1年3組からのトピック


「だい だい だいすき」

 三学期はどんぐりを使ってみんなが大好きなとわちゃんへプレゼントします!おいしいって言ってくれるかな…。

 「とわちゃんの誕生日ケーキをつくろう」を合言葉に三学期の総合がスタートしました。子どもたちと、どんなケーキにしたいかを絵に表し、とわちゃんが喜んでくれる姿が思い浮かび、みんな自然と笑顔になりました。

 いよいよ、とわちゃんのケーキ作りのスタートです。まず、作ってみることにしました。すると、「材料は?」という声があちらこちらから聞こえてきます。カリタス小学校の総合では、友達との協力を通してこうした「?」を解決していくことに楽しさや、やりがいがいっぱい含まれています。早速、子どもたちは「まずどんぐりを使おう!」と取り掛かっていきました。そして、「どんぐりをそのままあげるよりも、中身を出してあげた方がとわちゃんは喜ぶんじゃないかな」とどんぐりの実を取り出すことにしました。また、あるグループではどんぐり以外のものを使いたいと願い、「とわちゃんが食べられるものを調べないと」とあらためて、飼育についての本を図書室に借りに行く子たちもたくさんいました。

 とわちゃんが食べられる物は、その日のうちにもまとめてくれる子がいたり、次の日には違う本で調べてきてくれたり、子どもたちの行動力はとても嬉しく、輝いて見えました。そして、どんぐりの割り方では子どもたちならではのアイデアが生まれました。踏んで割る方法、イスの重みで割る方法、石で割る方法など、次々生まれるアイデアに驚きました。そして、割る時には「とわちゃんに綺麗などんぐりを食べて欲しいから、実が壊れないような強さで割る」ことを考えて割っている子もいました。 こうした、子どもたちのアイデア、あたたかい心の詰まったケーキが遂に完成し、とわちゃんにあげることができました。「とわちゃん、食べてくれた!」と嬉しそうな子どもたち。食べているとわちゃんも嬉しそうです。

 「お母さんたちにも誕生日会をビデオに撮って見せてあげたい!」子どもの声からビデオでも誕生日会の様子を撮影しました。どんどんアイデアを出し、それを深めていく子どもたちをとても頼もしく思いました。また、とわちゃんと過ごす中で生まれた子どもたちと、とわちゃんの絆に感謝したいと思います。

1年2組からのトピック


「だい だい だいすき」

○お花もやさいも だいすき!
 3学期は、花壇や畑に雪が積もったり、長い霜柱ができたりすることもあり「土の中は大丈夫かな…」と雪や霜柱をどかしてあげる子どもたち…。3月になってようやくあたたかくなり、花壇のお花も、新1年生のために植えたチューリップも、ペットボトルのタマネギも元気になってきました。最後の総合の時間には、花壇の草取りをして、タマネギを一足先に2年生の教室前に引っ越し…チューリップの鉢も校庭側のイチョウ並木下に移動しました。そして…修了式の日には、畑にジャガイモのたねいもを植え付けました。2年生のおとまり会で育てたタマネギとジャガイモでおいしいカレーを作るのが楽しみです。

○クロちゃん だいすき!
 朝の当番表を作ってから、忘れずに動物当番に行ける子が増えました。1月に「クロちゃんは体が少し小さいし、毛の生え方が今ひとつ密でない」と牧場の方に指摘され、何かできることはないかを話し合いました。夕方の食事時間は一足先に小屋に入って、多めに食べられるようにする作戦にしました。3月には一旦牧場に帰るクロちゃん。みんなと教室で写真を撮って、お散歩をして、おからケーキを食べさせてあげて見送りました。トラックに乗り込むクロちゃんを見て涙を流す子がたくさんいました。三頭がいなくなった小屋やケージは寂しくて…1年生の生活に三頭はすっかり溶け込んでいたことが感じられました。

○たまがわ だいすき!
 多摩川探検には、1月、3月に出かけました。幸い2回ともまぁまぁの天候で、みんなふるえることもなく、元気に探検することが出来ました。茶色い枯れ草がいっぱいの河原に散らばっていき、木登り、石投げ、枯れ草の上で飛び跳ねるトランポリン、石拾い、草すべり、秘密基地作り…。ほかのグループと基地をつなげて大きくしたり、実家と嫁ぎ先?を作ったり…葉っぱでお料理をしたり、バーベキューをしたり、レストランを開いたり…どんどん新しい遊びが生まれていました。池では小魚やぬまえび、どじょうをつかまえた子たちもいました。3月の池にはカエルの卵があちらこちらに…!争うようにさがして、手ですくい上げる子もいました。何回行っても、もっともっと行きたい多摩川。2年生になってまた春の多摩川に行くのが楽しみです。

○くるみ だいすき!
 まだ300個以上残っていたくるみ。ほかのお菓子にしてみたいな…と思っていましたが、時間がありませんでした。1時間でせっせと割って、中身を出して…3月に再びクッキーを作りました。今回は6年生のペアのお姉さんが1年間研究した「だし」とクッキーを交換して味わいました。ほかに6年1組と3組、1年1組と3組全員にも1枚ずつクッキーを食べてもらうことができました。多摩川のくるみのおいしさを伝えられたかな…?

