3年1組からのトピック


「竹と関わって」

竹で未来をひらく「竹研究所」
  2学期は自由研究や竹作品の発表から始まりました。その中で、うちわの骨組みやザルやカゴなど、今はプラスチックにとって代わっている物が昔は主に竹で作られていたことや、放置竹林が問題になっている一方で、竹がサステナブル(持続可能)な素材として注目されていることが分かりました。そして2学期も「竹を活用するプロジェクトをいくつか立ち上げて活動しよう」、「竹林整備に参加してその竹を活用できたらなおいいね!」となりました。
  プロジェクトは、主に「家づくり(畑)」、「家具や生活の道具」、「茶道具と華道」、「ランタン」、「竹ガーデニング」、「楽器」、「竹炭」が立ち上がりました、竹炭チームは、「エジソンが電気を通す実験に京都の竹が使われた」という自由研究に端を発して始まりました。作品作りにはたくさんの竹の端材が出ますが、それらを竹炭に活用するのでゴミが出ない上、竹は油を含んでいるので燃料としても良く燃えました。また、竹の灰は土壌改良や水はけに良い事や、竹炭作りで出る煙からも竹酢液がとれることなどから、ガーデニングや畑の活動ともコラボしていきました。
  家チームは、屋根の竹にたまった雨水の重みで倒壊したり、作っていた場所で工事が始まるので「カリタスの森」に家ごと引っ越しすることになったりと、さまざまな壁にぶつかりましたが、そのたびにクラスの友だちが一緒に悩んだり、手伝ったりと、協力しながら歩んでいます。11月には念願の竹林整備にも参加でき、「竹は土にもどるのに何年もかかるのでたくさん活用してください!」と喜ばれ、ますますやる気を増しています。

3年1組からのトピック


「竹と関わって」

「うぐいす笛作りをきっかけに、竹と向き合った一学期」
 4月。3年生になって初めての総合の時間に、おうちから手作りのウグイス笛を持ってきた子がみんなに発表してくれました。細い竹を2本組み合わせて作ったウグイス笛。穴を指でふさいだり、開いたりすると、見事にウグイスの鳴き声のように鳴りました。

 「作ってみたい!」「竹は多摩川にあるよ、取りに行こう!」という声が上がります。社会科の町たんけんを兼ねて、多摩川に理科の身の回りの生物さがしをしに行く日に、竹のある場所も確認しに行ってみました。すると多摩川の竹やぶで本物のウグイスがあちこちで鳴いています。竹の太さもウグイス笛にちょうどよさそうです。

 「多摩川の竹で作ったウグイス笛で、ウグイスと交信したい」ということが最初の総合の願いになりました。後日早速、多摩川に竹を採りに行きました。そのとき、竹の根がとても浅いことや、たくさん水分が含まれていることが分かりました。ノコギリの使い方は、元2年3組の子が教えてくれました。そうして作ったウグイス笛を5月に多摩川へ吹きに行きました。すると、うぐいすがしっかり鳴いて答えてくれました!そのとき「竹の子がいっぱい出ている!」と気がつき、たけのこ採りが始まりました。多摩川の竹は布袋竹といって、アクが少なくて、美味しい竹の子でした。

 こうして竹と関わる中で、「竹笛を作りたい」、「流しそうめんができそう」、「竹のおもちゃで遊びたい」と、アイディアが次々にわいて出てきました。個々の興味にしたがって竹の作品作りをする中で、一番難しかったのが「流しそうめんの台作り」でした。そんな時出会ったのが、竹一筋50年、竹屋のジローさんです。ジローさんは子どもたちの質問に応えて、そうめん台の足を丈夫にする方法を一緒に考えてくださいました。最後は「他のクラスの友だちにそうめんをふるまいたい」という願いもかなえて1学期を終えました。