5年3組からのトピック


「玉川焼 〜お米を炊こう!作った土鍋で〜」

〜土鍋作りに挑戦したい〜
 2学期は、目標である“多摩川の土を使ったお茶わん作り”まで活動を進めることができませんでしたので、3学期の活動はどうするかを話し合いました。“お茶わんを極めたい”という意見と、“元々の目標である土鍋を作りたい”という二つの意見がありました。そして、3学期は、私たちが本来目指していた土鍋作りに挑戦することに決めました。

〜多摩川の土から粘土を作ろう〜
 土鍋作りに入る前に、2学期に多摩川からとってきた土から粘土を作りました。そのままでも使えますが、よりよい粘土にするために、ネットでこし、沈殿させ、乾燥させました。2学期の失敗や反省点を生かし、丁度よい固さの粘土を作りました。

〜土鍋を作る練習をしたい〜
 土鍋は、火にかけるので、直火に耐えられる専用の粘土を使う必要があります。その粘土を使って土鍋を作る前に、通常の粘土を使って形作りの練習をすることになりました。
 初めて作った土鍋は、形にならなかったり、型から剥がれなかったり…形がつくれてもふたと本体が合わなかったり、薄くて割れてしまったり…と満足いく物にはなりませんでした。そこで、クラスの中で陶芸教室に通っている人が、陶芸の先生に、クラスに来て教えて頂けないかとお願いし、なんと、教室で土鍋作りを教えて頂けることになりました。
 2回目の土鍋作りの練習は、陶芸の先生に教えて頂きながら作りました。みんなが悩んでいたことを乗り越える工夫、職人さんの手つき…皆見入ってしまいました。そして先生に教えて頂きながら、全ての班が整った土鍋を作ることができました。

〜いよいよ、土鍋作りの本番〜
 3回目の土鍋作りは、多摩川の粘土と耐火粘土を合わせた粘土で作りました。陶芸の先生に教えて頂いたことを生かして作りました。今回は、自作の多摩川の粘土が入っているので、柔らかすぎたり、ひびが入りやすかったり、形を作ることが難しかったです。でも全ての班が形を作ることができました。そして、釉薬をつけて焼きました。

〜目止めをしよう〜
 無事に焼き上がった土鍋はまず“目止め”をしなければなりません。おかゆや片栗粉などを使いました。土鍋を直火にかけても割れないか…そこが一番心配でした。が、どの土鍋も割れることはなく一安心でした。

 本当は、お米をたくことが目標でしたが、5年生の中では時間切れになってしまいました。6年生になったら、まず、この土鍋でお米を炊くことに挑戦してほしいです。

5年2組からのトピック


「城ピタ」

 「私たちにとって、最高の力を出せたと思う。」一年間の学びを終え、クラスの子が綴った感想です。「城を舞台にした」ピタゴラスイッチ制作の道のりは、困難の連続でした。それでも、みんなの気持ちは一つ。絶対にゴールさせる!

 「ピタ」作りでやるべきことは、これまでと同じでした。一つのビー玉だけが道を進むのではなく、次のビー玉へバトンタッチするように連動させていく。2学期の学びがあるから3学期があります。そこに「城」要素を取り入れ、「城ピタらしさ」を演出していきます。「りの門の役割は、緊急時に壁を崩して敵の侵入を防ぐことだから、門が倒れるようにしよう。」資料を読み返す、分からなければ知っている友達に聞いて作る、聞いては作る、丹念に繰り返してきました。班ごとに作ってきた仕掛け同士を繋げる作業も開始。「教室全体を姫路城一色に」という夢へと近づいていきます。映像に収める際には、“あの曲”を練習してきたリコーダーで吹いてBGMとして撮影。「ピタゴラらしさ」も演出していきました。

 一年間、皆でビー玉の行方を追い、幾度となく失敗し、失敗しては改良し、改良したのに失敗し…、何度ビー玉へ苛立ったことか!それでも、幾多の失敗にもくじけずに改良し、改良しては調整し、調整の上に調整を重ねてきました。ミリ単位で粘り強く、信念をもって調整をしてきました。ゴールに辿り着いた瞬間の喜びがひとしおだったのは、その過程があったからこそ。教室中に、達成感に満たされた歓声と拍手が響き渡るあの瞬間は何とも心地の良い時間でした。「幾多の失敗」と「子どもたちの信念」が作りだしたのだと思います。学習発表会では、装置を覗きながら驚いてくださるお客さんの姿…頑張ってきた甲斐がありました。一年間の確かなあゆみを言葉でも伝えました。

 「幾多の失敗」を乗り越え、「信念」をもって取り組み続けてきた一年間。「私たちにとって最高に力を出せた」ことに誇りを持って、今、一年間のあゆみに幕を下ろします。

5年1組からのトピック


「わりばしアート 〜遊園地・厳島神社・熊本城をつくろう!〜」

 わりばしだけで、アートをしよう!