○そうごう だいすき!
 学習発表会では、多摩川探検のこと、くるみのこと、クロちゃんのこと、2組のことなど1年間やってきたことを発表しました。みんなでアイデアを出し合って…アルバムやクロちゃんすごろくを作って自分たちの活動を紹介したり、くるみ工作コーナーを作って多摩川のくるみを紹介したりすることができました。お客さんに説明をするのは、緊張して難しかったけれど、説明しているうちにだんだん楽しくなりました。

1年1組からのトピック


「ひかりはかぞく」

 3学期に入って多摩川探検に2度行きました。1月は極寒の冬だからこそ、動植物は影を潜めていました。全体が茶色っぽい真冬の風景に一瞬たじろいだ子どもたちでしたが、気を取り直して秘密基地づくりを始めると、たちまち身体のなかは温まります。葦や枝、或いは枯れた葉を編んでみるみるうちに大きくなっていきました。みんなで創るとアイデアがいっぱいです。

 3月になるとその続きを立派にしていったのです。また、互いの“新居”を訪ねあう光景も見られるようになって、建物の大きさのみならず協働する子どもたちの規模も広がりつつあります。沼では蛙の卵がいっぱい見つかりました。学校の池に入れて、4月に新しい1年生がオタマジャクシを獲る姿を思い描いています。

 秋以降に飲料のケースを集め始めた子どもたちは、それを上に積み上げることに着手しました。ひかりだけではなく3組のとわちゃんも遊べるように複数の登り口を探っていたのです。約束通り、3月13日に山羊のひかりを牧場に返しました。牧場主の福田さんに来年度もひかりを貸していただく約束を交わした子どもたちは、惜別の涙もありましたが新たな出逢いを心待ちにして2年生になる始業式の日を心待ちにしています。

5年1組からのトピック


「わりばしアート 〜遊園地・厳島神社・熊本城をつくろう〜」

 全校から集まったわりばしは二万膳以上。使ったわりばしの回収にも、多くの協力をいただきました。10月の宿泊活動の際に使ったわりばしも、黒姫の冷たい水で洗って持ち帰りました。

 集まったわりばしを使った制作活動も本格的に始まりました。これでうまくいくはずと考えたアイデアですが、作っていると、見た目がわるくなっちゃう問題、熊本城の石垣の角度問題、観覧車ストロー問題、大鳥居のカーブ問題…などなど、次々と問題が発生しました。それらの問題を、少しずつ乗り越えながら、クラスが目指すアートに向かっています。

2年3組からのトピック


「つくろう!大すきな竹で」

 9月、学校説明会で、夏休みの自由研究で竹の発表会をグループで行いました。多くの園児や保護者の方々に聞いていただき、発表する自信もつきました。発表した作品は、「ランプ・動物・箸・皿・ぽっくり・竹とんぼ・かご」などでした。初めて竹にふれ伐ったり組み立てたりして、堅くて大変だったと感想を述べている子が多かったですが、楽しくて充実した作業だったようです。地方に行って体験したり近場で取り組んだ子もいました。竹を調べた子どもの中に「竹の種類は、どのくらいあるのだろう」という疑問が出てきたので、11月24日に富士竹類植物園へ見学に行くことにしました。
 集めてあった学校の竹の子の皮を自由に使って、「髪飾り・バッグ・舟・クジャク・ブックカバー・包み箱」など楽しんで作りました。竹の子に興味がある子どもたちは、竹の子の皮はどうなっているのかなと、竹林に行ってみましたが、ありません。「きっと、土の中・風で飛ばされたかもしれない」と予想しました。少しの竹の子の皮では作品が作れません。買ってきた皮を使い、工作用紙で作った箱の周りに小麦粉を溶かして貼りましたが、白くなったりすぐはがれ落ちてしまったり。次回(1月)もう一度取り組むことにしました。

