「だぁいすき!」
3学期に入って子どもたちは2月の学習発表会に向けて準備を始めました。オンラインによる開催でしたが、アン(羊)のなりきり詩や絵画などを自分の言葉で語る姿に成長を感じました。
多摩川探検へは年明けから毎月出かけました。極寒の河川敷を縦横無尽に歩き回り、基地づくりやお店やさんなど自然の素材を活かした活動が見られるようになりました。仲間と意見を交わしながら自由な発想で動いていると寒さも忘れるほどです。風や川の水、土の温かさからもこのフィールドにもやって来る春の足音を感じとっていた子どもたちです。学習参加のおうちの方の眼差しも何処までも暖かく、“みんなの思い出”を“みんなで分かち合うこと”ができました。
アンの飼育もカウントダウンが始まっていました。毎日のお世話や休日当番で命のリレーをしてきたみんなは、最後の日までアンを家族の一員として庇護していたのです。
そしてお借りしていた福田牧場さんに今月16日にいったんお返ししました。約束の期限であったにせよ、この日が迫るにつれてアンへの想いは深まる一方です。その存在そのものがみんなの支えになっていたのでしょう。トラックで迎えに来てくださった福田さんに飼育の継続を直接お願いし、手紙を渡し、許可を得たときのみんなの安心した顔がこの一年間の飼育活動の価値を映し出しているかのようでした。
授業の最終日には来年の宿泊活動でカレーに入れるジャガイモの種芋を土に埋めました。新1年生を歓迎するために2学期末に球根を植えたチューリップも一斉に芽を出しています。仲間の命、家族の命、お花や作物の命、多摩川べりの草花、昆虫、魚などの命、そして羊のアンの命と日々出逢い、対話をしてきた子どもたちは4月に2年生に進級します。