 このクラスの願いが、クラスの力を合わせて実現できました。

 楽しい遊園地には、動く観覧車、メリーゴーランド。動かないけれども、動きを表現した空中ブランコ、バイキングなど。そして、楽しいお店がいっぱいです。

 熊本地震で被害にあった熊本城は、一足先にカリタスの教室に復活しました。小天守と大天守の二つの天守閣を持つ熊本城の勇姿が見事です。石垣の角度、屋根瓦、空いている窓の様子などに試行錯誤の成果が詰まっています。

 厳島神社のシンボル、大鳥居と美しい回廊も納得のいく出来映えで表現できました。回廊の曲がり角の板のようす、屋根の曲がり角の表現など、こちらも工夫がいっぱいです。

 これらの作った作品は分解して持ち帰りました。

 また、これらの作品を作るために、全校の皆からわりばしを集めたり、宿泊活動で使ったわりばしを洗って使ったりと、多くのご協力に感謝しています。わりばしの切れ端は、リサイクルしてくれる工場に送ることにしました。テッシュなどに生まれ変わります。全校の仲間からの協力を、最後まで無駄にしない。これが、5年1組全員の気持ちです。ありがとうございました。

4年3組からのトピック


「自然・火おこし 最高!」

 2学期の間、調べたことや夏休みに体験したことをもとに、子どもたちだけで挑戦してきた“火おこし”。火種はできるものの、その火が大きくならず、かまどまで移せないことに悩んでいました。

 そこで、火おこしの専門家の方に教えていただくことにしました。3人の子どもが夏休みに川崎市市民ミュージアムの小薬さんにご指導いただき、まいぎり式火おこし器を作ったり火おこしに挑戦したりしていたので、連絡を取ってもらいました。小薬さんは来校してご指導くださることを快く引き受けてくださいました。子どもたちはずっと挑戦し苦労してきただけあって、小薬さんのアドバイスがスーッと入ったようでした。その後は火種が大きくなり、かまどでその火を絶やさないことに成功しました。

 最終目的とした「自分たちで作った火おこし器で火をおこし、料理をする」に大きく前進しました。「料理」と言っても「べっこう飴」「スライス焼き芋」を作ることにしました。これも何人かの子どもが実際に家で「弱火でも簡単にできるもの」ということで実践し、みんなで決めました。

 学習発表会では、初めから最後まで食べ物を求め、長蛇の列が途切れませんでした。ただ、「火おこし体験」をたくさんのお客様にしてもらい、自分たちの歩んできたことを知ってもらいたかったので、少々悔いも残りました。

4年2組からのトピック


「よろこびあふれる つるしびな」

 3学期になり、つるし雛作りがどんどん進むかと思っていたのですが、冬の宿泊活動がありなかなか作業がはかどりません。つるし飾りを1つ作るのに何日もかかるのです。難しい「七宝まり」を真ん中に吊したいと願う子もたくさん出てきました。このペースでは吊すところまでいかない。本当につるし雛が出来るのか。教師も子どもたちも少し慌ててきました。

 自分一人で上手に作ってみたいという願いと、最低でも9個吊したいという願いがあり、最終的にはお母さんや友達に教わりながら9個以上のつるし飾りを作っていくことになりました。そこで、学習発表会の2週間前に、保護者の方に学習参加をしてもらい、お手伝いをしてもらいました。すると、一人、また一人とつるし雛が完成してきました。同じつるし飾りを作っているもの同士がコツを伝えあい、助け合うことでペースが上がってきたのです。出来上がった子どもたちの達成感はその笑顔で伝わってきます。

 そして、学習発表会当日には、伊豆稲取かと思うほど鮮やかな教室になったのです。どの子も自信をもって1年間の歩みを語り、自分の作ったつるし雛の説明をしていました。

 3月2日の金曜日には、再度教室につるし雛を飾りました。この日はクラスのみんなでひな祭りをする予定だったのですが、なんとカリタス幼稚園の園児さんたちとひな祭り交流もすることになったのです。この日のために練習した「ひな祭り」の歌とリコーダー演奏を披露したり、遊んだりして楽しみました。その後、ペアになった園児さんを連れて教室でつるし雛を見せたのです。園児さんたちの目がキラキラと輝いていました。

 そして、この日にみんな自分のつるし雛を家に持ち帰りました。3月3日のひな祭りは家族でお祝いをしました。

4年1組からのトピック


「みんな大好き! 大豆広場!!」

 月1回のペースの豆腐と納豆づくりに挑戦している1組の子どもたち。9月に決めたグループをずっと固定し、それぞれのグループで常に「拘り」を意識して続けています。豆に拘ったり、水に拘ったり、にがりに拘ったり…。そうすることで、回を重ねていく中で「この方がいいと思う」という進捗が見られました。