 11月、竹を伐って作品を作りたいと願っている子どもたちは、授業参観・総合デーで竹伐りをしました。保護者がサポートしてくださりグループの子どもたちが協力して取り組みました。学校で初めて竹を伐った感想を子どもたちが書き、保護者の皆様も書いてくださいました。2回目は、竹で何を作ろうか考えながら伐りました。コップが出来上がりました。他にも竹でどんな物が作れるのか子どもたちの思いは、竹に向かっていきました。
 富士竹類植物園は静岡にあり観光バスで2時間かけて行きました。竹の研究を長年なさっている柏木さんから植物園見学と竹の説明があり、子どもたちからあらかじめ質問も用意してあった中で「かぐや姫はどの竹にいたのですか」「パンダが食べる竹は?」「花はいつ咲くの」などどんなものにもてきぱきと答えてくださいました。見学したことで、「竹が大好きになった」という子が多かったです。
 そして12月になり、竹筆作りに取り組んでいます。

4年3組からのトピック


「自然 火おこし・最高!」

 夏休みに「まいぎり式火おこし器」に出会った子どもたちが「意外と簡単に火がついたよ」と報告してくれ、みんなでまいぎり式火おこし器作りを始めました。4人1グループで作ることにしました。「なるべく自然の物を使って作りたい」という子どもたち。火おこし器作りで出会った方から「買った物でも材木なら自然のものだよ」と教えていただき材料集めから行いました。

 火おこし器が完成するといよいよ火おこし。夏休みに経験した子が中心になって挑戦。火種ができるまでも苦労しましたが、火種が出来ても完全に火がおきるまでにはなかなかいきませんでした。

 また、かまど作りも並行して行うために多摩川に石を取りに行きました。校長先生からかまどを作っていい場所を聞き、かまど作りに挑戦…のはずでしたが、インフルエンザのために学級閉鎖となり、かまどができるまでには至りませんでした。

3年1組からのトピック


「土」

  1学期から『土』をテーマに活動しています。2学期はどろだんご、陶芸、土壁、レンガ作り、土染めのグループに分かれて研究を進めてきました。
 土染めは、夏休みを利用して個人的に研究してきたことをもとにして、真っ白な布を土できれいな色に染めることができました。これからクラス全員で挑戦する予定でいます。
 陶芸は、自分たちで多摩川から採取してきた粘土を使って作り、オーブントースターで焼いてみましたが、固くはなったのに水につけると溶けてしまい、失敗してしまいました。このあと、市販の粘土を混ぜることでしっかり焼き上げる予定なのですが、どのくらいの量ずつ混ぜればできるのか、実験していく予定です。
 レンガと土壁は、図書室で作り方が書かれた本を見つけたことで研究が進むようになりました。レンガはなんとか形がくずれないくらいのかたさにはできるようになりましたが、まだ十分なかたさとは言えません。さらに固く、できれば火にも強いものを作れるように試しています。土壁は、これまでのようにすぐにひび割れしてしまうことはなくなりました。まだ小さな大きさでしかできていないので、材料を準備して、大きくしてもできるようにしたいと思っています。
 人数が一番多いどろだんごは、1学期のようなチョークや絵の具を混ぜて色をつけるのではなく、まずは土だけでピカピカでかたいどろだんごが作れるように何度も何度もチャレンジしてきました。2〜6人でグループを作り、どろだんごコンテストも開催して、ピカピカにする技を披露しあいました。作ってからビニール袋で一晩休ませると固くなる、葉や布でこするとピカピカになっていく… ピカピカどろだんごの作り方を自分達で発見し、発表することができました。
 この後も、「もっとピカピカに!」「色をつけたい!」「もっと大きく!」「もっと固く!」やりたい思いはたくさん。
 残された時間でどこまで研究を深めることができるでしょうか。3学期もみんなでがんばります。

2年1組からのトピック


「大すきなみらいの毛で」

●羊毛を洗う
 7月から羊の毛洗いを行っています。何度も試して、水ではなくお湯で、そして毛専用の洗剤を使うと色が白くなることがわかりました。ところが、洗い上がると毛玉のように固まり、ふわふわな感じには仕上がりません。ある子が「ふわふわにするのはどうしたらいいのだろう?」とつぶやきました。
 9月私たちの洗っている様子を見た3年生が教えてくれました。「これ、だめ〜。ひょっとして、お水で洗っている?お湯がいいの。あと、毛を入れて揉んだり触ったりしているんじゃない?お湯に入れたらさわっちゃだめだよ」今まで、私たちは昨年の6年生の人たちがしていたように、足で踏みつけながら洗っていたのです。その日から皆の洗い方が変わりました。また、洗い終わって固まってしまった毛にカーダーをかける子が現れました。

