1年2組からのトピック


「だいすき」

11月17日、1年生が待ち望んでいた動物たちがやってきました。山羊1頭と羊2頭です。校長先生に直談判してみんなで力を合わせてお世話をする覚悟もできていました。「かわいいだけでは育てられない」「命にお休みはないから子どもだけでお世話をする」どれも肝に銘じて福田牧場さんにお願いをしたのです。
願いを込めた名前は山羊のメルル、羊のココアとホイップ。3クラスで分担して命名されました。環境が変わった3頭は初日こそ緊張気味でしたが、毎日の小屋の掃除とお散歩をはじめ、穏やかな声をかけ、動物の表情に耳を傾けているうちに表情が柔らかくなってきました。
でも、そうはいっても思うとおりに動かないのが動物です。休み時間になっても外へ出たがらない羊たち。小屋に戻らなければならない時刻になっても校庭の真ん中で梃子でも動かなくなるメルル。その度に仲間が助け合い、声をかけ文字通りの協力が始まります。「思い通りにならないこと」が、みんなの気持ちを一つに束ねる不思議な力を誘発します。これは動物たちからの贈り物かもしれません。羊や山羊との暮らしから愛情が徐々に芽生え、写生や説明の文章を作って動物の命を吹き込み仲間と紹介し合う学びにも発展してきました。
愛情が深まると寒い朝でもへっちゃらです。床に張り付いた頑固な汚れも削り取り、冷たい水ですのこや餌入れもピカピカにします。今、2組の子どもたちは新学期なったら小屋の柵に3頭の表札などを作ろうと考え始めているところです。
秋祭りに始まり多摩川探検にサツマイモ掘りなど盛りたくさんの2学期を駆け抜けた37人の子どもたちでした。

1年1組からのトピック


「だいすき」

~「たのしい!うれしい!ドキドキしちゃう!あきまつり」~
9月にやっと入学式を迎えた1年生。待ちに待った学校生活が始まりました。1学期のオンライン授業から「あきまつり」についての話し合いは進んでいましたが、9月になって例年より規模を縮小して行うことが決まりました。
お店やさんを開くにあたり、1組は「来てくれるお客さんに喜んでもらいたい」「何度も来たいと思ってほしい」「大人気店になって行列ができてほしい」という願いを持ちました。みんなに楽しんでほしいという思いから、ゲームも楽しんで景品ももらえる「しゃてき」と「わなげ」のお店を担当することになりました。来てもらった人みんなに景品を持ち帰ってほしいという願いから「参加賞」を設けたり、もらって嬉しい景品を何種類も考えたりしました。短い準備期間ではありましたが、みんなで協力して一つの目標に向けて夢中になって取り組みました。

~「命を預かるってどういうこと?」ひつじ、やぎとの生活~
オンライン授業の時から楽しみにしていた動物との生活。話し合いを進め、どうやらただ動物と一緒に楽しく過ごすだけではない、ということを感じる姿が見られるようになりました。「動物のお世話をするってどういうこと?」「動物のお父さんお母さんになることだよ」と話し合いを進め、動物をお借りする福田さんにお手紙を書くことにしました。「みんなの気持ちが伝わるように大きなお手紙にしようよ」となり、みんなで文章を考えて1枚の大きな紙に全員で文字を書きました。羊2頭と山羊1頭を学校に迎えると、子どもたちはそれぞれ自分自身の精一杯の愛情を持って動物たちのお世話をはじめました。朝の小屋掃除のお当番のためなら身支度も素早くできます。「誰かのために何かをしてあげたい」という気持ちを実践することのできる、優しいカリタスの子に育っていっています。

3年2組からのトピック


「草木染め ~自然の色を取り出そう~」

子どもたちは、自然の色で染めるだけではなく、模様を付けたいという願いが強くありました。そこで、子どもたちは話し合い、「模様をつけるために、今よりも、濃い色に染められようにしよう。」と、目標を絞って取り組むことにしました。
早速、3回目の実践では「布の下処理」と「媒染」に注意することを確認して各班が調べ活動を始めていきました。「布の下処理」と「媒染」、「染液」の材料や、やり方は各班が様々で、それぞれの班が綿密に計画を立てていきました。もちろん、用意する材料は自分たちで集め、必要な道具は倉庫に担任が付き添い、自分たちでそろえました。実践当日も自分たちで書きまとめた計画書を元に取り組みました。その眼差しは真剣そのものです。計画を立てたのは自分たちですから、時間や水の量など、それぞれが確認し合いながら進めていました。
その実践後、結果や振り返りを書く班ごとまとめ、次の課題を見つけていきました。さらに、「自分の言葉で他班に語る」報告会をしました。この報告会では、メンバーを入れ替えて、4回ほど繰り返しました。発表のチャンスが一人数回あるので、次第に「時間内で一番伝えたいことは何なのか。」を再認識し、伝える言葉を工夫して発表するようになってきました。