 2月末に行われた学習発表会では、クラスとしての総合の歩みを一人ひとりお客様に語ったり、自分のグループの試行錯誤の様子を語ったりしました。「こういうテーマ候補からこの『大豆』に決まり、それからこうやって作り続けて…」「私たちのチームはここにこだわり…」と自分で取り組んできたことを具体的に語っている様子が見ていると、「ことばの力」を大切にしている本校の子どもたちの成長を感じます。

 また、自分たちがつくった豆腐や納豆をお客様に味見をして頂く機会にもなりました。お客様に目の前で試食して頂き、その反応を直に頂きます。「美味しい」「豆の味がしっかり出てる」「すごいね」などの声は子どもたちの励みになりました。

 3月の年度末まで、計6回(学習発表会を含むと7回)の試行錯誤をくり返しました。どのグループも自分たちの力で豆腐や納豆をつくりあげることができ、「売っているものに近づく」という目標は達成することができました。回を重ねることで手際もよくなり、グループ内で協力する姿もよくなりました。

 『大豆』という食品は、私たちの食生活の中の様々なところにあります。「畑の肉」と言われるように栄養も豊富です。この総合で、子どもたちが今まで何気なく口にしていたものへの見方や感じ方が少しでも変わってくれたらと思います。

 そうそう、11月に仕込んだ醤油と味噌は今もみんなの思いを込めて熟成中です。完成まではまだ少し掛かりそう。5年生になったらまたこの仲間で集まって、味わってみることにしています。

3年3組からのトピック


「アンサンブル 〜幸せの音色〜」

 クリスマスに「鳴らない鐘」の舞台を作り上げたことが大きな自信となって、子どもたちは「次もぜひ劇をやってみたい」と言っていました。「アンサンブルだから音楽もやりたい」という発言もあり、それなら総合芸術である音楽劇「魔笛」にチャレンジしようということになりました。モーツァルトの3時間の大作を大胆にカット編集しました。それでも、やはりモーツァルトの音楽の素晴らしさは充分に感じられるものとなりました。18人の役設定でダブルキャストを組み、インフルエンザで欠席が多くてなかなか思うように進まない中、一人一人ができる限りのことをしてがんばりました。それぞれの役作り、音楽、歌(アリアとアンサンブル)の練習などなど。毎日毎日待ったなしの真剣勝負だったと思います。当日は本当に素晴らしい舞台になりました。力強く、美しい子どもたちの姿に感動したという声を沢山いただきました。公演終了後も、子どもたちは歌を口ずさみ、台詞を語っています。みんなの心に、一人では絶対に得られない達成感と充実感と満足感を得たことでしょう。この経験をこれからの総合に活かしていってほしいです。また、土鈴作りは今回、半磁器粘土で作りました。ピンポン球で空洞をつくる方法で作りました。色がポップでかわいい土鈴ができあがりました。1年間で4回も土鈴にチャレンジして、うまくいったところ、いかなかったところいろいろありましたが、だんだん音が出る土鈴を作れるようになりました。この試行錯誤の中での様々な発見も、次の総合の学びにつながっていくと思っています。

3年2組からのトピック


「こまっぷ!」

 年明け早々、子どもが「お正月なのでこま回し大会をしませんか?」と日記に書いてきました。早速開催すると「私のはまだ3秒しか回らない」「どうしたら長く回るんだろう」という声があがる中、「私のこまは62秒回るよ」と言う子が。「え!どうやって回してるの?」と興味津々。その後、「どんな回し方をすれば長く回る?」「どんな心棒をさせば長く回る?」と改善策を考えるようになり、試行錯誤していきました。各々のこまに合った心棒を見つけると長く回ることに気付き、子どもたちは喜んでいました。

 その後、絵付けもしたのですが、(絵付けをすると、もうこれ以上やすりがけをすることができないことに気付いて)「どうしよう〜〜!緊張して塗れない!」という姿が。こまに対する愛着があふれていました。

 日本地図の方も進んでいきました。まず100枚に分割された紙をパズルのように組み合わせて作った地図を、どのようにして別の大きな紙に等倍で写し取るか話し合いました。結果、組み立てたほうの地図の形をポリヒモで縁取り、その上に大きな紙をかぶせて指で探りながら、鉛筆でなぞっていくという地道で確実な案に決定。完成後は地方ごとに色を塗り分け、海も水色一面にしました。その海上部分に「どの都道府県に○○こまがあるか」を調べてまとめた紙を貼って、教室に飾りました。

