4年1組からのトピック


041の小さな世界

学習発表会までは、班ごとの作業となりました。

○教室班・・・窓、教師用棚、電子黒板、そうじロッカーを1~2名で分担して制作しました。そうじロッカーは、中のそうじ用具も実物の1/10です。

○机班・・・引き出し部分を工作用紙で作ることが決まると、その展開図を考えました。のりしろも必要なことに気づき、大量生産できる型紙が完成しました。その後2学期に作った紙製の綿棒を切ったものを脚にし、流れ作業であっという間に36個の机を完成させました。
その後は、前から作りたかったお道具箱を、ちゃんと机にはまるように一人に2つずつ作りました。さらには全員分名前をつけてあげました。

○教卓班・・・机班から派生した教卓班のメンバーは二人でしたが、「先生の机を再現したい」と細かなところまで測り取りました。そして本棚や本はもちろん、PCやiPad、えんぴつ立てに至るまで丁寧に細かく仕上げました。学習発表会後はそのこだわりに拍車がかかり、全員分のファイルボックスまで作り上げました。

○ロッカー班・・・2枚を重ねて厚みを出すので全部で144枚の横板を協力して切り取りました。そして小さな工作用紙をL字に折って縦板に貼り付けることにしました。ボンドが乾くまで、洗濯ばさみで挟むといいよ、と担任からアドバイスを受けると作業もあっと言う間に進みました。

○白いかご班・・・仕上がった白いかごの中に入れる体操着袋と聖書を人数分作り始めました。1/10サイズにすると本当に指先にちょこんと乗っかる小ささです。聖書は小さい上に厚さもあります。Mさんは、直方体作りの経験から角ののりしろを45°に切り取って内側に曲げ、聖書のページを箱型にする方法に気づきました。

○ランドセル班・・・進んで人手の足りない班に助っ人にいきました。いつもとは違う作業がとても目新しく新鮮だったようです

学習発表会の前日、ようやく全ての作品を教室に設置しました。思わず「おお~っ」という歓声が上がりました。自分たちの作品だけでは、全く全体像が見えていなかったのですが、ようやく全員の作品としてまとまると、見事な作品になりました。

学習発表会当日も、誰一人としてあゆみの説明を嫌がる子はいませんでした。自分たちの失敗やそこからの工夫を、原稿なしで話す姿がとても堂々としていました。

4年1組からのトピック


041の小さな世界

2学期・・・それまで担任主導で活動してきましたが、3年次もそうであったように自分たちで進めることにしました。リーダーをやりたいと立候補したのは、何とクラス1/3の12人!そこから3人が選ばれました。彼女たちは月1回ずつ報告会をしながら、他の班の進捗状況を全員で把握していこうと計画を立てて、それを実行してきました。

教室の中のミニチュアを作るに当たって、班に分かれることにしました。教室(教室の床や壁。窓など周りを作ります)・机(いすは机が全部できてから作るそうです)・ロッカー・白いかご(ロッカーの中に入れるかご)・ランドセル(これも毎日登校したらロッカーにしまいます)の5つの班ができました。

○計測、ミニチュアのサイズを切り取り、共に適当なせいで合わなくなってしまい、改めて測定しなおした教室班は、今教師用の棚を製作しています。

○発泡スチロールは無理そうだ、工作用紙が良さそうだ、と引き出し部分の材料の選定に苦労し、ようやく机の脚を貼り付けることができるようになった机班、そこから教卓も作りたいと枝分かれのように活動を始めた教卓班もできました。

○ロッカー班は高さを測り間違えて高すぎたことに気づき、あわてて正しい高さに切り取りました。また、一人一人用の棚板を72枚も作っています。

○紙粘土で作ることにこだわりをもち、まっすぐ丈夫に作るには型に貼り付けて乾かせば良いことに気づいた白いかご班。さらにはもっとつるつるな感じを出したくて白い絵の具を塗る工夫もしました。

○1学期から型紙を用いて黒い折り紙でランドセルを製作してきたランドセル班は、10/28に見事36個を完成させました。その後、スクールバッグを作りたいと、再び計測、型紙、試作品、という流れで布製のスクールバッグを作っています。中身がないとくしゃっと潰れてしまうので、どうしようか困っていたところ、机班の綿棒から出たふわふわの綿をもらうことが出来ました。子どもたちもSDGsだね、と喜んでいます。

4年1組からのトピック


041の小さな世界、と蚕

【041の小さな世界】

3年生の時からやりたかったという子どもたちが試作していた「教室のミニチュア」。テーマとして他の候補が出ましたが、結局「ミニチュア」に決定し、全員で「教室そのままのミニチュアを作ること」に挑戦することになりました。その作品をカリタスに入りたい子たちに見てもらいたいのだそうです。

子どもたちの視点は、机、ロッカー、ランドセル、ロッカーの中の白いかご、そして教室全体に集まりました。班ごとに分かれての製作活動です。

あるときIさんがせっかく作ったランドセルやかごがロッカーの中に入るのだろうかと、気になりました。同じような割合で小さくしなければ本物そっくりにはなりません。そこで「スケール」という考え方にたどり着きました。同じ割合で縮めることです。けれども、4年生の算数では、まだ商が小数になる割り算は教わっていません。仕方なく、÷10…つまり1/10のスケールで製作することにしました。1回目の測定は、適当に測定した班が多く、やり直しとなりましたが、2回目は、どの班も慎重に測り、÷10をして製作開始です。
2班に分かれていた机班が一緒に活動するかどうかで、自分たちの想いを熱く語り合い話し合いました。そして、これから目指すことを考えた結果、お互いに納得して1つにまとまることになりました。すんなりとは行きませんが、それが総合の醍醐味だと、子どもたちは気づき始めています。

【蚕】

社会の都道府県の学習を兼ねて、Kさんが富岡製糸場に行った報告を聞き、担任の独断で蚕の卵を購入することにしました。それを伝えると、子どもたちも「蚕を飼ってみたい」と嬉しそうです。エサは、人工の物ではなく、桑の葉のみで頑張ります。これを何人もの子が近所の桑の木から集めてきました。5齢ともなると、450頭分の量を確保するのは本当に大変でした。学校の隣に住んでいるSさんのお宅にあった桑からもたくさんいただきました。それがご縁で、蚕が繭になる前に一度教室にお招きし、一緒にミニチュア作りの活動をしました。子どもたちも嬉しそうにお礼状を書いて、Sさんにお渡ししました。

子どもたちは、蚕がうちわに糸を張る写真を見て、是非それをやりたい、と言い出しました。そこで教室中に35本の骨だけのうちわを置いて蚕を乗せ、数日間かけてうちわに糸を吐いてもらいました。そして何とか全員分のうちわが白く輝きました。「このうちわを染めたい」という声もでましたが、ひとまず蚕の活動は区切りとしました。