そして、2学期も残すところ1か月となった頃、2学期最後の草木染の実践をしました。材料は「学校の植物」です。
子どもたちは、学校の校庭や庭・畑を調査しました。学校には、サクラ、イチョウ、ビワ、レモン、ユズ、カリン、ヒメリンゴ、モミジ、ザクロ、ハナミズキ、ナシなど、意外と多くの木があることに大喜びをしていました。
教室の中には紅い色サクラの落ち葉や、カリンの葉などが集められていきました。
仕事の分担や作業の手際が良くなり、ガスコンロの使い方も慣れてきましたが、ガスコンロを使用するため、保護者の方の学習参加をお願いしました。

いよいよ3学期は総合のまとめに入ります。「染めた布等で使えるものを作りたい!」という、願いがある子どもたちです。まだ、「何を作れるか。作るか。」はっきりと決まっていませんが、お裁縫の技術も必要になってくると思われます。

2年2組からのトピック


「ピース~あかり・マロ・ふわりといっしょ~」

今学期は、羊との関わりを中心に、多摩川探検や、季節の工作も行いました。夏休み明けから羊毛洗いを本格的に始めました。何度か繰り返していくうちに、汚れをよく落とす洗い方のコツを掴むことができました。3学期に、残りの羊毛洗いと並行して、綺麗になった羊毛を使っていくつか作品を作る予定です。また、活動を通してさらに羊たちと過ごす時間が少なくなってきていることを実感し、お当番でなくても会いにいく姿が1学期と比べてよく見られるようになりました。そこで、2学期の最後にはみんなでお散歩をしたり、教室の前まで3頭を連れてきて、触れ合いながらスケッチをしたりと、一緒に過ごす時間を大切にしてきました。また、9月の多摩川探検で秋の木の葉や木の実など、たくさんの自然と触れ合い、それらを使って工作がしたい!という想いを受けて話し合い、10月にどんぐり工作を行いました。笛やコマ、アクセサリーなど、自分たちで集めた木の実を使って秋らしい作品を仕上げました。その中で、リースを作った子が雪に見立てて綿を使っている様子を見て、「綿の代わりに羊毛を使いたい!」という話が出ました。3学期に行う予定です。

3年3組からのトピック


「サンサンかげ絵げき団『かがやき座』」

夏休みの自由登校日の総合では、「ウサギとカメ」というシンプルな影絵劇を作ることにしました。台本作りチーム、人形作りチーム、背景作りチームという3チームに分かれて活動しました。2学期の最初の総合では、それぞれのチームの成果を影絵劇という形に集約させて、クラスに向けて発表してみました。すると、セリフを言うスピードが早すぎて人形の動きが追いつかなかったり、背景の場面転換がうまくいかなかったりと、チーム間の連携が難しいことがわかりました。10月はこの台本をベースにして、グループでアレンジを加えて発表することにしました。楽器の効果音を加えたり、場面を増やしたりして、各チーム独自のウサギとカメが仕上がっていきました。11月1日の総合DAYではおうちの人に各チームの影絵を観て感想やアドバイスをいただくと同時に、「お客さんに影絵を観ていただき笑顔になってもらいたい」という3組「かがやき座」の原点を体験することができました。また、このとき、劇団「かかし座」さんから飯田様にご来校いただき、各チームへ向けてアドバイスをいただくこともできました。2学期後半は、この学びを生かして、クラス全員で作る影絵劇「かみなりむすめ」に挑戦しています。ストーリーも長く、人形作りも格段に難しくなりますが、「かがやき座」オリジナル劇を作り上げて、たくさんのお客さんに観ていただきたい一心で頑張っています。

