「おいしさ米るパン作り」
3学期に入り、みんなでパン作りができる回数がわずかとなりました。「もう米粉パン作りをした方がいいんじゃない?」という声も。しかし、「まだ吉永さんのアドバイスを生かして作っていないよ」「学習発表会では、来てくれた人に、これまでで一番おいしい丸パンを食べてもらいたい」という意見から、6回目も丸パン作りをすることになりました。今までよりも、さらに「生地になるべく触らない」ということを心がけたところ、中に層ができてしまうグループが無くなりました。
いよいよ学習発表会です。みんな、「おいしく食べてもらえますように」という思いを込めて生地を捏ねました。当日は、他の学年の人や保護者に試食をしてもらいました。「おいしい!」「お店で売られているパンみたい」と言いながら、笑顔で食べる様子を見て、達成感を感じることができました。後日、アンケートを見ると…満点のものがたくさん!目標の点数を大きく上回ることができ、「やったー!」という歓声と拍手が起こりました。
そして、最初で最後の米粉パン作りをしました。これまで7回も丸パンを作ってきたものの、初めてのパンを作ることには不安がありました。しかし、今までやってきたことを信じて、思いを「米」て作りました。出来上がりは…表面が割れてしまうものもありましたが、中はふわふわもちもち!みんなでおいしく食べました。
最初と最後に作ったパンを比べると、見た目もふくらみも、まるで違いました。試行錯誤しながらどれだけ腕を上げたかということが、一目瞭然です。しかし、最初の小麦団子のようなパンも、子どもたちは「おいしい!」と言いながら食べていました。それは、見た目が悪くても、固くても、「おいしいくなってほしい」という思いを込めて一生懸命作ったからでした。「時間をかけて作ったパンには、作った人の思いが込もっていておいしい」ということに気づいた一年間でした。