●大すきなみらいの毛で
 市販で売られている毛糸をある日、分解してみました。「わあ、すごい!羊の毛にもどった!」子どもたちにとって驚きでした。その日から、自分たちも羊のみらいの糸を紡いで何かを作りたいという思いが強くなりました。
 11月菜箸でスピンドル作り。カーダーで毛をほぐして筒状にし(一組ではロールケーキと呼んでいます)、糸紡ぎを始めました。一見簡単そうですが、同じ太さに紡いでいく、そして次の毛とつなぐということが難しいです。「どうすればいいんだろう?」という声がよくあがります。すると、近くにいた誰かが「教えてあげようか」と。互いに教え合いながら糸紡ぎの活動を進めています。

4年2組からのトピック


「よろこびあふれる つるしびな」

 夏休み中に、伊豆の稲取などの「つるしびな」の本場に行き、「つるしびな」を作る体験をしてきた子どもたちの発表やその作品を見て、皆が驚きました。「えーこんなに上手に作れるの」「自分一人で作ったの。どうやって作ったの」と次々に質問が出ました。つるしびな教室の先生に教えてもらい、お母さんにも手伝ってもらいながら作り上げたと聞き納得する子どもたち。いつか自分達だけで上手に作る願いをもちました。
 そして、いよいよ布を使って作り始めましたが、上手くいきません。家庭科の授業は5年生からで、玉結びや玉どめもわからない子が多くいました。手芸クラブの子が教えてくれるのですが、縫い方のコツがなかなか伝わりません。そこで、家庭科の先生に来てもらって、糸を針に通す方法や針の使い方、はさみの使い方などの基礎をしっかりと教えてもらいました。すると、ひとつ、またひとつと作品が完成し始めました。でも、「あれ、綿が中から出てきちゃった」「縫った糸が丸見えで格好悪い」と満足できる作品ではありませんでした。
 その後、参観日や授業に来てくれたお母さん方にコツを教えてもらいながら、徐々に満足できる作品が出来てきました。
 12月になり、きれいに作れる子も出てきました。でも担任が「吊すにはいくつのかざりが必要なの」と聞いてみたところ「最低でも9個。奇数なんだよ」と返事が返ってきました。「わー、大変。9個か。まだまだだね」「でも9個じゃさびしいかも」「出来れば2つ。対で作れたら良いな」など様々な意見が出されました。
 現在、同じものや似ているものを作っている人のグループで、相談しながら活動しています。すると徐々にですが作るペースが上がってきたように思います。
 3月3日に作り上げてひな祭りのお祝いをするのが最終目標です。

6年2組からのトピック


「極め出汁 〜オリジナル出汁を作ろう〜」

 2学期にチャレンジした出汁は3種類。あご出汁、かつおと昆布の合わせ出汁、そして干し椎茸の出汁。中でもかつおと昆布の合わせ出汁には、研究を重ね3度も挑戦しました。
 「あれ、なんだか薄いなぁ」テーマが決まって最初の挑戦はあご出汁。しかし「お醤油ある?」「塩入れよう!」あれよあれよと言う間に調味料が加えられていき…味は濃くなったものの、何だか腑に落ちない活動となってしまいました。そこで、本格的な出汁屋の出汁を飲んでみることに。すると、調味料なんてなくても口いっぱいに広がる深い味わい、塩や醤油をほんのちょっと加えるだけでいっそう豊かに変化していく旨味が、そこにはありました。これこそが“おいしい出汁”。「私達が目指すのはこれだ!」と方向性を確かめ、こうして、かつおと昆布の合わせ出汁研究がスタートしたのです。
 6人ずつのチームに分かれ、分量から手順まで、自分たちで調べ、考え、実践しました。使う材料はとてもシンプル。しかし不思議なことに、6チームそれぞれ驚くほど違いのある、各々の味に仕上がります。1回目の振り返りを生かした2回目。「昆布の種類が違うからかな」「かつおの量が多かったかも」「なんだかえぐみが出ちゃった」思い通りの味を目指して、様々に原因を探しました。けれども、結局何が決め手になって味に変化が生まれるのか、見極めることはできません。「理科の実験みたいに一項目だけ変えてみれば、もっとはっきり、ここを変えるとこういうふうに味が変わるって言えるんじゃない?」クラス全体での話し合いをきっかけに、活動は次のステップへと進みました。
 分量や材料の種類、水の量など、各チーム、一項目だけが異なる2種の出汁作りに挑戦した3回目。ここでは“予想に反する味の変化が表れる”という問題が勃発しました。振り返りの結果、「一項目だけ変えたつもりでも、お湯の温度や材料を引き上げる時間、出汁のこし方にも影響されて、味が変わってしまう」ということが明らかに。予想よりもずっとずっと、奥の深い出汁の世界。しかし挑戦すればするほどに、いつの間にか夢中になっていきます。自分たちが満足のいく“おいしい出汁”をオリジナルとして発表できるよう、6年2組の極め出汁は続きます。