6年3組からのトピック


「Welcome to SUNAE world」

夏休みに、作った砂絵額に入れて持ってきた子、着色して何十という色砂を作ってきた子、たくさんの自由研究が溢れました。いよいよ、本格始動です。

初の砂絵作りは、話し合いの末、絵柄を統一して作ることに。「統一した方が比べやすい」という理由で提案された意見でした。早速砂絵を作りたくなるわけですが、「さすが6年生」のこだわりです。材料となる砂に自分たちで色をつけることになりました。黄色みがかった砂に色をつけると温かみのある「日本のような色」になる、ホームセンターで見つけた金魚の水槽用の白い砂に色をつけると原色のような「明るい色」になる…と、自分でやることで気が付くことがありました。

2学期、全部で4~5つの作品を作る中で、上手くいったりいかなかったり…回数を重ねるからこそ分かることがありました。〈画用紙にのりをつけて作ると、つけたはずの砂がなんだか落ちていく…〉〈ならば、のり付き台紙を使ってみたらどう?〉〈台紙と砂にも相性があって、のり付き台紙は細かい砂がつきやすいみたい!〉など、よりよいやり方を見つけ出していきます。他にも、〈みんなの見てると、紙の真ん中に絵が一つドーンとある感じだから、背景みたいなのも必要なんじゃない?〉という提案が。自分でやってみることで、友達のやり方や作品とも比べてみることで、見える世界がありました。少しずつですが、でも確かに歩みを前に進めています。

現在、「プロみたいな砂絵を目指したい」という声があります。あとは、これまで一人ひとりが描く個々のテーマで製作してきたが故の「一生個人じゃない?」問題。テーマとして、「マリア様の絵をやりたい」「学校の何かをテーマにしたらどう?」などの提案もあります。ただ、2学期最後には、4~5名の班で取り組んだ例もありました。ストーリー(サンタの話でした)を決め、一人ひとりの作品を繋ぎ合わせて一つの作品になる…まるで“絵本”のような仕上がりでした。実はこれ、クラスの子の自由研究がヒントになっていたりして!?

友達同士、学び合う総合教育活動。1年間の集大成、どのような活動になっていくのでしょう。2020年が待ち遠しい、6年3組です。

6年2組からのトピック


「It’s a パラスト world!」

2学期は基本のストップモーションとパラパラ漫画を全員が経験した後、それぞれが撮りたいテーマで作品作りをしてきました。
身近な文房具や紙を使った料理のストップモーションや、絵に描いた物が現実に飛び出てきたように見せるパラパラ漫画+ストップモーションに挑戦したり、ワープや空中移動、物が動くストップモーションの技に磨きをかけたりしてきました。
初めは2~3秒の作でしたが、次第に2分、3分の作品が作れるようになってきました。3分のストップモーション作品を作るためには1000枚以上の写真を撮りました。
パラパラ漫画もストップモーションも、作品制作には地道な作業を何時間も繰り返していくことが必要でした。自分の作品を観て、友だちの作品も観て、そして友だちから感想やアドバイスをもらっていくうちに、ストーリーが伝わる作品が面白いこと、効果音や音楽を入れるとぐんと良くなることも分かりました。
卒業まで残り3ヶ月。撮りたい作品のアイディアがたくさんある子どもたち。これまでの経験を活かして、最後にどんな作品を作ろうか相談中です。

6年1組からのトピック


「だまし絵」

夏休みに制作した作品を鑑賞した後、まずは「穴に吸い込まれるように見える絵」を描いていきました。
夏休みに描いてきた人に描き方を教わったり、コツをつかんだ人からアドバイスをもらったりすることで、少しずつ上手になっていきました。総合dayで保護者の方などの来校者に見てもらいました。初めて描いたものから見せることでどのように上手になっていったのか、過程も分かってもらえたことでしょう。
2学期後半には、2種類のだまし絵に分かれて制作しました。1つは、虫の写真をパーツごとにはりつけてミッキーマウスを作るなどの「はり絵作品」。もう1つは、黒いインク染みの中にある形が隠されている「インク染み系作品」です。どちらとも、はじめて見る人にとっては隠された絵や形に気づけないものですが、気づくともうそれにしか見えない、というだまし絵です。作っている当の本人は絵や形を隠す側なので、はじめて見る人にとってそれがどのように見えるのか、分かりやすいのか分かりにくいのか…、を想像しながら作らなければいけないところが難しいところです。
頑張って制作しているところです。学習発表会も近づいてきたので、どのように見せたいかも考えられるといいですね。

