にまんがを描くコーナーがありました。
 幼稚園の子と一緒に遊ぶことは楽しいですが、小さな子と上手にコミュニケーションをとることは難しいと感じることもありました。お遊び会では幼稚園のみんなが「おもしろかったよ」と喜んでくれたので良かったです。二学期ももっと遊んで仲良くなりたいです。

3年2組からのトピック


「遊園地」

 新学期、3年生では割り箸を使って作る割り箸銃、そして折り紙での作品作りが流行していました。休み時間に夢中になって作るものを授業でも楽しむことができたらと、2組の総合活動がスタートしました。
 初めて決める自分たちの総合のテーマであるため、候補はたくさん挙がりました。そのため思いが強く、なかなか話し合いでは決めることができませんでした。何度かの話し合いやチラシ配りや体験会を通して、皆がやりたいことをやれるよう、総合のテーマを「遊園地」としました。初めは購入した割り箸や折り紙での作品作りでしたが、これからは購入以外の方法で材料を集めることができないか、考え中です。
 今は、割り箸や折り紙を上手に切ったりくっつけたりする方法を探す試行錯誤の毎日です。これからも、自分たちの作ってみたいという思い、そして皆を喜ばせたいという思いを大切に進んでいきます。折り紙と割り箸で作る、手作りの遊園地が始まろうとしています。

3年1組からのトピック


「竹と関わって」

「うぐいす笛作りをきっかけに、竹と向き合った一学期」
 4月。3年生になって初めての総合の時間に、おうちから手作りのウグイス笛を持ってきた子がみんなに発表してくれました。細い竹を2本組み合わせて作ったウグイス笛。穴を指でふさいだり、開いたりすると、見事にウグイスの鳴き声のように鳴りました。

 「作ってみたい!」「竹は多摩川にあるよ、取りに行こう!」という声が上がります。社会科の町たんけんを兼ねて、多摩川に理科の身の回りの生物さがしをしに行く日に、竹のある場所も確認しに行ってみました。すると多摩川の竹やぶで本物のウグイスがあちこちで鳴いています。竹の太さもウグイス笛にちょうどよさそうです。

 「多摩川の竹で作ったウグイス笛で、ウグイスと交信したい」ということが最初の総合の願いになりました。後日早速、多摩川に竹を採りに行きました。そのとき、竹の根がとても浅いことや、たくさん水分が含まれていることが分かりました。ノコギリの使い方は、元2年3組の子が教えてくれました。そうして作ったウグイス笛を5月に多摩川へ吹きに行きました。すると、うぐいすがしっかり鳴いて答えてくれました!そのとき「竹の子がいっぱい出ている!」と気がつき、たけのこ採りが始まりました。多摩川の竹は布袋竹といって、アクが少なくて、美味しい竹の子でした。

 こうして竹と関わる中で、「竹笛を作りたい」、「流しそうめんができそう」、「竹のおもちゃで遊びたい」と、アイディアが次々にわいて出てきました。個々の興味にしたがって竹の作品作りをする中で、一番難しかったのが「流しそうめんの台作り」でした。そんな時出会ったのが、竹一筋50年、竹屋のジローさんです。ジローさんは子どもたちの質問に応えて、そうめん台の足を丈夫にする方法を一緒に考えてくださいました。最後は「他のクラスの友だちにそうめんをふるまいたい」という願いもかなえて1学期を終えました。