4年3組からのトピック


Let’s enjoy 寄木細工

 2学期、クラスの代表の人が森田さんに廃材についてお話を聞きに行きました。すると「学校には廃材(といっても、何かに生かそうと森田さんがコツコツ集めていらした物)があるから、これを使ったら・・・」とのこと。そこで森田さんにクラス全員で作業場までお願いに行きました。作業場には様々な“プロ使用”の機械があって、みんなの目の前で動かしてくれました。その上プロが使う、様々な塗料や接着剤そして以前寄木細工の総合で6年生が使っていた道具などについてお話を伺いました。みんなには新情報が多く、話を聞きながらたくさんメモをとっていました。その後、かまぼこ板で寄木を作ったことがあるという話を聞き、かまぼこ板を全校から集めることに決まりました。ポスターを作り、全校に放送で呼びかけました。するとたくさんのかまぼこ板や廃材が集まってきました。自分たちの呼びかけに答えてもらえることって、本当にうれしく幸せなことです。カリタス小学校の皆さんにクラスみんなで感謝した日でした。

3学期に入り、作品作りに必要な角材を森田さんが加工してくださったので、全校から集めた廃材やかまぼこ板を持って森田さんのところへ行きました。すると集めた木材すべてが加工できる状態でないこと(特にかまぼこ板は、加工する機械に小さくてかけられない)と教えていただきました。つまり集めたかまぼこ板を活用するためには、自分たち後からでのこぎりを使ってカットしなければいけないことが判明したのです。

3年生の総合でのこぎりを使ったことがある人が数人いたので、今回は全員でかまぼこ板切りに挑戦することにした。今回はミニのこぎり(両刃)を使いました。まず全員でのこぎりの使い方を勉強し、木目によって使う刃が違うことを学びました。その後みんなで話し合いをして、かまぼこ板を直方体のように小さい大きさに切ることにしました。しかし実際にのこぎりでかまぼこ板を切りだすと、あまりにも難しくて、なかなか小さい大きさに切ることが出来ませんでした。そこで再度話し合いをして、かまぼこ板を小さくしないで、集めたかまぼこ板の平均的な大きさにそろえる分だけのこぎりで切ることに決まりました。角材の方は、長さを3cmに切ることに決まりました。角材は、木の素材は様々でしたが、かまぼこ板よりも切りやすく、だんだんのこぎりの使い方のコツを掴み始めました。作業が進み出すと、のこぎりで切る人と切った角材にヤスリがけをする人に分かれ、入れ替わりながら活動を進めました。実はこの間に学習発表会が行われました。原稿は、自分の振り返りを生かして「自分だけのLet’s enjoy 寄木細工1年間のあゆみ」を語りました。オンライン画面で映るのは発表者一人だけですが、その周りにはいつもクラスの友だちが笑顔で応援していました。

とうとう出来上がった角材を組み合わせる時がきました。みんなで話し合って「レンガ」の形に組みあわせることになりました。一人ひとりがそのパーツ(角材を12個組み合わせてレンガ)を作り、最後にそれらを組み合わせてクラスみんなの共同制作作品を作るという流れです。以前に寄木キットで練習したことを生かして慣れた手つきで、パーツを組み合わせて並べていきました。だんだんパーツが集まってきたので、それら12個のパーツ同士を組み合わせ始めました。きれいに組み合わさるところにはめていくのですが、同じ大きさに切ったはずなのに、組み合わせられない部分がでてきました。するとピタッとはまるように、ヤスリがけをして微調整していました。最後には、写真にある状態の作品が出来上がりました。

この作品は、「未完」な状態で、作品としては、職人さんのような芸術性の高いものでも精巧な物でもないかもしれません。しかしそのあゆみは、どんな小さなことでもみんなで話し合いをして、そこで出会った人からいろいろ教わり、自分たちの進む道を決めて活動をしてきました。その中では、話し合いで折り合いをつけなければならす、苦い思いもしてきたはずです。その反面、みんなでとことん話し合い、活動を進めたときの爽快感を味わうこともできたと思います。この1年間を通して、友だちと関わり合う大切さにより気付けた4年3組の子どもたち、これからも体も心もより大きく成長していってくれると信じています。