5年3組からのトピック


「世界に一つのスポーツ・オリンピックを作ろう!」

“5年3組オリジナルのスポーツを作ろう!”というテーマを掲げ、スタートを切った2学期。どんなスポーツを作っていくか…と話し合う中で、話題は自然と「スポーツが苦手な人でも楽しめるスポーツ作り」へと進んでいきました。思い起こせば1学期、「運動が苦手だから…」と不安そうな仲間を「自分たちで作るスポーツだから、そういう人でも楽しめるようにすればいいんだよ!」と励まし、勇気づけ、スポーツ作りのテーマへとみんなで舵を切ったのです。
 コンセプトも決まったところで、いざスポーツ作り!…と動き出すと改めて、クラスのカラーが見えてきました。それは“じっと座って話し合うより、動いて、考えて、また動く、また考える…その方が断然得意!”ということです。新スポーツの考案には、思っていた以上に決めるべきことが盛りだくさん。「ルール」と一口に言っても、時間、広さ、人数、道具の種類や数、そして無数に存在する「もし○○したら?」という可能性への対応…決めるべきことは、挙げ始めればきりがないのです。そして話し合いが長引くほどに、みんなの気力もずるずるずるずる…。
そこである日、話し合いはそこそこに、思い切って校庭へと飛び出してみました。すると、さっきまでの疲れた顔はどこへやら!全力で駆け回り、楽しそうに言葉を交わし、「え、もっと人数多くないと無理だよ」「ねぇ、これじゃあ時間長すぎない?」と、改良案が出てくる出てくる!そこからは、話し合いと実践のサイクルが出来上がっていきました。
2学期には「ハンドサッカー」「戦とう中」「さるかに合戦」「カラフルサークル」「ホッケーン」など、いくつかのスポーツを作ることができました。まだそれぞれに改良の余地はたくさんあると、子どもたちも認識しています。けれど、何もないところにまず「原型」を生み出したことが、今学期の大きな一歩であったとふり返ります。
3学期はこれらを整理し、さらに改良を進め、「053オリジナル近代五種(?)」を作ったり、オリンピックを開催したり…どこまで出来るかは未知数ですが、一歩ずつ、前に進んでいく気合いは十分!の子どもたちです。

5年2組からのトピック


「ダンボール工作」

ダンボール工作に決まり、いよいよ本格的に活動がスタートしました。…と思われましたが、「何を作るのか」が話し合いの中ではっきりと決まっておらず、まずそれを話し合うことになりました。遊具、シーソーなどのアイデアが出されましたが、怪我やダンボールの強度の不安があり、なかなか話し合いが決まりませんでした。各グループに分かれて、ダンボールで何を作りたいかを相談しました。すると、どのグループも「自動販売機」が多いことが分かり、まずは自動販売機を作ってみることになりました。
 自動販売機を作りに取り組み、持参してきた資料や自販機の仕組みを思い出しながら、どのチームの子どもたちも夢中になって取り組むことができました。作ってみたあとでの話し合いでも、「ボタンの仕組みや中身を作るのに頭を使う」「達成感がある」などの「やりがい」がたくさんあることがわかりました。一方で、「自販機ではなく、もう少し実用性のあるものが良い」「家をつくりたい」など自販機以外のものを作りたい子どもたちの意見も出されました。ここから、「何を作るのか」という始めの議論に戻り、話し合いをすることになりました。そこで出された意見で多くの賛同を得たのが、「一つのものをグループにわけてつくる」というものでした。ただ、この頃から「時間」を意識する子も増え、完成まで活動するのではなく、活動時間を区切り、改めて話し合いをすることになりました。
 各チームで活動してみると、前回の自販機を続けて作るチームだけでなく、「家」「クレーンゲーム」「両替機」など新しいテーマに挑戦するグループも出てきました。この多数出てきた「テーマ」によって、「一つに絞るのか」「各テーマでやるのか」という議論が行われることになります。
 「一つに絞るのか」「そのままでいくのか」という新たに出てきた課題についてまた議論をすることになりました。「作る」テーマではありますが、一学期からたくさんの「話し合い」をしてきています。はじめは意見がまとまらなかったり、同じやりとりを繰り返すだけだったりしましたが、司会も聴く子どもたちも進め方が上手になってきました。こうした議論や話し合いの進め方を自分達で改善していくこともカリタスの総合のとても大切な道のりです。この話し合いをもとに、どのように決め、自分たちの総合を究めていくのか、担任としても応援していきたいと思っています。