あめ
子どもたちにとってカリタス小学校最後の総合は、「遊ぶときに手を抜く子はいない。楽しければ自然と一生懸命になる」という話から始まりました。これは、児童文学作家である石井桃子さんの「子どもたちよ、子ども時代を しっかりと楽しんでください。おとなになってから老人になってからあなたを支えてくれるのは子ども時代の「あなた」です。」という言葉から始業式に校長先生がお話ししてくださったことです。6年2組の総合はみんなが楽しんでできる総合。全員参加でできる総合にしていこう!とスタートしました。
6月23日、ついに総合のテーマが「あめ」に決まりました。
その日は、余った時間で、早速次の時間に一番簡単と言われているべっこう飴をつくる計画を立てました。当日は総合デーだったので、来ていただいた保護者のみなさんに手伝ってもらい、いよいよ実践!まず、8つの班に分かれてレシピ通りに作ってみたのですが、なんと早速失敗する班が多発します。
失敗してしまった班は、水と混ぜて溶けたはずの砂糖が(水が蒸発してしまったのか)結晶になってしまったり、成功したと思ったものの固まらなかったりと様々です。
失敗した班の半数ほどは、「上白糖」や「グラニュー糖」といった一般的な白砂糖ではない、「三温糖」や「きび砂糖」など、茶色の砂糖を使っていて、そこも失敗の原因なのでは、という話も出ました。
後日、クラスメイトが調べてきてくれた資料により、失敗した班で起きた現象は「再結晶化」だということ、そして、「三温糖」や「てんさい糖」など、茶色の砂糖はお菓子作りに向かない、ということが分かりました。
「結晶」について調べた後は、「砂糖の種類」についても調べてみようということになり、当日使った砂糖の味比べをして表にまとめました。「上白糖」などの白砂糖2種、「三温糖」などの茶色砂糖3種を、見た目、味、原材料などを調べてまとめたのです。すると、ほとんどが「てんさい(甜菜)」「さとうきび」から作られている事、茶色のものには糖蜜やミネラルが入っている事、がわかりました。
さらに、「飴を作るなら砂糖についても深めよう」という話になり調べてみると、なんと35種類も発見されました。ところが、砂糖ではなさそうなものや、名前が違うだけで同じっぽいものなど、怪しいものがたくさん。そこで、一人一種類ずつ調べました。
調べ終えて、原料ごとに「さとうきび」「さとうきびとてんさい」「てんさい」で分けていくため、ひとつひとつ取り上げていって調べた人に発表してもらいます。すると、芋づる式に、これとこれは同じ、これはこれに入っている栄養素、などとわかっていきました。けれど、いろいろとかなり複雑に関わっていたため、1学期だけでは終わらず、2学期に持ち越しになりました。(E.A)