 学習発表会ではこれまでの歩みを来ていただいたお客さんに説明しました。こまを実際に回してもらったり、小さい子には折り紙や方眼紙で作るこまを一緒に作ったり。他者との関わりの中で自らの歩みを語る子どもたちの目は真剣でした。

 その後、それぞれが調べたことをクラス内でも発表して「どんなこまを回してみたいか」を決めました。「とにかくこまのことを知ってほしいの!こまの楽しさを知ってほしいの!」と言ったある子の思いが、学習発表会のお客さんにも、そしてクラスのみんなお互いにも、伝わっているといいなと思います。

3年1組からのトピック


「ビッグどろだんご プロジェクト」

 3学期は、クラスみんなで巨大などろだんごを作ろうとチャレンジしました。どうやって作るかは、秘密・・・だったのですが、活動を終えた今、公表します!
 ひとつは、小さなどろだんごにさらにどろを貼り付けていって、育てる感じで大きくしていく方法。
 ふたつめは、サラダボウルにどろを入れたものを2つ作り、乾いたら取り出してどべで合体させる方法。
 みっつめは、サラダボウル2つを貼り合わせ、そこにどろを貼り付けていく方法。
 グループごとに、やりやすそうな方法を考えながら取り組みました。

 これだけの大きさのどろだんごを作るには、相当な量のさらすなが必要です。土をちゃこしやふるいでこして作るさらすな、大量生産するにも地道な作業をこなさねばならず、苦労しました。またそのさらすなも日によって質が変わってしまうのか、何日かに分けてしまうとうまく乾きません。さらに、早い段階で乾いてしまうとすぐにぽろぽろと割れていってしまいます。どのグループも、何度も失敗をくり返し、時にはケンカもしながら、それでもあきらめずに取り組みました。

 学習発表会ではビッグどろだんごコンテストも開催し、自分のグループの良さやがんばってきたあゆみを来場者にアピールすることもできました。票を集めたグループもそうはならなかったグループも、みんなよくがんばりました。「どろだんごが作れるようになった!」ということも嬉しかったのですが、そこに至るまでの過程で、あきらめない気持ちや、グループの仲間と活動を進めていくコミュニケーション能力などが養われ、大きく成長したことに感動しました。

2年3組からのトピック


「つくろう!大すきな竹で」

 12月に送られてきた竹筆を1月に袋から開けてみたところ、白いカビが生えていました。子どもたちは、「竹筆があわれな姿に」と言って悲しみました。しかし、挫けずに木槌で叩いて完成させようと、意気込んでいた子もいました。

 殆どの竹筆が堅くなってしまって、木槌で叩くと割れてしまいます。「どうしよう」と子どもたち。教師がもう一度竹筆を送ってくださるように富士竹類植物園の柏木さんに連絡を取ると、すぐに送っていただけました。子どもたちに竹筆材を見せると、一気に木槌で叩きます。「もう、失敗はできない」と何人もの子が思っていました。ブラッシングをかけたり、水をつけたり子どもたちが協力し合いながら作業を進めました。見る間に薄黄緑色の繊維が出来上がってきました。子どもたちは、大喜びで「出来た!」そこかしこから声が上がりました。次に字や絵を描きたいと考えたので、机の大きさの和紙に好きに字や絵を描きました。「楽しいな!」顔を見合わせながら時間を考えずに取り組んでいました。次の日には、138cmの長さの和紙に4〜5人のグループで竹林を描きました。子どもたちの中から「全部集めて見た方がすてきです」と意見が出ました。学習発表会では、並べて見せようと考えました。

 子どもたちの竹の作品も盛り上がってきて「鹿の親子・小物入れ」など1人〜3人位で作り続けました。

 学習発表会当日は、音楽発表会の中に竹の活動の様子を入れて演じました。教室でもグループで活動のあゆみや竹筆の苦心惨憺の様子を来た方に説明しました。来てくださった方が熱心に聞いてくださったので嬉しかったと感想を述べていました。子どもたちにとって、大変満足した発表会でした。

 最後の多摩川たんけんは、親子遠足のような形で秘密基地を作ったり温泉のような池を作って小屋を建てそこで昼食を食べたりして楽しみました。

 3月に入りヒツジのキララとの別れが近づくと、子どもたちはキララにプレゼントの王冠や足や首に巻く毛糸の輪を持ってきて巻きました。福田牧場のトラックが来ると子どもの代表がお礼の手紙を読んで別れを惜しみました。大泣きした子どもたちは、「キララ私たちを忘れないでね。私たちも忘れないよ」と思いながらその場を後にしました。竹筆で試行錯誤しながら取り組んだことや想像力高める多摩川たんけん、ヒツジのキララを育て育んだ温かい心、どれもずっと忘れられない活動になりました。